Qさんの映画レビュー・感想・評価

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エンター・ザ・ボイド(2009年製作の映画)

3.5

「もしも死んだら── 死んだらどうなる?」現実か、幻想か。愛が浮遊する街TOKYOを舞台に、鬼才ギャスパー・ノエが挑んだ古今未曾有の映像体験。“0(VOID)”を目指したある兄妹の、狂気と快楽・精神と>>続きを読む

グッドフェローズ(1990年製作の映画)

3.6

「昔から── ギャングスターになりたかった」スコセッシ×デ・ニーロのイタリアンマフィアの抗争と生涯を描いた実録ドラマは、フィクションを超えたエンタテインメント。暗闇の作画に映えるブラックジョークとスプ>>続きを読む

シティ・オブ・ゴッド(2002年製作の映画)

3.6

「みんな“神の街”に天国を求めてやって来た」貧困に喘ぎ、犯罪に染まるブラジル・リオのスラム地域ファヴェーラ。強盗や麻薬や武器取引で金を稼ぐストリートチルドレン。自由の名のもとに集まり、全てを憎んだ子供>>続きを読む

MESSI/メッシ -頂点への軌跡-(2014年製作の映画)

2.2

「“レオ・メッシ”は類まれな才能を持つ。いわゆる天才さ」おれが初めてメッシを観たのは2005年の夏、バルサのジャパンツアーで鹿島とやった時。ロナウジーニョもジュリも帯同していなくて、背番号30の“メッ>>続きを読む

海を感じる時(2014年製作の映画)

1.6

市川由衣、ありがとう。池松壮亮の配役は当たったと思う。汚ねえ雑巾絞って出てきた泥水みたいな、ちょっといいや(見てるぶんいはいいけど)って芝居がハマってた。

初恋のきた道(1999年製作の映画)

2.3

「父は母に言った。授業中、目をあげると赤い布が目に入る。すると母の赤い服を思い出す」中国映画の巨匠チャン・イーモウの、夫婦愛を描いた名作。世界的ブレイクを果たした若きチャン・ツィイーが、初々しくも美し>>続きを読む

ロスト・イン・トランスレーション(2003年製作の映画)

3.2

「人生の目的を考えたことは?」ソフィア・コッポラを代表する、淡いパステルカラーの映える叙情的芸術品。なかなかにテリヤキなジャパン演出もあれど、流れるムードと息づかいは無類のアートフォーム。「運命の道は>>続きを読む

華氏451(1966年製作の映画)

3.3

「あなたの目を驚きで一杯にしなさい…10秒後には死ぬかのように生きなさい。そして、世界を見なさい」不世出の映画狂、ヌーヴェルヴァーグを代表するフランソワ・トリュフォーが描いた近未来、本が失われた世界。>>続きを読む

龍三と七人の子分たち(2015年製作の映画)

2.0

大好きな武作品の中では下を引いた印象。笑えるとこはもちろんあるけど、漫才を意識したショットワークが、ちょっときつかった。もちろん実験的にやったんだとは思うけど、テレビみたいにスイッチングできないし、“>>続きを読む

ブラック・スワン(2010年製作の映画)

3.5

「とても変な夢を見たわ “白鳥”を踊ってるの」潔白の白鳥、官能と欲望の黒鳥、クラシックバレエの殿堂『白鳥の湖』。2つの相反する人格に蝕まれる精神。その反面、脆く危険な状態にこそ映る刹那的な美。「君の道>>続きを読む

未来世紀ブラジル(1985年製作の映画)

2.8

“午後8時49分 20世紀のどこかの話──”ギリアム・ワールド全開の、利己私欲、電脳電子管理された近未来の物語。その中で、決して管理し、抑制、統制することのできないもの。「君は死んだ 僕が殺した」人間>>続きを読む

怪盗グルーの月泥棒 3D(2010年製作の映画)

1.4

テレビでやってたけど痒かった。これはこれでいいけど、ホタルの墓もしっかり子供に観せてあげてくれ。

ハードエイト(1996年製作の映画)

3.0

「8に賭けろ」稀代の天才寡作家ポール・トーマス・アンダーソンのデビュー作。ベガスのカジノで一文無しになった青年は、ダイナーで出会った老人の手ほどきを受け2年でプロのギャンブラーに。「世の中 何が起こる>>続きを読む

ブギーナイツ(1997年製作の映画)

3.3

「俺の考えを言おう 君と映画を撮りたい」ナイトクラブでアルバイトをするジャックの夢は、アクションスター。しかし彼は、とりわけ取り柄もない、クソマジメで平凡な青年。かと思われたが、ジャックは持っていた。>>続きを読む

ゼア・ウィル・ビー・ブラッド(2007年製作の映画)

3.4

「愚かさゆえに神が救ってくれると思うか? 神は愚か者は救わない」20世紀初頭のアメリカ西部、かつての石油王とその息子、そして油田の眠る街をめぐる、実話を基にした物語。金と権力、欲望と自制、調和、人情、>>続きを読む

パンチドランク・ラブ(2002年製作の映画)

3.2

「世の中 みんな狂ってる」主演にコメディアンであるアダム・サンドラーを迎え、不器用すぎる男の恋模様を描いた爽快ロマンス。静かな街と会話を突如ぶち壊す、振り切った狂気の演出と、デカすぎる反動笑いの波状攻>>続きを読む

インヒアレント・ヴァイス(2014年製作の映画)

3.5

「ある静かな夜に── 元カノが前触れもなく現れる」若くしてノーベル文学賞の常連となった天才トマス・ピンチョン。彼に作品の実写化を唯一許された、これまた天才ポール・トーマス・アンダーソン。「助けて、ドッ>>続きを読む

ザ・マスター(2012年製作の映画)

3.6

「悩みは忘れろ。また戻って来る…だが記憶は置いておけ」第二次世界大戦後のアメリカを舞台に、カリスマ的信望を集めた1人の聡明な男と、彼に陶酔し思想を育む青年の物語。「君は誰よりも勇敢だよ」かのサイエント>>続きを読む

ジュラシック・ワールド(2015年製作の映画)

3.3

さすがに面白え。トレーラー観て、恐竜vs人間みたいなB級感満載なのかと思ったらそこまででもなくて安心した。最後のラプトルとTレックスのタッグバトルみたいなのはけっこう痒かったけど、アトラクション的には>>続きを読む

マグノリア(1999年製作の映画)

4.7

「そんな話── もし映画なら信じられない。誰かの誰かが、誰かの誰かと出会うなんて」豪華絢爛の群像劇。稀代の俊才が描く、美しき【偶然】へのアプローチ。「どうです?神様」目の前に在るもの全て。夢と現実、愛>>続きを読む

ニンフォマニアック Vol.1(2013年製作の映画)

2.7

「話の始まりを見つけたわ。理解する気があるなら── なにもかも話してあげる」鬼才ラース・フォン・トリアーが人間社会へ、性をもって反旗を翻した衝撃の問題作。「愛にとりつかれた世の中と闘っていたの」モラル>>続きを読む

セッション(2014年製作の映画)

2.8

彗星のごとく出現し世界のショーレースを席巻した、情熱のモダンドラマ。スポ根的な表層的摩擦と、湧き上がり煮沸する魂のドッキングは、圧倒的な熱を帯びた無二の写真を生む。デジタルサラウンドと多角チャンネルの>>続きを読む

ゴーン・ガール(2014年製作の映画)

2.9

「何を考えてる?どう感じてる?僕たちはどうしたんだ?これからどうなる?」アメリカの推理作家ギリアン・フリンの小説を、デイヴィッド・フィンチャーが持ち前のマッドな写真で実写したミステリースリラー。破綻>>続きを読む

野生のエルザ(1965年製作の映画)

2.1

ちょっとまえに午後のロードショー的なので観た。エルザ、お前頭良すぎ。おれは本当はネコを飼いたかったということを、ウチの犬には内緒にしています。

バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)(2014年製作の映画)

4.3

“すべてを手に入れ、もう一度輝くために” かつてのハリウッド映画のスター“バードマン”を演じた男の、復活をかけた魂の叫び。「おれはこの舞台にすべてを賭けてきた」美しくも残酷な、ニューヨーク・ブロードウ>>続きを読む

ドラゴン・タトゥーの女(2011年製作の映画)

3.4

「君に聞きたい。なぜ人は本能を信じない?」スウェーデン人作家スティーグ・ソーランの推理小説の実写映画『ミレニアム ドラゴンタトゥーの女』。そのハリウッドリメイクは、フィンチャー“らしさ”満点のスタイリ>>続きを読む

ヒース・レジャーの恋のからさわぎ(1999年製作の映画)

1.9

モダンなアメリカンラブコメディの記号的作品にして、自分がラブコメを観れなくなった記念碑的映画。痒すぎた。とにかく痒かった。ジュリア・スタイルズは物語とともに魅力的になり、構成と演出面でも説得力のある作>>続きを読む

しあわせの法則(2002年製作の映画)

1.8

クリスチャン・ベールとケイト・ベッキンセールの個人的に最強クラスのコンビ。がしかしなんとも、なスクリプト。いまいちひねりの無い、ザ・物足りなさが残るラブストーリー。かっこよさ&かわいさは無論◯。

グレムリン(1984年製作の映画)

2.4

スティーブン・スピルバーグを製作総指揮に据えたジョー・ダンテ監督のブラックコメディ。これぞアメリカンなドタバタと、ステレオタイプ的な王道スクリプトの導きく先にあるのは、人間のモラルと利己的な欲望に警鐘>>続きを読む

ウォレスとグルミット ペンギンに気をつけろ!(1993年製作の映画)

2.8

イングランドはアードマン・アニメーションが手がけるクレイアニメの代表作。ポップなセットとキャッチーなクレイモーションこそ、ニック・パークの十八番。サスペンス色の濃い今作最大の見どころこそ、終盤にお目に>>続きを読む

ファンタスティック・プラネット(1973年製作の映画)

4.0

「カンヌ映画祭という空に輝いた、フランスの輝ける星」と評された、鬼才ルネ・ラルーの傑作アニメーション。ユーモラスに幻想的に、ある意味で叙情的かつ詩的な世界観は、73分間のショーケースに炸裂する。青き肌>>続きを読む

永遠の僕たち(2011年製作の映画)

3.4

「“夕日が沈むと死ぬ”と思い込んでる鳥がいるの。だから朝になると目覚めた驚きで── 美しい声で歌うんだって。死んでない喜びで」人工的なフレッシュなムードに、どこかノスタルジックな風を感じるヴァン・サン>>続きを読む

ダンサー・イン・ザ・ダーク(2000年製作の映画)

3.9

「これは最後の歌ではないわ ヴァイオリンの音もしなければ コーラスもいない ダンサーもいない これは〝最後から2番目の歌〟 それだけのこと」粗雑にも映る野性的・本能的なカメラワークと躍動感の>>続きを読む

インターステラー(2014年製作の映画)

3.5

〝穏やかな夜に身を任せるな〟一般相対性理論と次元・時空・重力への終焉無きノーランの挑戦。『2001年宇宙の旅』へのトリビュートとしての・そしてサイエンスフィクションの1つのジャンルに答えを出した、人類>>続きを読む

her/世界でひとつの彼女(2013年製作の映画)

3.1

「時々、思うんだ。僕は一生で味わう感情を味わってしまいーー 新しい感情はもう湧かないかもと」パステルカラーの映えるポップなセットに漂う時間とムード・流れる至高の会話音。スパイク・ジョーンズが光彩とハ>>続きを読む

バタフライ・エフェクト(2004年製作の映画)

3.2

カオス理論はひとつ、《バタフライ効果》に物語をつけ、カルト的ヒットを飛ばした2000年代のアメリカンサスセスフィルムを代表する衝撃作。「きみを救うため、ぼくは何度でも過去に戻る」複数のエンディングを孕>>続きを読む

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