家長制度に軍国主義に共産主義、小児性愛に同性愛に近親相姦までぶち込んだぶっ飛びキチガイ映画。厳格主義も究極を極めればブラックコメディと化す。小山明子の毎度大島渚の都合の良いように扱われてる感、さめざめ>>続きを読む
沖縄返還後、他の三流監督に先を越されたり横槍が入る前にさっさとこの題材で撮っちまおうという大島のエモーショナルな美学が炸裂している傑作。浜辺での会話が非常に鬱陶しいが、それを補って余りあるほど、冒頭の>>続きを読む
多数の思想・国家・宗派を持つ者同士が最初は敬遠しあい、やがてその壁をぶち破ってエゴをむき出しにする、という点では『戦場のメリークリスマス』っぽさがある。絞死刑のドキュメンタリーを想像して臨むと後半のぶ>>続きを読む
女に振られた童貞が突如舞い込んだ金を資本に女を抱きまくって破滅していくという、良い意味でも悪い意味でも大島っぽくないサスペンス。観念的な台詞をほとんど排除しただけで一気にフランス映画っぽくなってて笑う>>続きを読む
アンナ・ムグラリスの全身から漂う高貴なセックス・アピール、唐突にスカートをたくし上げる仕草、ただただ満点。「静」の映像と音の中をNOVOが動きまくる。猥雑な記憶に囚われたすべての人間が観るべきフレンチ>>続きを読む
ジョヴァンニの映画はどれもヌッチョリしているが、これも例に漏れず。緊迫のやり取りをしているにも関わらず弛緩しきっていることが効果的になる場合もある(『暗殺のオペラ』等)が、これではオッサン達がダラダラ>>続きを読む
あくまで島田荘司が監修している「ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」への応募作である以上、トリック・アリバイ・意外な犯人なんかの本格ミステリ要素を詰め込む必要があるのは分かるんだが、青春モノとの噛み合>>続きを読む
めちゃんこ面白い。キース・キャラダインの回想、実際に頭に残っている重要なイメージだけを断片的に繋げていくテンポの良さ。異様なほどの寡黙さと洗練されっぷりはメルヴィルを彷彿とさせる。刑務所でのビル・デュ>>続きを読む
これはとんでもない映画。マック赤坂のPR動画だろうと舐めてかかったらえらい目にあった。とにかくマックのキチガイぶりが強烈で、他の候補者の街頭演説に拡声器で罵声を飛ばすわ、学校の前で選挙活動をしていたら>>続きを読む
シガーニー・ウィーヴァーのオバハン臭さ、傲慢さに一切の魅力を感じないので、必然的にシリアルキラーの方を応援してしまう。意味ありげでまったく意味のないカメラもあざとくて鼻につく。見れないことはないけど凡>>続きを読む
一週間の自殺オムニバス。それぞれが凝ってて普通に面白い。様々な角度からクローズアップされる鉄橋と、そこから飛び降りたであろう人々の名前と職業を一切の説明なく淡々と表示する"木曜日"がゾクゾクした。得体>>続きを読む
中山一也、真木蔵人、阿藤快、渡辺裕之とリアルにヤバそうなやつがじゃんじゃん出てくる猟奇殺人物。特に中山一也の、人生において絶対に関わりたくない人感。こんな面白い経歴を持つ男を使わない邦画界に未来はない>>続きを読む
ちょっとこれは凄すぎて言葉にならないので一刻も早く見た方が良い。ローラ・スメットの石像をも凌ぐ石像女ぶり、ブノワ・マジメルの人生を破滅させるためだけに生まれてきたのでは。老練の男をも虜にする圧倒的なメ>>続きを読む
大傑作。思春期の男というのは童貞を卒業すること以外にさして目標など無いも同然であって、戦渦においてもなお童貞を卒業することだけに傾注する少年が主人公と言うのは、岡本喜八の『吶喊』然りそれだけで信頼でき>>続きを読む
言うまでもなくドイツ版・実録連合赤軍(若松)、イデオロギーの暴走。砂漠での軍事訓練中に「ドイツの仕事は銀行強盗などの都市ゲリラだから砂漠の演習なんて無意味だ!」とごねるシーンが面白い。ゼロ年代ドイツ映>>続きを読む
黒い箱に群がる貧困街の人々が善と悪に転じる様、父を否定し続けた娘が思わぬ因果で再起を図る強かさ、そして時間の経過を示すために『時の踊り』を突如踊らせるデタラメさ、86歳の感性とは思えない。騒動の渦中に>>続きを読む
工業都市における地元の弱小やくざVSやくざを潰しにかかる警察VS都市開発に参入してきたやくざ(ハト派)VS都市開発に参入してきたやくざ(タカ派)VS日雇労働者。これだけのオッサン達が混み合っている中、>>続きを読む
ラストがぶっ飛んでて爆笑してしまった。着衣尻、鏡、マザコンの映画。結局一番業が深いのはヴァレリア・カヴァッリ。晩年のシャブロル、洗練が過ぎる。
坂口安吾がミステリ・マニアというのはよく知られている話。原作はそんな彼が生涯残した数少ない長編推理小説の一つなのだが、冒頭20ページで30人近くの名前が立て続けに出てくる。その系譜は映画にも受け継がれ>>続きを読む
ゲイリー・クーパーとシルヴィア・シドニーが網を挟んで面会しているのだが、刑務所の中にいるのはシルヴィアの方という異質さ。当時『暗黒街の顔役』だの『民衆の敵』だのが持て囃されていた時代に、ギャングからの>>続きを読む
いつの間にか懐に忍び込まれるような生理的嫌悪の洪水。ジュヌヴィエーヴ・ビジョルドが明らかにミス・キャスト。クローネンバーグにおいては入手の難しい作品であるものの、無理して入手する必要もなく、ポランスキ>>続きを読む
角川による金田一エッセンスの田舎ホラーだが、探偵役(永島敏行)がキチガイすぎて、浮気はするわ、浮気相手の父親に金の無心するわ、恫喝するわでぶっ飛んでいる。オマケにろくな推理もしていないのに、犯人当てだ>>続きを読む
貴族のお偉方が馬鹿でかい帽子を被って映画鑑賞に臨み、後ろの客がイライラする、というだけの2分ちょいの啓発映画なのだが、結局こういう連中は時代・国を問わず、様々な媒体や小道具を駆使して他人に迷惑をかける>>続きを読む
マックイーンのノワール。渋々悪の道に進んでしまうひ弱な青年という設定なのだが、「ここからのし上がってやるぞおお」という煌々とした野心をまったく抑えきれてなくて笑う。そして私情で敵対視していたマックイー>>続きを読む
頭を斬り落とされた羊がもがき苦しみ、ゆっくりと動かなくなるまでを背景の一部のように捉えるショットに畏怖を感じる。アウシュビッツを連想するのは穿ちすぎ?米クライテリオン版『顔のない眼』の特典として収録。
リチャード・アッテンボローのキチガイぶりがピックアップされがちだが、真に凄いのはジョン・ハートの精神薄弱ぶり。序盤は自尊心の強いエリートかと思わせて、徐々に虚言癖の一面が見えてくる、彼に対する「コイツ>>続きを読む
「この役者にこういう見せ場を用意しよう」というアイデアを次々と採用していった結果、松竹でも東宝でも東映でも日活でもなく、任侠と実録と社会派がうまいこと共存してしまったカルト映画。長いがまあ面白い。渡哲>>続きを読む
文太と岩下志麻(仁義と極妻)の縁談から巻き起こる村の先住民VS疎開者の闘争。田舎バイオレンスは総じて面白い。菅原文太、加藤剛、松川勉といった血の気の多い役者を差し置いて、銃撃戦を繰り広げるのはジジイと>>続きを読む