南森まちさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

南森まち

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レインメーカー(1997年製作の映画)

3.7

新米弁護士と元保険会社社員のコンビが白血病患者のため大手保険会社と戦う…というお話。

正統派な勧善懲悪の法廷サスペンス、かつバディムービー。あっとおどろくストーリーではないが、法廷モノとしては非常に
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MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022年製作の映画)

4.7

広告会社で働く主人公はある日後輩達から告げられる。「僕たち、同じ一週間を繰り返してます」…というお話。

昨今流行りのループもの。終始コメディ要素にあふれており、しかも色々込みでたったの82分で終わる
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マトリックス(1999年製作の映画)

4.0

日常生活は夢で真の世界は別に存在する、と教えられた男は自由を求め戦うゲリラに参加する…というお話。

設定は『胡蝶の夢』、『クラインの壺』、または押井守作品のような、夢と幻を描く非常に東洋ではおなじみ
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グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち(1997年製作の映画)

3.1

学問に関する才能を持つ非行青年の存在に気づいた教授が、友人の心理学者に彼を診せる…というお話。

いうほど名作か?映画の噂を聞いていたため、期待値を上げ過ぎて見てしまったな…という印象。
私にはそれほ
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シェフ 三ツ星フードトラック始めました(2014年製作の映画)

2.8

一流レストランのシェフが、料理をブロガーに酷評されもめた末に辞めるのだが…というお話。

序盤のレストランの料理と、後半のラテン系の音楽はいいし、ストーリーも前向きで明るい。ただ、映画としてあまり見る
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トゥルー・グリット(2010年製作の映画)

3.4

父の仇を討つため、少女は腕利きの保安官を雇い復讐の旅に出る…というお話。

『勇気ある追跡』(1969)のリメイク。
正直言って普通の、ホンっトーに普通の西部劇だった。
たしかに伏線があってそれを回収
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アダムス・ファミリー(1991年製作の映画)

4.2

奇怪な資産家アダムス一家。詐欺師たちが彼らの財産を狙うのだが…というお話。

超名作ドタバタホラーコメディ。ホラーコメディというジャンル自体が最近少ないような気がするので、とても新鮮で楽しめた。
最初
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四畳半タイムマシンブルース(2022年製作の映画)

5.0

偶然手に入れたタイムマシンで、昨日壊したエアコンのリモコンを取りに行く…というお話。傑作!

周防正行監督(原作ヨーロッパ企画)の『サマータイムマシン・ブルース』(2005)を元にアニメ化。
さらには
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まともじゃないのは君も一緒(2020年製作の映画)

3.7

普通の女子高生が、予備校のクソ真面目講師に「普通」であることように助言するのだが…というお話。

ひと昔前のとてもオーソドックスな恋愛漫画の展開。新しい部分はとりたててないように思う。
しかし、軽妙な
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LAMB/ラム(2021年製作の映画)

4.0

娘を亡くした牧畜農家。ある日彼らの飼う羊が半人半羊の生物を産む…というお話。

アイスランドの白夜の青白いイメージや、たまにしか映らないアダ(半人半羊の娘)、異様な状態に対する夫の弟の非常に常識的なツ
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エクストリーム・ジョブ(2018年製作の映画)

4.6

ソウルのへっぽこ麻薬捜査班が念願の犯罪組織のアジトを見つける。向かいのチキン店で張り込みを始めるのだが予想外の事態に…というお話。

いや〜、面白かった!
サスペンスコメディだが、なんといってもコメデ
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ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

4.0

殺し屋レディバグの新任務は、東京発の高速列車で手荷物を盗み品川で降りる事。簡単な任務のはずだった…というお話。

ニッポン要素は期待していたよりも少ないが、ほれぼれするようなアクションと伊坂幸太郎らし
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ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

4.1

天文学者達が地球に衝突する巨大彗星を発見。迫る危機に対策を講じてもらうため政府に報告するが…というお話。

90年代に流行した典型的なSFパニック映画。…と見せかけて、アメリカの政治とマスメディアをぶ
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

3.9

空に何かが現れ、すべての機器が停止しモノが高速で飛んでくる。そんな現象に父を殺された兄妹が立ち向かう…というお話。

ホラー映画だと思って身構えていたら、コメディ要素のあるパニックホラー映画でとても楽
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G.I.ジョー(2009年製作の映画)

4.2

新兵器ナノマイトが謎組織に盗まれた。主人公は汚名返上のため組織に対立する部隊”G.I.ジョー”に入り奪還を目指す…というお話。

私は「…G.I.ジョーって関節の動く軍人オモチャだよな?第二次世界大戦
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燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

2.6

18世紀仏国。ある画家が貴族から「結婚を渋る娘の肖像画を密かに描く」という依頼を受ける。散歩相手と偽って滞在し娘と交流を深めるが…というお話。

画家と娘が心を通わすまでじんわりとストーリーが進む。登
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雨を告げる漂流団地(2022年製作の映画)

2.7

最近仲違いしている小6の航祐と幼なじみの夏芽。ある日、取り壊し中の団地に忍び込むと不思議な現象が起こる…というお話。

絵はキレイ、会話もわかりやすい、小学生たちの会話のやり取りも明るくて楽しい。
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グッバイ、リチャード!(2018年製作の映画)

2.2

余命半年と宣告された大学教授が、これまでの人生でやってこなかった自由を求めて振る舞い始める…というお話。

うーん、ありきたりの展開で予定調和だし、語る内容も浅い。全然面白くなかった。
高校生の卒業制
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蜜蜂と遠雷(2019年製作の映画)

2.6

背景がバラバラの四人の天才ピアニスト達がコンクールでしのぎを削る群像劇。

四人の主人公、クセのある指揮者や審査員、コンテストに関わる魅力的なキャラクターがたくさん出てくる。
しかし、一人を除きあまり
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アグネスを語ること(2022年製作の映画)

4.1

1952年米国で「男性軍人が女性になって帰国する」というニュースが話題になる。彼女に関する研究を再考するドキュメンタリー。

うーん…70年前なんて想像できないけれど、その時代にこういう事象が起こって
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ノー・オーディナリー・マン(2020年製作の映画)

4.0

1989年、米国で妻子ある元歌手が亡くなった。検死の結果、彼の体は女性だったことが判る…というドキュメンタリー。

当時アメリカのタブロイド紙は一斉に、物言わぬ彼ビリー・ティプトンを責め立てた。
曰く
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リトル・ガール(2020年製作の映画)

4.1

フランス。2歳からトランス女性だと自覚した息子への家族の無償の愛と闘いを描くドキュメンタリー。

6歳になったトランス女性サシャが髪飾りを選ぶシーンから始まり、女の子の服を着て人形遊びをするシーン、バ
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最初の花の香り(2021年製作の映画)

3.0

台湾。家庭を持つ主人公は、高校時代の後輩と再会する。封じていた二人の想いが再び蘇る…というお話。

現在(30前後?)と、高校時代のエピソードを交互に進める典型的な「焼けぼっくいに火」のお話。

語り
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世界は僕らに気づかない(2022年製作の映画)

4.3

フィリピン人の母と二人暮らしの同性愛者の男子高校生。ある日、母が隠していた写真を見つけて父親探しを始めるのだが…というお話。

これは面白かった!
「マイノリティだからこんなツライ体験をしています」で
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ジンジャーミルク(2021年製作の映画)

4.0

ろう者の青年が自分がゲイだと気づき、ろう者の友人女性に相談する。ろう者の男女と、聴者の男女。彼らの四角関係を描く…というお話。

同性愛や四角関係の要素よりも、「ろう者と聴者のディスコミュニケーション
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フリアの週末(2021年製作の映画)

3.2

バーの歌手として南米を転々としている中年女性フリアがアルゼンチンに帰る…というお話。
関西クィア映画祭2022のトップバッター。

南米版「父、帰る」。家族を顧みず家を出ていった親と、置き去りにされた
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片袖の魚(2021年製作の映画)

3.8

現代の東京。理解ある職場で好きな仕事に就き、充実した生活を送るトランス女性。そこに昔の片思い相手から連絡が来る…というお話。

ジェンダーをテーマにした、ある意味王道なとてもシンプルな作品でした。「よ
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サバカン SABAKAN(2022年製作の映画)

5.0

1986年長崎。家が貧しい事をからかわれている同級生の竹本くん。彼が「ぼく」にある秘密を打ち明け、二人は冒険に出る…というお話。

「映画で泣いたことなんてない」が私のプライド(?)だったが、本作は少
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mid90s ミッドナインティーズ(2018年製作の映画)

1.8

兄に負けっぱなしの弟が、年上のワルのスケボー軍団に入りヤンチャをする…というお話。

監督自身の自伝的な物語なのだろうが、まったく共感できなかった。
13歳の少年が年長者に乗せられ酒や女に溺れるさまを
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キャラクター(2021年製作の映画)

2.7

殺人事件の発見者となった事で殻を破りヒット漫画家になった男。しかし彼の漫画を模倣した殺人事件が発生する…というお話。

見立て殺人、書いたことが本当に起こる、クライマックスの被害者候補がアレ…と有名ヒ
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Mr.ノーバディ(2021年製作の映画)

3.0

職場と家を往復するだけの平凡な男。押し入った強盗に抵抗しなかった彼に家族は失望する…というお話。

序盤は、ごくありふれた一般人が一念発起する話だろうか?それともサスペンスだろうか?…と思いながらワク
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2つの人生が教えてくれること(2022年製作の映画)

3.5

アニメ製作を目指す女子大学生。一夜限りの性交をして妊娠検査をする所から、人生が分岐する…という物語。

妊娠した場合としなかった場合の2パターンを並列に見せる手法が面白い。ただ、その手法のみが本作の見
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僕と頭の中の落書きたち(2020年製作の映画)

5.0

統合失調症になり傷害事件を起こした少年。転校し高校卒業を目指すが、薬の副作用に苦しむ…というお話。

これは大傑作!メンタルヘルスに苦しむ人が多い現代社会、ぜひ一度はみんな見てほしい。
精神疾患という
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あの頃ペニー・レインと(2000年製作の映画)

2.6

ロック誌のライターになった少年がバンドのツアーに随行し退廃的な姿に直面する…というお話。

16歳で「ローリング・ストーン誌」のライターになった監督の自伝的な作品。
自伝的な内容なので、リアリティはあ
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グッバイ、レーニン!(2003年製作の映画)

5.0

模範的社会主義者の母が意識不明に陥る間にドイツは統一される。目覚めた母に衝撃を与えないよう旧体制が存続しているように装う…というお話。

ヒューマンコメディとうたっているが、ドイツ統一による大混乱の中
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詩季織々(2018年製作の映画)

3.3

中国を舞台にした三作品からなるオムニバスアニメ。人生と衣食住をテーマとする、切なくもあたたかい物語。

一篇目はビーフンの描写が美味しそうで素敵な飯テロ。
二篇目は凡庸な立ち直りストーリー。
三篇目は
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