最高です！泣いたしディテールが素晴らしい。
この作品は世界一のJAZZサックス奏者を目指す大が、上京して出会った雪折とジャズバンドを作り、駆け上がっていく様を描いた青春作品です。
ミュージシャンとしてあるあるな感じも垣間見えて、とても音楽に対して造形の深い作品だなぁとも思いました。
こういう音楽系の作品は映像だけでなく、音楽も重要になって来ますよね。いつぞやのBECKのように結構大事な歌唱シーンのはずがカットされたりしてしまうと原作の魅力が半減してしまいますし。
加えて難しいのは、のだめカンタービレの様に既成曲を使うわけにも行かないので
ストーリーや展開を納得させる楽曲も重要になると思います。
その点、本作は歌唱シーンは無いのですが、ライブシーンを含めてオリジナル楽曲登場が盛りだくさん。
大の輝きすぎる才能を演出するサックスソロも超圧巻です。
楽曲担当は、世界的ジャズピアニストの上原ひろみ。
上原ひろみさんもかなり前衛的なプレイをするため、この作品とリンクする所も多いのでは。音楽が映像を、映像が音楽をお互いに引き立たせ相乗効果で何倍もの衝撃と感動を与えてくれます。実写ではこうは行かなかったかも。
また初ライブのシーンでん？ってなったんですが、ピアノとサックスの演奏に対してドラムのリズムの縦の部分がややズレてたんですね。最初そういう曲なのかと思ったんですが、それも演出で！拙さの残るドラムを再現していた訳です。
テンポの速い、細かいドラムプレイを再現するアニメーションもきっと気の遠くなるような作業だったと思うし、もうなんか全てが凄い。
2人に比べて演奏力の低いドラムを静かに見守る紳士や、初ライブで大がビラ配りで声をかけ、見に来てくれたお兄さんやら…ファン、支えてくれる人の温かみまで全てが刺さりすぎてボロボロ泣いてました。
おすすめ度は96点
