きゃしぃさんの映画レビュー・感想・評価

きゃしぃ

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セーヌ川の水面の下に(2024年製作の映画)

4.3

新たな名作鮫映画の誕生。

異常に巨大化し、人間の生活圏に紛れ込んだサメ、
過去に恋人を奪われ、サメに因縁のある主人公、
サメの存在を信じず、安全よりも目先の利益を優先する無能な市長等々、
ジョーズを
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からかい上手の高木さん(2024年製作の映画)

3.9

実写化作品の良い所と悪い所が凝縮された一本。

やはりどうしてもオリジナル設定で売出中の若手で映画を作る、という実写化作品特有の少々鼻に付く嫌な感じは最後まで拭えなく、
それでいて斜に構えた人が観ると
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ライド・オン(2023年製作の映画)

4.5

ジャッキー・チェンの人生を煮詰めて作られた最高の2時間。

未だに衰えないアクションは勿論言う事無し、
成熟しきった喜怒哀楽虚無全てが極まりしジャッキーの感情の演技、
おびただしい数の歴代出演作品のオ
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マッドマックス:フュリオサ(2024年製作の映画)

3.5

前作デスロードの僅かばかりの不満点を減らそうとしたら、代わりに前作の評価された部分が減ってしまった印象。

決して悪くなったわけではなく、エネルギッシュで疾走感と火薬と硝煙にまみれた前作において、
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デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 後章(2024年製作の映画)

3.8

圧倒的世界観でもってして引き込んでくれた前作以上に
世界がギリギリの中繰り広げられる、甘ったるく胸やけになるほどの青春を叩きつけてくる後編。

「人類滅亡」に近づきながらも学生達の青春は変わらず、
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関心領域(2023年製作の映画)

3.0

最高の才能によって生み出された唯一無二の映画体験。

計算し尽くされ、極限に完成された映画の中に存在する確かな異常感。
革新的だが普遍的にも感じる「映像」と、
観えないからこそあまりにも効果的過ぎる「
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帰ってきた あぶない刑事(2024年製作の映画)

4.1

40年近く経っても出てくるものが全く変わらない、ずっと行きつけの料理屋のような安心感。

演者方の高齢化は否めないが、加齢をものともしない若々しいアクションと、
むしろ歳を重ねて厚みの増した重厚な演技
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家出レスラー(2024年製作の映画)

3.7

プロレスを知らない人にこそ是非とも観てもらいたい、
現役レスラーの半生を基にして作られた2割フィクション、8割本当の話。
落ちこぼれの家出少女、岩谷麻優が世界が羨む女子レスラーになるまでの苦難と努力を
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キラー・ナマケモノ(2023年製作の映画)

4.3

B級おバカ映画のツラをしてるくせに、蓋を開ければ超傑作のモンスターパニックスリラー。

全てが新鮮なのにどこか懐古感を感じる展開を飽きのこない良テンポで走り切る名作。ナマケモノのくせに。

承認欲求が
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陰陽師0(2024年製作の映画)

3.4

和製ハリー・ポッターの皮を被ったオカルトミステリー。 

予告詐欺とは言わないにしても、
オカルティックな世界観とは裏腹に展開されるのは、
平安京を舞台にした、若い安倍晴明が高い知能とバディの協力で事
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ゴジラxコング 新たなる帝国(2024年製作の映画)

4.7

今日はちょっとワンパクにハンバーグカレーを食べに行ったら、
超特盛のお子様ランチとジャンボパフェを流し込まれるような快作。

人間パートの重厚さ、話の整合性を敢えてかなぐり捨て、昭和の怪獣プロレスの爽
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シティーハンター(2024年製作の映画)

4.5

あまりにも完璧過ぎる実写シティーハンター!!

面白い作品だけれどカンフー映画としての趣の強すぎるジャッキー版、

監督兼主演の作品愛によって完璧というしかないフィリップ・ラショーのフランス版と存在し
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リンダはチキンがたべたい!(2023年製作の映画)

4.3

オシャレなフランス映画の皮を被った、往年のディズニーライクなぶっ飛びコメディ作品。

「チキンが食べたい」というささやかな願が、街中を巻き込む大騒動に発展する予測不可能かつ、ジェットコースターのような
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名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)(2024年製作の映画)

4.3

歴代コナン映画の中でもトップクラスのぶっ飛び作品。

(以下、ストーリーのネタバレには触れないようにしましたが注意してください)


服部平次Vs怪盗キッドという、絶対にハズレがないドリームカードを切
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アイアンクロー(2023年製作の映画)

4.5

プロレス史に残る伝説の一家が、一族の呪いに向き合う嘘のような本当の物語。

歪ながらも仲睦まじく、親子二人三脚でチャンピオンになる夢を追う兄弟を襲うあまりにも残酷な不幸の連続は一切の誇張抜きの真実。
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.9

時代と世論と運命と、そして己の才能に振り回され続け、
己の偉業も功績も仲間も疑わなくてはいけなくなる、オッペンハイマーという1人の物理学者の波乱万丈の半生を、ノーラン監督の全力を持って描いた3時間。
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ゴーストバスターズ/フローズン・サマー(2024年製作の映画)

4.5

過去作のファンも、新規のファンも120%楽しめる最高のエンタメ映画!!

褪せてしまった色が、オリジナルメンバーの復活と新世代の登場でまた戻ってくるかのようなノスタルジー溢れる同窓会的な前作から、
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俺らのマブダチ リッキー・スタニッキー(2024年製作の映画)

4.3

“存在しない友人“を本当に“作り出す“、ダークホース的な超傑作コメディ!

少年時代に作った架空の友人を、大人になっても悪用し続けて楽しんでいた幼なじみ三人組が、とある一件を切欠に誤魔化しが聞かなくな
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デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章(2024年製作の映画)

4.2

色々なアニメのエグみ要素をクッタクタに混ぜ込んで、口当たり良く流された様な怪作にして傑作にして超名作。

なんてことない日常に混ざる確かな異物感、
ほんの僅かな衝撃で崩れる平和、
変人・狂人の境界が曖
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劇場版 名探偵ホームズ デジタルリマスター版(1984年製作の映画)

4.2

唯一無二、絶対至高の伝説的アニメのリマスターを復活上映。

40年前とはとても思えない超作画、
完璧とも言えるまでに洗練された明快かつ王道なストーリー、
大塚周夫さん、永井一郎さんら往年の名声優達の好
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ビッグフットVSメガロドン(2021年製作の映画)

1.9

ナチスに改造されたメガロドン率いるドロイド軍、ビッグフットを擁するクローン人類軍、そこに邪教信奉のエイリアンの三竦みで織りなすスペースオペラ。

既に何を言っているか分からないかと思いますが、この作品
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アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

4.1

昨今の創作物全体における“ポリコレ“問題を、最大限の“風刺“と“皮肉“で真正面から滅多切る傑作コメディ。

妹の死、母親の認知症が原因で己のポリシーを崩してまで書いた本来であれば評価されるべきでは無い
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私ときどきレッサーパンダ(2022年製作の映画)

4.1

配信当時から好きな作品を念願の劇場で鑑賞。

天下のディズニーピクサーの安定感と安心感はそのままに、
日本のアニメ的なスピード感と緩急、
主人公達のティーンエイジャーならではのハツラツぷりはこの映画に
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ゴールド・ボーイ(2023年製作の映画)

4.3

新日本プロレスのグレート-O-カーン様目当てで観に行きましたが、トンでもない超良作!

完全犯罪・強請り・殺人教唆・証拠隠滅という本来なら全く別のベクトルの要素で一夏の青春ムービーに昇華させているのは
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FLY!/フライ!(2023年製作の映画)

4.2

ミニオン・ボスベイビー・マリオに続く、イルミネーションの新たな超傑作!

イルミネーションが今まで培った際立ったキャラクター像と、
飛行シーンを初めとした迫力満点のカメラワーク、
それでシンプルに纏め
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ウルトラマンブレーザー THE MOVIE 大怪獣首都激突(2024年製作の映画)

4.0

ここ数年のニュージェネウルトラ映画でトップクラスの完成度!

特撮作品の劇場版でありがちな、「最強の敵」や「先輩や後輩達のゲスト参戦」、「映画限定フォーム」等のお約束とも言える要素をほとんど排除し、
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ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)

4.0

最後まで展開を読ませない最上級のエンタメ・スパイ映画!

スパイ物の小説家が本物のスパイに狙われてしまい…というあらすじながら、中盤から真実が明かされる度に二転三転する予測できない展開、
最初から少し
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ネクスト・ゴール・ウィンズ(2023年製作の映画)

4.2


絶対にお涙頂戴な作品にするもんか!というタイカ・ワイティティの強い信念を感じる傑作コメディ!

実際にあった米領サモアサッカーのドキュメンタリーを下にしたストーリーは、弱小チームが新任の監督のお陰で
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身代わり忠臣蔵(2024年製作の映画)

4.0

間違いなくムロツヨシのキャリアハイとして代表作になる一本。

忠臣蔵というどうしても内容がヘビーになってしまう題材をもってして、
陽気かつ俗物な主人公な考証と、
陰湿かつ作中のヘイトを一手に担う吉良上
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マダム・ウェブ(2024年製作の映画)

3.8

この映画をこれから観ようとする人は、この映画がアクション映画“ではない“ことに留意して鑑賞するようにしてください!!


マダム・ウェブがスパイダーマン達を導くブレーンになる迄のオリジンを描きつつ、ソ
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カラーパープル(2023年製作の映画)

3.9

絶望的陰鬱を、圧倒的な陽で跳ね返すエネルギッシュ溢れる超名作!

普通なら心が折れてしまうような状況から、生涯の親友とも言えるべき人達どの出会いがお互いの心の支えになり、
長い時間をかけ、少しづつ、そ
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“それ”がいる森(2022年製作の映画)

2.5

相葉雅紀に事実上のサメ映画の主演をさせたといって過言ではない作品。
演出も、構成も、展開も、解決策も、ラストも、
その全てが俗に言う「サメ映画のテンプレ」て構成されており、モンスター映画を愛好する人か
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ノスタルジア 4K修復版(1983年製作の映画)

4.0

好きな人にはとことん刺さる、知る人ぞ知る監督の代名詞、アンドレイ・タルコフスキー監督の代表作の4Kレストア。

当然の様に配信等は絶望的、ソフトレンタルもほぼ行われないため、視聴難度がやたらタルコフス
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機動戦士ガンダムSEED FREEDOM(2024年製作の映画)

4.5

私達ガンダムSEEDを観ていた世代に対して最大で最高級の贈り物。

前提としてストーリーは、TVシリーズ(デスティニー最終回)から地続きの為、初見には優しくないものの、
代わりにガンダムが好きな人間の
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ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)

4.2

今まで人生で観てきた漫画実写化作品の中で一番の作品かもしれない。

当然のようにキャラクターの再現度は完璧、
現地の壮大で雄大な自然を使った特大スケール、
RE:BORNの下村勇二によるアクション、
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コカイン・ベア(2023年製作の映画)

3.9

タイトルと先入観に惑わされてはいけない、めちゃくちゃ手堅い一本。

サメやらワニやらカブトガニやらのB級系モンスターパニック映画かと思っていたら、
「家族」をテーマに、コカインをキメた熊の周りで起こる
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