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時代革命のronのネタバレレビュー・内容・結末

時代革命(2021年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

・少しづつ少しづつ警察側の暴力が剥き出しになっていく様子が時系列に並べられていてぞっとした、警察というのはそもそも人民を守ってるわけではなくかっこ付きの「安心・安全」を守ってるんだよな、と改めて。自国の警察も同じこと…。
・『牛久』を観た時もだったけど、体制側の人の心情が不思議でたまらないなと思っていた時に「警察になるのはたいてい成績が悪かった人たちだ、彼らにとって警察ほどの給料がもらえる職業は少ない(意訳)」という言葉がでてきてハッとした、そもそも政治的な意味での正義という名目で立ち上がることができるということ、それ自体がある程度の教養を身につけることができる環境に生まれた人の特権なのかもしれない、分断を超えていくためにはどうしたらいいのか、経済格差の話に帰結しそうだけど…
・国、警察組織、マフィアはすべてトップダウンの統治方法であるという点で共通している。だからこそ、中心組織を持たない(=逮捕される恐れがあるため持てない)というデモ隊の組織方法が対比として際立っていた。ただ、トップダウンじゃない=意見の対立によって仲間割れしやすいということでもあって、その点において和理非派と勇武派が手を組んだ箇所にすごくすごく希望を感じた
・攻撃しなければ自分がやられるかもしれないという緊迫感のある前線では物理的に非力であるという点においておじいちゃんであることが有利に働く場面もあるのだという学び。わたしにはもう子供たちを守れないとおっしゃっていた場面にわたしも泣く。おとなの責任、を自分ごととして考える必要のある歳になっている。
・救護させてくれと懇願する中学生の男の子にまた泣く
・コロナの対応とか見てるときわたしはずっと「台湾羨ましいな〜〜」と気楽に考えていたが、台湾の統治は与えられたものではなく人民によって手に入れられたものであることに初めて気付かされる、気を引き締める
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