すずや

イニシェリン島の精霊のすずやのレビュー・感想・評価

イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)
-
今の自分が観たい作品だったか?というと疑問も残るけど、それでもやっぱり、このマーティン・マクドナーの描く「人間の意味分からなさ、筋通ってなさ」は愛おしいなあと思ってしまう。たぶん2か月くらいしたら良さが染みてきそう。
善意は悪意になるし、悪意があっても時にそれは善意に転じ得る。ほんと人間って意味が分からない。
あと、この映画の主題にあるであろうtoxic masuculinityの話、やっぱり、自分が”良い奴”であると他者に承認されないと満足できないあり方が、二人の男のみみっちい悲劇につながってるんだろう。その点ドミニクはこのイニシェリン島の男たちの在り方からは独立してるんだなと感じたし彼が「一番の間抜け」呼ばわりされるのはあの島のトキシックさなんだと思う。
すずや

すずや