アーシャ

お早よう ニューデジタルリマスターのアーシャのレビュー・感想・評価

-
前にも見たけど、こんなにオナラが出てくるとは覚えてなかった。
オナラに始まりオナラに終わる。
オナラの映画だ、という訳では勿論ないけど。

一貫して家族というものを描き続けたんだな、と改めて思う。
日常の些細な事がいかに大事か。
挨拶もそう。子供達は反抗して家族にだけでなく、近所でも学校でも沈黙を貫く。ここまでやると
些細なことが大事になっていく。
近所付き合いの面倒臭さ、
定年問題、(当時は確か55歳が定年)再就職、テレビの一億総白痴化、など、ささやかな暮らしの中に大きな社会問題に繋がるものがある。

一億総白痴化と言ったのは大宅壮一で、私自身もその言葉を親を通して聞いた覚えがある。
翻って、全くその通りになったと思う。
しかし今やそのテレビも衰退。
スマホにとって変わられている。
だが人々がその機械に過ぎないものに縛られ、支配されてる構図はあまり変わりがない。
とはいえ昔のような一方通行ではなく、使い方によっては有意な情報も得られるようにはなったが。


産婆さんのお婆さん役が実に面白い。ああいうキャラは
今の映画でもなかなか見ない。
子供達も生意気ながら、面白い。
大人に挨拶するときは、子供達はきちんと帽子を取って挨拶する。もはや見られなくなった光景だ。

佐田啓二はやはり
男前だ。品が良い。
当時の俳優さんはみな
品が良い。セリフも辛辣なものもあるが全体的には品が良く、こういう日常を切り取った何気ない
小品でも格を上げている。
アーシャ

アーシャ