流浪の月のGUMIのネタバレレビュー・内容・結末

人は見たいようにしか物事を見ない
誰にも理解されない·理解しようともしない、その暴力性で精神が蝕まれる。

多くを望まないのに…いや、辛い経験が多くを望めない体にしてしまった。
そんな彼女らが心安らげる瞬間ですら、リピートされるかのように奪われる。
周りにいる人間も、「普通」なんてどこにも存在しないんだろうな。みんな何かしら抱えてる。だからこそ、その歪んだ視点を通して捉えるから物事の側面が見えなくなる。これは犯罪と呼べるの…？

一体全体、何を見て何を思って生きてきたんだ？と思わせられるような、広瀬すずちゃんと松坂桃李くんの瞳の輝き方にぞっとした。
映画の尺以上に作品の作り込みの層の厚さを感じる。


元気が出ない時は報われない系の作品を観て、自分の方がまだマシだ…とりあえず生きてりゃなんとかなるなと思わされるのに限る。