ワンコ

よだかの片想いのワンコのレビュー・感想・評価

よだかの片想い(2022年製作の映画)
4.8
【思い出と向き合ったこと】

僕は、顔の左頬に大きなあざのある女性と付き合っていたことがある。
左頬の3分の1より少し大きいくらいのあざで、色は茶色味がかっていて、お化粧すれば目立たなくなるけれども、もともとかなり色白の人だったので、完全にかくれるということではなかったように思う。

ずいぶん前の話なので、今は、お化粧はもっと進化しているのかもしれない。
それに、当時も、レーザーの治療法が出来ていて、そんな話は一度だけした記憶がある。

ところで、どうして”思う”と書いたのかと云うと、僕は、あざをほとんど気にしたことがなかったからだ。

勘違いしてほしくないのは、それは、僕が、見た目を気にしない人物だからというわけではなくて、彼女が、可愛らしくて、とても聡明だったからだ。

運動はかなり苦手だったけれど、それは、愛嬌にしか感じられなかった。
顔立ちは可愛らしくて、色白で、頭も良くて、ピアノは綺麗な音色で、優しくて、柔和で楽しい人だった。洋服のセンスも良かった。値段とかブランドではなく、チョイスやバランスがすごく良かった。

もし、彼女が僕を振らなければ、僕は、今でも彼女と結婚していたと思っている。

別れを告げられた時は、本当に狼狽したし、本当に落ち込んで立ち直れないとさえ思った。

前へ前へ進もうとする僕とはずっとはやっていけそうもない。田舎で家族の近くで暮らすことを選択したいと言われた。

だから、飛坂も実は落ち込んでいるのではないかと勝手に思ったりした。

その後のことは、途中までは友人を通じて聞くことはあったが、何かがあったのか、近況は友人は教えてくれない。

今でも、彼女が傍にいてくれたら、どんな人生だったのだろうかと考えることはある。あまり言ってはいけないことだけれども。

こんなことなので、自分の甘酸っぱい思い出も加点にしました。
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