過去作はまだ観ていない作品を……と思っていたけれど、ローマの風景を眺めたくて、映画祭で上映されたときに観ていたこの作品をふたたび。
早朝から深夜まで、ある１日のローマの人々を追った群像劇。見えてくるのは厳しい不況、増えいく外国人、高齢化問題など。映画が製作されたのは2003年。今はどれもさらに厳しくなっているのではないかと思う。

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イタリア映画祭2021

エットレ・スコラの2003年の作品。未見だったのでこの配信公開は嬉しかったです。

ローマの石畳がタイトルバック。ローマに行った事がある人なら頷ける絵です。

実は、黒人、移民差別をするローマの人々を笑うという高度な仕掛けが満載です。こういう皮肉なアプローチでも、どこか人間的な暖かみを感じさせるのが、エットレ・スコラ作品のスタイル。

ローマが抱える問題をユーモラスに描くという演出が小さいエピソードの積み重ねの本作に統一感を生んでいます。

今度、ローマに行ったらナボナ広場のベンチに座りたいと思います。