なくいら

もうひとりのトムのなくいらのレビュー・感想・評価

もうひとりのトム(2021年製作の映画)
3.7
ものすごいやばい『もうひとりのトム』が出てくるのかと思ったら、そういうことではなかった。

緩急やドラマティックさはなく、ADHDの息子と母親の日常と愛の物語。
何が悪くなるわけでも、何が良くなるわけでもない。
ただこの母子は、これからもこうやっていろいろな壁に当たりながらも、楽しく生きていくんだろうな、という温かいような切ないような気持ちになった。

ADHDという症状による敢えての描き方なのか、トムの本心が常にわからなくて、母と同じ苛立ちを感じた。
怒っているのか、つまらないのか、悲しいのか、楽しいのか…その雰囲気を演じていた男の子もとても良かった。

そうやって、息子はめちゃくちゃいい味出していたのに、母親がなんか…演技素人なのかな…何の感情も見えなくて…それが狙いなのかな…ちょっと理解できなかったけど。
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