ふせんさんの映画レビュー・感想・評価

ふせん

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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

2.8

日々増えていく行方不明者や錯綜する原発関連情報を怯えながら、でも観ることをやめられなかった当時のことを思い出しました。遠い地で情報を浴びていただけの私でもこの作品の鑑賞はつらかった。でもきっとこれは後>>続きを読む

アリスとテレスのまぼろし工場(2023年製作の映画)

2.3

雪から雨の変化で季節の移ろいを表現しているのが素晴らしかった。終盤に増えてくる現実とまぼろしの空間が交差する場面は分かりにくく、目で情報を拾うのが難しくはあったが、息切れしない映像の美しさが完走まで引>>続きを読む

終わらない週末(2023年製作の映画)

2.8

連なる異常事態。いつどんな時でもネットで繋がる現代において、情報を遮断されることは大きな不安を煽るだろう。疑心暗鬼は周囲との不和となり、問題はどこまでも大きくなっていく。きっと人類はこの事態を解決する>>続きを読む

メアリと魔女の花(2017年製作の映画)

2.0

宮崎駿自身も苦しめられたと思うのだが、ジブリという呪縛は凄まじいな。人の心を動かす作品には少なからず呪いみたいなものがあって、余韻として永く心に留まるのかもしれない。

この作品も、苦悩の跡が見えるも
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ゴーストバスターズ/アフターライフ(2021年製作の映画)

2.3

マシュマロマンがやっぱり可愛い。
赤ちゃんの仕草、ミニオン的な群衆の動き。確立された可愛さだった。

tick, tick...BOOM!:チック、チック…ブーン!(2021年製作の映画)

4.8

"心揺さぶる"とはこのことだ。
素晴らしい作品だった。

大事な場面で急に歌い出すミュージカルというジャンルをずるいと思っている。劇場で舞台を観る人達に向けられた表現方法だからだ。
しかし、この作品は
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ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

2.3

デザイナーになる夢をもつエロイーズは進学のためロンドンにやってくる。都会に溢れる思惑は、時を超えてエロイーズを幻覚へと引き摺り込んでいく。

画に重きを置きすぎている。
ベイビー・ドライバーにも思った
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トワイライト ささらさや(2014年製作の映画)

3.0

頼りない妻と幼い息子が気がかりで成仏できない夫が、周囲の人に憑依し見守りながら、自身の両親や夫婦の在り方を振り返っていく物語。

子と親と夫婦の話がぐるぐると循環して、それぞれの葛藤とか失敗や後悔が詳
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デス・レース(2008年製作の映画)

2.8

舞台は2012年のアメリカ。経済が破綻し治安は悪化。収容数の増えた刑務所は民営化され、エンタメとして囚人による釈放をかけたデスレースが行われていた。

ステイサムという俳優に期待するものが過不足なく入
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Swallow/スワロウ(2019年製作の映画)

3.2

裕福な家に嫁いだハンターは、妊娠を機に異食症を発症してしまう。

ハンターの出生には秘密がある。本人は吹っ切れたと思っているが、自らの妊娠で蓋をしていた感情がこじ開けられてしまう。

異物を飲み込むこ
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MEG ザ・モンスターズ2(2023年製作の映画)

2.0

いくらステイサムが主演でサメに勝ち目がないにしても、前作以上にサメに対する情熱がなさすぎる。

メガロドンの大きさの分かりにくさや、やたら差し込まれる目のアップには何か意味があるのだろうか?

ステイ
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ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り(2023年製作の映画)

2.3

チグハグな仲間と共に強大な敵に立ち向かうファンタジー映画。

ミシェル・ロドリゲスの重さのあるアクションが見応えがあったが、多分原作のファン向けであろう小ネタが降り積もって全体的に間延びして感じてしま
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地獄の花園(2021年製作の映画)

2.3

OLの拳を用いた派閥争い映画。

広瀬アリスの啖呵とアクションがハマっていて、荒唐無稽な物語にスッと芯が通って感じた。
数多くの豪華な出演者のなかでも小池栄子は意外性ゼロのキャスティングでありながら、
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ロスト・バケーション(2016年製作の映画)

2.8

家族の死がきっかけで医者を目指すことに迷いを感じてしまったナンシー。気分転換に訪れたメキシコの海でサーフィン中にサメに襲われ、海上で身動きが取れなくなってしまう。

序盤のサーフィンのシーンが印象的だ
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ウェディング・ハイ(2022年製作の映画)

2.8

結婚式当日を多視点で描くハッピーコメディ。

さっぱりした三谷幸喜風の作品。登場人物それぞれの動きが綺麗にまとまっていて、最後には招待客のように拍手してしまいそうだった。

挨拶や余興を引き受けた人達
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ゾッキ(2021年製作の映画)

2.0

オムニバス映画。
小さな町のなかで、うまく切れてないネギみたいに、他人同士の人生がうっすら繋がっている。

人生ってそういうものかもしれない。
しかし、その先の「だから何なのか」という部分が私には読み
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ハート・オブ・ストーン(2023年製作の映画)

2.5

秘密組織の構成員であるレイチェルは、潜入先のMI6でミッションを失敗してしまう。それは組織の中核を担う人工知能ハートを狙ったものだった。

ガル・ガドットが好きなら間違いなく楽しめる作品。女スパイ物な
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グリーン・インフェルノ(2013年製作の映画)

3.0

ペルーに抗議活動に来ていた大学生達が乗った小型機が墜落。落ちたジャングルで、食人文化のある先住民に捕まってしまう。

想像以上にしっかりとしたあらすじで、スプラッタホラーの面だけに収まらない見応えがあ
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.0

これはもう走馬灯だ。宮崎駿の作品が心に生きている私にとってはそれ以外の言葉が見つからない。登場人物ひとりひとりに親しみを覚える。仕草や選択を知っていた気がする。

走馬灯だ。一本の映画としてのテーマは
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ザ・マザー: 母という名の暗殺者(2023年製作の映画)

2.5

凄腕スナイパーが生き別れの娘を救う、という王道ストーリーをジェニファー・ロペスのアクションだけで突っ切っている。
アクションの泥臭さとスナイパーの一撃必殺のバランスが良く、静と動でメリハリがついていて
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天気の子(2019年製作の映画)

2.0

この作品で描かれる、子供目線の世界における窮屈さと生きづらさ、身勝手さとひたむきさ。自分にもあったであろう、その頃の感覚ってこうだっけ?と思い返しながら鑑賞した。

映像が始終、美しいので降り止まない
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グリーン・ナイト(2021年製作の映画)

2.8

とても難解だった。この映画だけでは理解出来るものではなく、原作を知ってて初めて物語として楽しめるのではないかと思う。それほど暗喩に満ちている。

アーサー王やガウェインに明るくなかった身としては、寓話
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Arc アーク(2021年製作の映画)

2.0

生き方として不老不死が選択出来るようになった世界。

作中で、出生率が低迷しているとラジオが伝える場面があるが、不死はともかく不老ならば、人生で育児として拘束される時間の割合が減るし、生物学的な出産適
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ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー(2022年製作の映画)

4.2

ワカンダ内の部族が各々の伝統衣装や紋様を持っている描写が好きだ。それぞれに異なる文化が有り、争いや交渉、結託の末に今のワカンダという国があるのだろうと、架空の国に歴史を感じることができるからだ。"死">>続きを読む

レミニセンス(2021年製作の映画)

3.2

記憶に溺れるのは、満ち足りた時を知っている人だけだろう。まだ知らない人はそれを未来に求める。過去だけを見て歩みを止めることは悪いことなのだろうか。辛さを乗り越えて、前に進むことが正しいとされる世の中で>>続きを読む

アンチャーテッド(2022年製作の映画)

2.0

峰不二子に対しても思うのだが、裏切りの前科があるのを承知で仲間にして、やっぱり裏切られ、それを恨まず受け入れる心情が分からない。何を信じて何を許しているのだろうか。悪役に徹しているキャラクタの方が一貫>>続きを読む

アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド(2021年製作の映画)

4.0

この作品は"人間の孤独"について描いているように思う。伴侶や子の存在すら、個人の孤独を打ち消しはしない。誰しも共存しなければならないものであるのだと。そこに自身の人生を持たないアンドロイドをあてがう事>>続きを読む

マティアス&マキシム(2019年製作の映画)

3.3

人間というのはどこまでも孤独なのだなと強烈に感じた。友情や恋慕、そういう諸々で思いあっていても、湖畔に浮かぶボートにポツンと一人でいるような心象に胸が締め付けられる。

きっとこの作品に出てくる友人達
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SPF-18(2017年製作の映画)

2.0

恋人について、夢について、トラウマについて、将来について、アイデンティティについて、過去の過ちについて。
若者たちがそれぞれの悩みに向き合った一夏のお話。

背伸びしたいティーン向けの作品。社会人の立
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ミニオンズ フィーバー(2022年製作の映画)

3.7

1作目で謎の賑やかしキャラクターだった彼らが、こんなにも個性的で可愛らしいことに毎作驚かされる。

黄色の身体に眼と口。シンプルな外見でありながら表情豊かで、ジェスチャーとオリジナル言語で大人から小さ
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さくらん(2007年製作の映画)

1.0

面白いとか面白くない、という前に"映画"としてあまりに未熟だと感じる。

写真は一瞬を切り取る芸術だと思うのだが、その一瞬をパラパラ漫画のごとく繋げただけの印象。

キャストや音楽をみて、お金が掛かっ
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EMMA エマ(2020年製作の映画)

2.0

衣装や小道具、内装が美しく目が華やぐ。ただそれだけの作品であるのが残念だけど、1時間以上も目を楽しませる事が出来るのだから充分なのかもしれない。
言ってしまえば、生活に困ったことのない貴族同士の浮つい
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海底47m(2017年製作の映画)

4.0

サメ映画という括りだと物足りなさを感じるが、それ込みの意外性が盛り沢山の正統派パニックホラー。

色んな要素で恐怖心を煽り、緊張感を途切れさせない構成が凄かった。サメに期待する派手要素を粛々といなしな
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ディナー・イン・アメリカ(2020年製作の映画)

4.0

熱烈なラブストーリーだった。野蛮で下品な反抗だけが何より近くにあったサイモンの世界に血が通っていく様が、画面のこちら側の心音を増やしていく。
自分の欠けている部分を互いに真正面から見れる関係。そんな相
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