yosさんの映画レビュー・感想・評価

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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

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毎回変なヨルゴスランティモス監督の作品の中では一番わかりやすく、普遍的でポジティブなメッセージ性も含んでいて普通に楽しめた笑

設定的には手塚治虫作品を感じたり、レトロなSF感ある舞台美術と生々しい話
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ヴァチカンのエクソシスト(2023年製作の映画)

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古びた館への引越しと最初から悪魔が乗り移ってそうな顔の子供という、いかにもな冒頭から始まる。
実在した神父の回顧録から異端審問に関する教会の負の歴史を描きながらも、謎解きホラーアクションものとしてうま
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TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー(2022年製作の映画)

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古典的な降霊ものを現代の若者のシチュエーションで置き換えながら、王道の演出もありそこから一歩進んだような設定と展開が見られて良かった。
短めだし宗教的な要素は薄いので見やすい。

主観からみた降霊と客
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シティーハンター(2024年製作の映画)

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冴羽獠の表現が良かった。
話はよくある感じではあるけど、気楽に見れて楽しい映画だった。
Get Wildはいつ聞いても最高。

ゴーン・ベイビー・ゴーン(2007年製作の映画)

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子供の誘拐事件を追うミステリー。
ミステリーとしての面白さより正しさとは何かという問いかけが重く印象に残った。
個人的にはそれを許してしまったら法の意味がなくなるし警察や探偵としてはどうなのと疑問に思
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ベネデッタ(2021年製作の映画)

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ヴァーホーヴェン監督らしい作品でとても好き。
聖女か狂女か、ベネデッタを中心にしたサスペンスとしての面白さ、形ないものを証明しようとすることの滑稽さも感じたり、エグめな当時の時代性の描写や皮肉も含め、
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シンドラーのリスト(1993年製作の映画)

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歴史。
スピルバーグとカミンスキーが組んだ最初の作品。白黒の光に溶けるような影が綺麗。

思いつきと偶々で殺される恐ろしい世界が描かれる。
シンドラーとゲートの大人と子供のような二人の描き方の対比。
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終わらない週末(2023年製作の映画)

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週末に旅行先で不穏な出来事が起き続ける。
別荘で唐突に巻き込まれる感じだったり、怪しい雰囲気はなんとなくヒッチコックやシャマラン映画を思い出した。

「人間が大嫌いって」の冒頭から始まるように情報過多
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アイデンティティー(2003年製作の映画)

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面白かった。
クローズドサークルであることと、そこで一人一人が殺されていくミステリーものの理由付けとして納得のいく設定と結末。
モーテルで起こるサスペンスものとしても単純に面白かった。
人格を減らす治
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ザ・キラー(2023年製作の映画)

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思ったよりも静かな映画だったけど面白かった。好み。
殺し屋キラーがその時考えていることや殺しについての哲学を淡々と述べながら行動していく。
凄腕の殺し屋が静かに仕事しながら各地を移動していく映画として
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クラッシュ(2004年製作の映画)

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様々な人種や職業、立場、性格など異なった人々、そしてそこから生まれる問題を繋いだ群像劇。
常にどこかしらで衝突が起きている。衝突は車の事故から、それぞれのグループ間の衝突、グループ内の衝突、また一人の
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フレンチアルプスで起きたこと(2014年製作の映画)

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同監督のザ・スクエアが好きなので、逆転のトライアングルを見る前にこちらも観た。やっぱり面白い。
相変わらずの観察力というか、よくこんなに人の意識の間隙を縫うような気まずいシチュエーションを意識的に作り
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アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

5.0

とても好き。
ウェスアンダーソン映画ではよく見る入れ子構造だけど、今作は特に複雑。
前作における雑誌のように、今作は劇作家が台本を完成させる過程と並行してその演劇が展開されるので、作家と一緒に作品を作
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ロスト・ボディ(2012年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

殺したはずの死体が消えたことで、死体が生き返って自分に復讐しているのでは疑心暗鬼に陥る男と、証拠を隠すために男が死体をどこかに隠したと決め付けている刑事。
二人とも落ち着けって思うようなツッコミどころ
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オーロラの彼方へ(2000年製作の映画)

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タイトルやキービジュから想像していたものと全然違って驚き。大体邦題のせい。
(原題はFrequency)

タイムパラドックス部分はやり尽くされた今見ると色々と引っかかってしまうのは仕方ないけど、細か
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ジャッカルの日(1973年製作の映画)

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寡黙な凄腕狙撃犯ジャッカルが淡々と大統領を殺す準備をする映画。不思議な魅力があった。好き。

派手な演出などはなく、ものすごくハラハラする映画ではないけど、ジャッカルの準備にDIY感があって、プロとし
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ロッキー(1976年製作の映画)

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どのキャラクターもそれぞれ不器用だけど愛せるものを持っている。ロッキーの動物好きって設定はそれだけでも良さがでるな。
内気なエイドリアンとロッキーの関係も愛おしい。
家の前でロッキーとミッキーが和解す
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太陽がいっぱい(1960年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

ハイスミス原作。ヒッチコックの見知らぬ乗客も面白かったけど、こちらもとても面白かった。

ナポリの風景と音楽、アランドロンの美しさ、そして殺人。美しさと恐ろしさのバランスが心地良い。名作。

友人の真
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生きる(1952年製作の映画)

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感情や状況を表現したカメラワークはやっぱり凄い。
病院の帰り道にいきなり街の騒音が鳴るシーンや、劇場での人混み、ハッピーバースデーと歌う中階段を降りるシーンなど、全体的に暗い映画の中何気ないシーンでも
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ペイ・フォワード 可能の王国(2000年製作の映画)

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ペイフォワードのきっかけとなったトレバー君のエピソードと、ペイフォワードの行き着いた先から遡る記者視点を交互に見せる形のミステリーテイストになっていて、展開に期待しながら楽しくみれた。
最初の先生の授
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カジノ(1995年製作の映画)

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主人公がまともに見えてしまうくらい、周りには絶対関わりたくないような人物しかいない笑
そんな人たちに振り回され凋落する主人公だけど、主人公も自分のルールこそ完璧だと思っているような人間、そういった語り
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ゲッタウェイ(1972年製作の映画)

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ボニーとクライド的な男女の逃避行。
話はわかりやすく、次から次へとトラブルに巻き込まれるテンポ、乗り物から別の乗り物へ、夫婦関係の変化が楽しい。
短いカットで音も断続的にして、いくつかの視点を繋いでい
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アメリカン・ギャングスター(2007年製作の映画)

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尺長めだけど、テンポよくいくつかのテーマを持つ話をまとめあげていて最後までとても面白かった。

性格、家族や周囲との関係性だったり、対比された2人の主人公の視点で進んでいく。最初のシーンだけで性格を見
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カッコーの巣の上で(1975年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

アマデウスを見た後に同監督のこちらを観た。

尊厳や自由といったテーマは今見ても共感ができるし、物語が進むにつれ、精神病院の患者たちがすごく愛おしく思えてくる半面、むしろ病院側に異常があるようにも見え
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ゾンビランド(2009年製作の映画)

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ゾンビ映画というよりはゾンビの世界をベースにした青春ロードムービーといった感じ。エモいし画も綺麗でとても良かった。
この4人がみんな好き、配役もいいなぁ。
サクッと見れていい意味であっさりしているので
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女神の継承(2021年製作の映画)

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なんとなくモキュメンタリーホラーはもう観慣れてしまったのかもしれない。
哭声に似ているなと思って観てたけど、原案が同じナ・ホンジンさんだった。

スポットライト 世紀のスクープ(2015年製作の映画)

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実話というのもあり全体的に重く静かな演出で進んでいく中、記者たちの熱さはしっかりと伝わってきて好感が持てた。
教会の信仰心を利用した卑劣な事件にみな薄々気づきながらも言えないという状態が染み付いてしま
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戦場にかける橋(1957年製作の映画)

5.0

大脱走に続いて観た。
捕虜脱走ものは敵国将校同士の関係性が魅力の一つだな。
それぞれの国の軍におけるやり方や考え方の違いも対立構造として分かりやすい。
日本軍の話でもあるので複雑な気持ちもあるが、前半
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イノセンツ(2021年製作の映画)

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キービジュアルが気になったので観てみた。

間や音で雰囲気を出すのがとてもうまい。ずっと不穏で不快。

超能力=子供が持っている無邪気さや純粋さからくる残虐さという部分を強調させたもの、という設定付け
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バッド・ディシジョン 終わりなき悪夢のはじまり/悪夢の逃避行(2018年製作の映画)

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犯人の目力の印象がとにかく強い。
タイトルは、誰のどの判断なのかということを考えると、主人公でいえば、女性を初見時に助けなかったということだろうか。
無理やり助けようとして結果的に二人とも殺される可能
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大脱走(1963年製作の映画)

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キャラクターも脚本も音楽も全部好き。

ドイツ兵と捕虜側の関係性だったり、陽気な音楽が出て来たり、大いなる幻影の影響を感じた。

観ていて爽やかな気持ちにさせる反戦映画はいい。名作。

アマデウス(1984年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

面白かった。好き。

サリエリがモーツァルトの才能を目の当たりにした時は、観ているこちらもゾッとした。圧倒的才能というのはたしかに恐怖でもあるな。

モーツァルトのオペラが大衆にそこまで理解されていな
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デビル(2010年製作の映画)

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80分の短い映画だけど、エレベーターで起きる密室サスペンスと宗教的要素を絡め、うまくまとまっていて面白かった。
シャマラン原案らしい最後の気づきと選択も好き。

「だから悪魔など信じない。人間は十分邪
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犬王(2021年製作の映画)

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ハンディキャップを背負った2人の成長物語として面白く観れた。
最後に仮面の力を頼った父と、最後に仮面を脱ぎ捨てる犬王。盲目の友魚との出会いのきっかけから最後まで、猿楽の仮面を巧くストーリーに使っていた
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パーフェクト・ケア(2020年製作の映画)

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見事に嫌な奴が主人公のコメディ。社会制度の隙をついた詐欺のシステムはいいアイデアだった。
嫌な奴でもどこか愛着をもてる部分はあったりするけど、一見主人公にそういったものはあまりなく、どちらかというと母
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遠い空の向こうに(1999年製作の映画)

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炭鉱で働くことが当たり前の街でロケット作りの夢を追う少年。設定や人間関係の構図もリトルダンサーと似ていたけど、王道な青春ものは沁みる。
ロケット打ち上げが街から飛び出す少年と重なるし、地下と空の対比も
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