あまいさとさんの映画レビュー・感想・評価

あまいさと

あまいさと

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ベイビーガール(2024年製作の映画)

3.5

非の打ち所もなく、尖った強みも多分にある作品。

欲望を描く作品には乗れないことも多いし、サスペンス的な調子も相まって、個人的に気持ちよくは観られない。

だけど、一人ひとりが持つ個別の欲望に向き合う
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エミリア・ペレス(2024年製作の映画)

3.5

ケレン味を出そうとする趣向には乗れないことも多いけれど、本作のように撮影・演出のわくわくノリノリ感が伝わるようなアプローチは好き。

ラテン系のミュージカルってあんまり観たことなかったかも。メロディも
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ノー・アザー・ランド 故郷は他にない(2024年製作の映画)

4.0

自分のことで精一杯な日々だけど、可能な限り目を向けなくてはいけない。「せめて」と言い訳しながらでも、できることをやっていくしかない。

「戦争」とひとことで言っても、内包される、あるいは関連する問題や
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教皇選挙(2024年製作の映画)

3.5

まず単純に、とてとおもしろい。

そしてわかりやすく現代社会のいくつかの面の縮図として観ることができる。

終始室内劇だけど、画角や光(影)が洗練されていて見栄えがする。呼吸や衣擦れの音(と音楽のアタ
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メイ・ディセンバー ゆれる真実(2023年製作の映画)

4.0

すごい作品だあこれは。

断定しない、着地しない……というかそこじゃない。描かれるのは人間と、人間を描くこと。

自己や他己の今や過去を抜粋して抽出していくこと。言葉や、それによる情報を通じて、感情を
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ウィキッド ふたりの魔女(2024年製作の映画)

3.5

色弱なので予告を観ていたのに肌が緑だと認識していなかった。

ふたりの表現力がすばらしかった。

キャラクターの善悪を類型化せずに立体的に描いている(散りばめてる)のがよかった。愚かしさと賢しさについ
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宝島(2018年製作の映画)

4.0

すごい……。
撮影の様子がまったく想像できない。

ドラマなんて何もない。だけど観ていてわくわくすらする。それはたぶん、ロケーションと撮影の織りなす美しさ。

非日常の空間をフィクションとドキュメンタ
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NIMIC/ニミック(2019年製作の映画)

4.0

短くてもこの人不安感あおってくるし終始画面がよすぎる!

ANORA アノーラ(2024年製作の映画)

5.0

ああ!なんてすばらしい!

フィルム感〜。レンズ感〜。

映画館がこんなに笑い声であふれていたのも、ぼく自身がこんなに笑ったのも、今までにないかもしれない。みっともないぐだぐだの罵り合いを引いた視点で
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名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN(2024年製作の映画)

5.0

自分の正しいと思うことを貫くのも、その場や社会に適したものを発信するのも、それぞれの選択として正しいと思うけれど、大切なのは「強さ」とそれを支える「自信」だな——なんて考えた。

さて、この映画、最高
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ブルータリスト(2024年製作の映画)

4.5

とにかく映像がかっこいい。画面配置やアングル、構図、カメラワークも計算され尽くしたように感じるんだけど、同時にどこか曖昧な遊びもある。オープニングからびっくりするくらい気持ちが高鳴った。

デザインも
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聖なるイチジクの種(2024年製作の映画)

3.5

マクロにもミクロにも、深刻な複数の(だけど地続きの)テーマを真正面から描いた作品。

まず単純に、作劇としておもしろい。だからこそ(ここまでされてやっと……)、現実に存在する問題に目を向けることができ
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ハイパーボリア人(2024年製作の映画)

4.5

やばすぎ。

ストーリーは全然追えていない。
歴史を含む情勢だったりそういうものが題材なんですか。
陰謀論的なものも描いていたのかな。
初見で物語を理解できるわけがない。
全意識が目と耳に行っているの
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野生の島のロズ(2024年製作の映画)

3.5

"THE WILD ROBOT"っていいタイトルだな。

スタイリッシュでキュートでスペクタクルな映像。配信だとブロックノイズすごそう。

ストーリーはシンプルでメッセージも明快に見えるんだけど、改め
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リアル・ペイン〜心の旅〜(2024年製作の映画)

4.0

ポーランドの街並と、ショパンの旋律。

素直で繊細でやさしくて、だからこその痛みがあって。ひとりひとりの怒りも悲しみも、それが対話に、ひいてはまた感情に与える影響も、決して単純には語れない。

ベンジ
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ザ・ルーム・ネクスト・ドア(2024年製作の映画)

3.5

死に向き合う自他。軽やかに、そして極めてスタイリッシュに。

名優たちの演技と洒脱な撮影による会話劇は飽きを感じさせることもなく、いっそ過去の再現シーンはなくてもいいのかも、とさえ思った。

映画を愛する君へ(2024年製作の映画)

3.5

『Spectateurs!(観客たち!)』

エッセイ的な、ドキュメント的な、劇映画的な表現が入り交じり多層的に語られる、平たくいえば「映画愛」。同時に、ひとりの人生(半生)。そして、社会、世界。さら
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(2025年製作の映画)

4.0

繰り返す日々の生活。描写に無理のない自炊の様子が、もう見ていて楽しい。

次第に夢現が混じり合う。もしかしたら全部が夢なのかもしれないとも思った。都合よく振る舞う人たちとの、胡散臭い、段取りのような会
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Never Goin' Back ネバー・ゴーイン・バック(2018年製作の映画)

3.5

愚かしさに溢れる人たちの、下品でばかばかしくて、そしてとにかくエネルギッシュな喜劇。ティーンを美化しない。

音楽とか演出もくだらなくて笑った。

観ている人はたぶんみんな店長の気持ちですよね。

パリタクシー(2022年製作の映画)

4.0

主演二人のお芝居の、なんて素晴らしい。
どんどん好きになっていく。

予測可能と言えばそうなんだけど、別にそれが鑑賞体験を損なうわけでは、もしかしてないのでは?という気持ちになれた。

そして「見やす
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RETURN TO REASON/リターン・トゥ・リーズン(2023年製作の映画)

3.0

映像を撮いだり繋いだりすることの楽しさが伝わってきた。勝手に想像すると、マン・レイはずっとわくわくしているんだろうな。ぼくももっと自由にものをつくりたいと思った。

音楽のアプローチは自分に合わなかっ
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マイ・オールド・アス ~2人のワタシ~(2024年製作の映画)

4.0

外連味も、嫌味も、ない。

シンプルでわかりやすいひとつのメッセージが、まっすぐに深くまで届いてくる。

軽快なティーンムービーであると同時に、美しい映像表現がロケーションや演技とも相まって心地よかっ
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ルックバック(2024年製作の映画)

3.0

話題になっていたときに原作を読んだ。当時から今まで、絶賛こそ届けど、具体的な批評や感想はなぜか見聞きしないまま。

映画化および配信されてようやく観てみて、アニメーションだからこそのワンダーは特に感じ
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アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方(2024年製作の映画)

3.5

70年代のパートは16mmフィルムのようなルック、80年代になると当時のテレビ(あるいはVHS)のようなデジタルデジタルしいルック。時代感を演出するだけでなく、退屈しない要素にもなっていた。インターレ>>続きを読む

ブラックバード、ブラックベリー、私は私。/ブラックバード、ブラックバード、ブラックベリー(2023年製作の映画)

3.5

案外カメラがよく動く。
なんだか響いたな。やっぱり、自分自身の生活や日々の考えと重ねながら。

太った中年同士の生々しい(ぎこちなくも見える)セックスシーンを淡々と映すことは、重要なことのような気がす
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エレファント・マン(1980年製作の映画)

3.5

人の、美しさと醜さ。知性や感受性は美しいものとして描かれる。1次元の尺度で単純化することもむつかしいけれど、それはやさしさに繋がるものだ。やさしいことは、ぼくは美しいことだと思う。

自分にも、見世物
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機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-(2025年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

鶴巻さんがガンダムを撮ったということ以外は何も知らないで、「お、ガンダムやってるじゃん」なんて言いながら観に行った。

最初の30分くらい(たぶん)は笑ってました。
二次創作は普段からあまりおもしろい
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ドント・クライ プリティ・ガールズ!(1970年製作の映画)

3.5

ハンガリーの、ヒッピー的な文化といっていいのかな、鬱屈とした、気怠い、衝動。

容姿の美しさをしっかり映し出すような演出と、冷ややかな視線が印象的。

どうすればよかったか?(2024年製作の映画)

4.5

この記録に残す星の数をいくつにすればいいのか、何を意味するのか、よくわからない(それはいつもそうなんだけど)。

キャッチーなコピーでもあり、鑑賞のガイドにもなるタイトル。

他人の家族を数十年分連続
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ショック・ドゥ・フューチャー(2019年製作の映画)

4.5

なにこれ好き……。

ミニマルなストーリーの中に見え隠れする情動の火種、あるいはある種の燻り。穏やかに見えるけれど力強く逞しく、そして確かに未来が開かれていく瞬間を映し出す。ゆっくりと、ぼくも胸が高鳴
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

3.0

椅子の動きがかわいい。

暗喩やオマージュ、いろんな仕掛けや解釈の幅が用意されているんだろうけど、そういうのはよくわからない。

それ自体への賛否は置いておいて、震災をエンタメに昇華することは強い覚悟
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俺たちステップ・ブラザース -義兄弟-(2008年製作の映画)

3.5

映画なんてただの映画だ。でもどうしても切り離せない見方をしてしまうことがあって、やだなあ。これは、いろんな「やだ」。

基本的には、くだらなくて、どうでもよくて、ばかで楽しい映画。

笑ったシーンがい
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