ある男のユウのレビュー・感想・評価

全体的にゆったりとしたストーリーの流れでありながら、生々しい差別描写が頻出する本作。

予告編で受ける印象ほど、スピード感が強いサスペンスではなく、若干の肩透かしを食らった。
だが、その分、重苦しい濃密なストーリーが展開され、ラスト5分でとんでもない結末へ。
ラスト5分を除けば、私はこの映画のレビューを3.2くらいに落ち着かせただろう。

そして、全ての謎が明らかにされることはないという構成もラストの虚無感へ寄与している。素晴らしい映画だった。