このレビューはネタバレを含みます
数々の良いシーンも、ひとつひとつのシーンがその後で作品内から出ないことを監督の意図した収束地点として置くということが邦画の特徴を決定づけているとき、この映画の良い瞬間は、ちょっと辛く感じてしまう。
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やたら消防士が出動するシーンが繰り返されるなと思いながら観てけど、最後まで観たら終盤で人々の動きを一方向から崩して映画的ショットに持っていくためなのだとわかった。
今気付いたけど、トリュフォーって物語的な語りのシーンから映画的なショットに移行するリズムが、ヒッチコックにとても似ている。
最後の方で、観たことあったことに気付いた。これは、つまらない方のソマーズ。素晴らしい。好き。
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この作品で監督が到達しようとした地点とは、″アートデザイン″と″スプラッターホラー″の両方を愛することは出来るのかということである。
一方に洗練と抽象があり、また一方には野暮と具象が内在している。>>続きを読む
もし、この作品のあまりにも純粋で無防備な意欲によるスウィングに、なにか大きな弱点があるとするならば、それは、表層の奥の核の部分においての言いたいことが、少し重複し過ぎているところにあるのかもしれない>>続きを読む
ゴダールのもう一つの道。場面ごとに観ると、カッコ良すぎる撮影のコントラストと、役者を走らせるときの活劇としての動きが完成され過ぎてる。後期のメルヴィルっぽいなって思ったら、勝手にしやがれの方が先だか>>続きを読む
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ボウイサイドから楽曲の使用許可を得られなかったこの作品は、冒頭で空港職員にDBであることを剥奪されて以降、DBの映画ではなくなる。この作品のDBはデヴィッド・ボウイではないし、たぶんドラゴン・ボール>>続きを読む
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連作短編です。しかも各章は、ドライバーが前章で学んだことを得た状態で再スタートを切るように始まります。それは表層の物語の続きよりも、もっと内実の部分のことです。
一章
この章には、まだ高さがあり>>続きを読む
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喪失とは、いくつもの悲しみの丸。
追記
冒頭に映される車のタイヤの形は丸。次のシーンで青年が遊んでいるけん玉の玉の形は丸。その青年の目の前を通過した冒頭の車が、勢いよく木にぶつかると、開いた後部座席>>続きを読む
見えないものを見る事について、ホラー映画の枠内で語ろうとした意欲作。
後日、追記。たぶん。
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二重、三重の過去の視点。
追記
この映画では劇中でも言及されるように、多元宇宙論が作品の根幹をなしています。なので、この映画の状況設定そのものが作品の構造を現すために組まれた様な設定になっていて、そ>>続きを読む
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未来を語るためのアプローチとしての過去。
追記
中盤で革命軍によるクーデターが発生してからは、画面が死屍累々になるわけですけど、クーデターが起こる前に死ぬ者には法則があるように思います。なぜなら、あ>>続きを読む
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敗残者は脱走者の夢を見るか。
後日、軽く追記。
これはもしかしたら書かない可能性もあるので、簡単に書くと、修道院の牢獄から脱出するところから全部夢なのではないか、という可能性を書こうとしました。シ>>続きを読む
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現実にあって、夢の中にはないもの。それは肉体。これは肉体を捨てるまでのお話。
追記
この映画は表の主題でアンジェリカとの出会いを描きつつ、裏の主題としては主人公の男が天国へ行けるかどうかを描いている>>続きを読む