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健太郎さんのkuuのレビュー・感想・評価

健太郎さん(2019年製作の映画)
2.3
『健太郎さん』
製作年2019年。上映時間35分。

斎藤家に同居する謎の男”健太郎”
オッサン誰やねんって、オッサンの正体が明らかになったとき、想像を絶するほどでもないけど、当事者にとっては絶望が姿を現すって感じの、我が道往くノンストップ・ホラーサスペンスかな。

ある町はずれの一軒家で暮らす4人の家族、斎藤家。
そこには、血のつながりのない赤の他人、健太郎が住んでいる。
彼を慕うってほどでもないかな、末っ子の娘さんはそんな感じやけど、
まぁ、というより畏怖しとる斎藤家と、容赦なく奇行ってホドでもないけどボチボチ、イッチャってるオッサン健太郎。
そんな歪に保たれたって、保たれとらんが微妙なバランス。
その非日常に亀裂が入ったある日、彼は突然居らんようになる。
出ていく際に、もっとひっくり返して出ていきゃエエのに。
ヤツはきっとエエヤツなんやろな。
冒頭のイッちゃったつもりの麺類の喰いかたやけど、チャンとフォークつこてるし、もっとヒドイヤツはナンボでもいる。
日本人で(あくまでも健太郎が日本人やと思うので)ぐちゃぐちゃに手掴みで喰わないだけましかな。
あと、そのあと指をチュパチュパしてくれたらヒットしたかも。
食事の仕方も背中をピンと伸ばして喰ってるし、やっぱりヤツはカントリージェントルマンなんやわ。
って、予測するも。。。
オッサンはいったい誰なんか。
ヤツの目的は何なんなんか。。。
そこは、チョイ気になったし、サクッと観れて良かった。

キワモノさの中にリアル感を演出し、ヒヤッとする手法を取った作品やと思いますが、しかし、正直、小生にはキワモノに耐性がついてるのか異質さに(演出する麺類のおかしな食べ方など)さして特異なものと感じなかったし、健ちゃんの存在自体、大して迷惑もかけとらへん。
むしろ、斎藤家に潜む家庭の歪みを浮き彫りにしてくれとる意味では、ホンマ健ちゃんはエエやっちゃ。
片や、リアルさの方にも欠けを感じたかな。
壊れかけの家族を演出してるからかも知れないけど、現実感をだすべきキャラたちに血と肉を感じないし、例えば、食卓に生活臭が感じられなかった。
映画において、食事風景てのは『歴史性』、『日常性』(日常性においては非日常を演出してるんやろし意図は当たってるかな)、そして『人間性』が浮き彫りにする絶好の機会。
それを逃して、ただ単に食卓と云う形を見せてるだけやった。
そのリアルを表現する場面がそないやったし、対するオッサンの方の特異さを見せつけても、耐性ついた者にはゾクリ感は半減してしまってんのは惜しいなぁ。
とは云え、サクッと観れて、テンポも良く、内容に何があるんやこの先にっ!!!
って思わせる描きかたはとてもよかったです。
隙間時間にサクッと、そして、家族のことをチト振り返えって見ようかなぁと思わせてくれる作品でした。













⚠️ネタバレに抵触いたしますので御注意ください。⚠️


悪いことしたら謝るのは当たり前やし、大人なら責任を明確にして法に触れることしたなら司法の裁きを受けなはれ斎藤夫妻。
kuu

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