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ホラーマニアvs5人のシリアルキラーのkuuのレビュー・感想・評価

3.5
『ホラーマニア vs 5人のシリアルキラー』
原題 Vicious Fun.
製作年 2020年。上映時間 101分。
1983年のミネソタを舞台に少し懐かしいサウンドトラックに乗せて贈る、あの頃のホラー映画ファンの心をくすぐる痛快作。
笑えるサスペンスリラーやけど、殺戮シーンはきちんとファンタスティック。

ホラー雑誌『殺人鬼マニア』の編集者ジョエルは、ある夜怪しげなバーに迷い込む。
泥酔して目を覚ますと、閉店後の店の奥から声が聞こえる。
それは参加者が自らの体験を話し悩みを打ち明けあう、殺人鬼たちの集会だった。
遅刻した参加者と間違われ招き入れられたジョエルは、その知識で殺人鬼のふりをしてやり過ごそうとするが、すぐにバレてしまう。
『ジョエルを誰がどうやって始末するか』でもめ始める殺人鬼たち。
隙をついて逃げ出すジョエル。
果たしてジョエルは生きて帰ることはできるのか!?。。。

ホラー映画に関する百科事典的な知識が、もし現実にホラー状況と出くわしたら必ずしも役に立つとは限らない。
そのことを、ジョエルはすぐに知ることになる。
その事を考えたら、小生が日々練ってる対ゾンビの各種武器とグッズの収集、及び対ゾンビシュミレーションは、実際のゾンビパンデミックでは通用しないのかっ!!🥺。
※今作品にはゾンビは一切でませんので悪しからず🙇。
幸いにも主人公ジョエルには、ミステリアスなキャリー(アンバー・ゴールドハーブ)という味方がいる。
血に飢えた5匹のキラーモンスターがいる部屋に閉じ込められたジョエルとキャリーは、一晩生き延びるためにあらゆる知恵を絞らなければならない。
もう少しエエ方法はあるやろけどなぁレベルで知恵やけど。
今作品は、スラッシャーの慣例と戯れ、複数の設定と映画的な連続殺人犯の異なるタイプに翻弄され、俳優さんたちも大いに楽しんでいるみたいやし、見ていてこちらも楽しくなりました。
大鉈で殺戮を繰り返してきたロシアンの大男に、アジアンなナンちゃって忍者風殺し屋(食人族)。
毒殺や殺るべき木偶(ターゲット)への麻酔薬などなら何でもこい的な熟練リーマン風サイコ(ピエロ🤡)に、公に努めて任務として大量殺戮をしている、サイコキラーのAA(アルコホーリクス・アノニマス依存症ミーティング)のような場を取り仕切っているオヤジ。
そして、極めつけヤリ珍&殺り珍仕切り屋ボブなど。
メインキャストのホラーオタクはただ座って、ワメいてるだけでドンドン物語は進行していく。 
ミステリアスなキャリーはプチ期待あり。
しかし、よく出来たキャラ陣なんやけど、なぜかモノ足らなさを感じた。
どうも、サイコキラーの偽物臭さが漂ってる感じかな、パッチモンのブランド品みたいに。
S級の数万円するコピーではなく、ただの数千円でかえるコピー商品みたいな。
ダイナミックな展開になるかなって思いきや、オーソドックスな追跡劇に変わったことで、勢いが失われた部分もあるし残念ちゃ残念、無念ちゃ無念、個人的に欲念ちゃ欲念。
それでも、まぁ決して視点を失わず、失点も重ねず、要点はおさえた今作品は、最後までウィットと魅力を保ち続けていたのは確かかな(誉め称える程ではないが)。
出演者たちは、互いを刺激し合い、主人公ジョエル役のエヴァン・マーシュと、ピエロキラー役のジュリアン・リッチングスは、映画が進むにつれてなぜかどんどん良くなっていった。
このポップなホラー映画は、頭を使わずリラックスして見ることができました。
また、主人公をあまり深刻に考えず、血みどろもジョークもあり~の、ホット・ファズのようなビジュアルギャグもあり~ので、個人的に少し水増し感想している感も否めないが、悪くないキャストと熱意が伝わってきたし、楽しさの部分は確実に押さえている作品でした。
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