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戦場のピアニストのJのネタバレレビュー・内容・結末

戦場のピアニスト(2002年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

色んな戦争映画観てきたけど、戦争時代を生き抜く一般市民の大変さが1番リアルに伝わる作品やった。本当にこの時代にいるようやった。どんどん身近な人間が巻き込まれて死んでゆく。これが本当の戦争なのか…。平和ボケしてるからこそ、その残酷さが身に染みた。

どの時代のどの人間が見てもこの仕打ちの残酷さに心痛めるやろうなぁ。映画として多少柔らかく描かれてるはずやのに、それでも観てて苦しくなる。人間が作った黒歴史として永遠に反面教師で語り継がれるべき。

シュピルマンの人生があまりにも壮絶すぎて目を背けたくなる。運良く難を逃れる瞬間の連続やから終始ドキドキハラハラ。しかも、ストーリー展開がどんどん悪くなるから、良くも悪くも見応えずっしりやった。

大きな音も出せない空間の中で大好きなピアノと暮らすのはピアニストにとって酷すぎる。ピアニストでなくても精神が壊れる。

終盤のシュピルマンが倒壊した家々に挟まれた大きな道を歩くシーンがかなり衝撃的で印象に残った。絶望の一言に尽きる。

主演のエイドリアン・ブロディの演技が凄すぎる。終盤、戦争でぐちゃぐちゃになった街を彷徨う何もかも失った人間って感じの演技がリアルすぎた。何日も食べ物を口にしてないからなのか、口が物寂しくてずっとモゴモゴしてる演技もリアルやった。
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