夜空のパンケーキ

青春墓場の夜空のパンケーキのレビュー・感想・評価

青春墓場(2021年製作の映画)
4.3
とにかく素晴らしいに尽きる!
奥田庸介監督は役者としても監督としても世の中を罵ってやろうという意気込みを感じた作品だった。
それは暴力だけにおさまらず、愛や人間関係にもくだらないとこがあるんだと見せつけてくれる。

前半の「動」と後半の「静」の絶妙な絡めあいに感服したし、特に後半の舞台上での告白が良かった!「決闘だよ!」には笑いましたが。
終わり方を知ってるからこそ、ラストが近づくにつれ悲しみが込み上げてくる。
あの終わり方の余韻は反則だな〜って(いい意味で)。

奥田監督と主演の笠原嵩志さんによる舞台挨拶。
この作品を作る際に、プロデューサーに200万横領された話を監督はされていて、何をやってもくだらないという気持ちを客が掴み取って欲しいという気持ちで完成させたそう。
笠原さんはあの殺人シーンが誕生日だったらしく、生まれた日に人を殺すという気持ちの整理がなかなかできなかったらしい。監督の「人であってくれ」という言葉が響いたそうです。
すぐに東京行きの新幹線に乗らないといけないハードスケジュールでも帰り際に写真撮影に応じてくれる素敵な方々でした。