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巴里祭 4K デジタル・リマスター版のkojikojiのレビュー・感想・評価

3.5
ルネ・クレール監督初期作品。原題は「7月14日」革命記念日だ。巴里祭としたのは日本だけで、フランスでは当然「巴里祭」とは言わない。

アパルトマンの向かいどうしに住むタクシー運転手のジャン(ジョルジュ・リゴー)と花売り娘のアンナ(アナベラ)は、密かにひかれ合っていた。巴里祭の前日である7月13日、にわか雨をきっかけに心を通わせた2人は、翌日に踊りにいく約束をする。しかし、その夜、ジャンの部屋に前に同棲していた元カノがやってくれる。これを誤解したアンナは母の病気もあり、巴里祭の夜のダンスを断る。ジャンは運転手を辞めて、引っ越して行った。
そして再び、彼等は出会うことになる。

巴里祭をきっかけに結ばれた二人の恋愛ドラマ、山あり谷あり、恋の行方。
テーマソングはシャンソン名曲「巴里祭」(巴里恋しや)リス・ゴーディ。
ただ、この曲は他の映画主題歌「巴里の空の下」や「枯葉」のようにフランスではヒットしなかったらしい。ただし日本では大ヒット。

この二人の恋愛ドラマを軸としながら、巴里祭の前夜、当日の彼等と関わっていく様々な人物、家族、子供達がスケッチのように生き生きと描かれている。

ひでGさんが書かれているが、その中な一人。酔っ払いの紳士がチャップリンそっくり。ひでGさんの話だと「街の灯」と同じ年制作だそうだ。

ジャケ写の夢見る少女のような姿が印象的。この映画のヒロインアンナ役にアナベラはクレール監督「ル・ミリオン」に続いて出演。珍しく現代的な顔立ちのなかなか素敵な女優さんだ。

(私が観たのは4Kリマスター版ではありませんでした。書くところを間違えてしまいましたが、いいね!をいただいているので、修正はしませんでした。私が観たのはデジタルリマスター版でしたが、画質は全く問題ありませんでした。今度4K版を観て比較してみます)
#1931 2023年 463本目
1933年 フランス🇫🇷映画
監督:ルネ・クレール
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