トラボルタさんの映画レビュー・感想・評価

トラボルタ

トラボルタ

人間の境界(2023年製作の映画)

5.0

ベラルーシ、ポーランドが悪いのは間違いないが、難民受入数が少ないかつ地理的に中東から離れている日本人は安全圏からでしか語れない。

モノクロじゃなかったら直視し続けられなかったと思う。ラップのシーンは
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パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

5.0

人生の後悔を優しく、しかし鋭利に抉ってくる傑作。全体を通して無駄に顔に寄ったショットがなく好みだった。ノラは母や夫に対して、ヘソンへの関心がないように伝えているが、行動は真逆だった。

すぐにカップル
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十二人の怒れる男(1957年製作の映画)

4.5

密室どの会話劇だが、登場人物の心情の移り変わりが的確に捉えられており、一切の無駄がない。自らの人生を否定しないために、マッチョイズムや偏見に縋らざるを得ない酷薄さと悲哀を見ていると辛くなる。

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.5

最初の青酸カリ入りリンゴを食べそう、というシーンからラストまで緊張感が持続された。

閃光によって人が溶けるようなオッペンハイマーの空想ははだしのゲンだろうか。

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

5.0

IMAXで鑑賞。映像の圧倒的な迫力はもちろんのこと、音による緊張感の演出が素晴らしい。

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

5.0

パニック障害とPMSがフックになって宣伝されているが、これらは登場人物を形作る特徴の一つでしかなく、本作の主題は人と人の距離感だ。その中で、他者を知る→受容するための要素としてPMSやパニック障害が用>>続きを読む

コット、はじまりの夏(2022年製作の映画)

5.0

ストーリー、画、音のどれをとっても美しすぎる映画。ラストカットで涙腺崩壊必至。

確かによくある物語ではあるが、コットが親戚夫婦との交流を通じて成長していく過程が丁寧に描かれており、ラストシーンに繋が
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女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

5.0

登場人物全員性格悪くて最高!!
民衆の暮らしや戦況を全く掴めていないまま、政治が決まっていく怖さ

エマ・ストーン凄すぎ。権力に近づいていくにつれて徐々に目つきが変わっていき、終盤はどう見ても悪役だっ
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

5.0

めっちゃよい

男性の所有欲を知性の獲得によって軽やかに超克していく様が心地良い。また、性欲をポジティブに捉える描き方も個人的に好感を抱いた。テーマは女性の所有物からの解放だが、通り一遍の描き方をせず
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ファースト・カウ(2019年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

とても美しい映画。
最後に2人を追っていた兵士が撃たなかったことに全てが詰まっている。

工作 黒金星と呼ばれた男(2018年製作の映画)

4.5

傑作

ラストシーン〜エンドロールの流れが美しい。

日本人からすると北朝鮮と韓国は別の国という認識だが、当事者は統一を夢見ていることが分かる。それだけに、昨今の南北関係は歯がゆいだろう。

ビヨンド・ユートピア 脱北(2023年製作の映画)

4.5

この映画で脱北ルートを示しているということは、もうこのルートは使えなくなったことを表しており、脱北はより困難になっているのだろう。脱北した家族が韓国社会に上手く溶け込めているのか、今後が気になった。

アラビアのロレンス/完全版(1988年製作の映画)

4.0

大スペクタル

アラブの部族ごとの対立やイギリス、オスマン帝国との関係が纏まって理解できる。当時の撮影技術でリアルに見せるテクニックすごい。

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