baby

もうひとりのトムのbabyのレビュー・感想・評価

もうひとりのトム(2021年製作の映画)
3.8
今年の映画祭、私が最後に鑑賞した
作品がこの作品でよかった。
今回10本参加した中で
雰囲気や空気感は1番好きだった。

この作品の温度はリアルさはもちろん
なんだけどまた一歩違う、
落ち着いていて、静かな沈黙と暖かみが
あって少しぐらぐらしていて、
でも愛はどっしりと構えている感じが
好きだった。
彼女はトムにいつでもフラットに接してて
トムを想っている事は伝わっていた。
トムも彼女もきっと皆んなと一緒。
みんなよりそれが表にでてるだけ。
生きている以上何かに悩ませられるのは
必ずあることだけど、この2人は
悩む対象がお互いで良かったと思う。
そのぐらい素敵な2人だと思ったから。

トムの大嫌いって言葉は怒っているんだ
と言って彼女はハグをする。
もう子供じゃないとトムは言って
私が子供なのと答える。
そんな2人だから過去も、今も、
これからも一緒に生きていける気がした。

その瞬間瞬間の選択が後を返して
間違いだったと思っても、また
進み直せばいい。最後のシーン。
この2人はこの先も大丈夫だと、
なんだか私達がそっと心を
なだめられた気がした。
baby

baby