「僕は君のドラムを、成長する君のドラムを聴きに来ているんだ。」
ジャズプレイヤー讃歌。
ジャズ全然知らないけど、ロックバンドはやってたし今でもたまにやる。如何せん僕は日曜ロックプレイヤーで、好きな曲をコピーして浅瀬でキャッキャしてる程度なので、大たちを見て凄い熱量だなコイツら…っていうのが最初の感想だった。やっぱ熱持って真面目にやってる奴はすごいぜ。全然分からんけど熱意は演奏から伝わる。
漫画と違って映画は音と動きがあるから、演奏シーンでは実際に音を出さなきゃいけないし退屈しないような映像をつける必要もある。そういう意味では、カッコいい演奏と創意工夫に富んだ映像で退屈しなかった。客を抜いた時の映像でノリ方が変だったのは気になったけど。
これ玉田の物語だよなぁ。最初から普通にうまかったけど一年やそこらであんだけドラムソロ叩けるってどんだけ練習したんだ。留年した甲斐があったね。
玉田に声かけてたお爺さんのシーンがマジで最高。人間ってのはどこまでいってもああいった感想に自信や勇気をもらうもんだ。結局ああいうこと言ってもらえるのが1番嬉しいんだよな。
簡単な言葉だったとしても、それを直接伝えることがどんなに大切か…。素晴らしい。見習いたい。
あと平さんの説教もスゲェ。間違っちゃないにしても言い過ぎと言うか言い方おかしい説教に対して言った側が「言いすぎたな…」ってなってるのも、言われた側が「そこまで言ってくれるとは…」ってなってるのも凄い。普通「そこまで言ってくれるとは」なんて思えない。どんなに正しくてもあんな言われ方したらムカつくのが先だもの。やっぱその辺も熱いよな(?)
雪祈が事故に遭うくだりは悪い意味で予想通りでがっかりしてしまった。ベタすぎます。タッチじゃねぇんだからさ…。令和の時代にこれやるのは流石に安っぽくないか?悲劇起こすにしてももっとなんか捻った原因にしてほしいわ。
もうそういう、物語を前に進めるためだけに起きる悪い奇跡はうんざりだ。見たくねぇ。