このレビューはネタバレを含みます
ビブラートのかからない素直な歌声はまさに心をそのまま表しているようだった。全編手持ちカメラ。白黒の世界と掌の中のカラー映像を対比させていたのは面白かった。ロベルトのダメ男ぶりがよくわかる脚本は良かった>>続きを読む
京都ではシンセサイザー音楽が生演奏だった。その迫力もあいまってドキドキし続ける1時間だった。地中の悪魔を掘り出した人間はこのあとどうしたらええの?と居ても立ってもいられない気持ちになった。
監督のエミ>>続きを読む
始めから最後まで緊張感に満ちていて面白かった。敵意ばかりの年長者に囲まれた寮生活なんて恐ろし過ぎる。スポーツの世界ってみんなそうなんだろうか。また夜のクラブ活動も、勿論青春真っ最中の若者には楽しいだろ>>続きを読む
独特の音階を持つコラールが鳴り続けていた。厳しい気候、男たちの荒々しさ、神への粗野な信仰、生命を漁りに来る獣の群れ。城壁の中の生活を守ろうとする女たちと体を欲することから始まる恋、汚れを否定する修道女>>続きを読む
緊迫したストーリーで見入ってしまった。三船が「愛」を口にするところ、恥ずかしさも何も打ち消すような堂々とした発声で胃の腑にどーんと来る感じだった。赤子を連れて江戸へ向かうシーンは仲代との決闘を演出する>>続きを読む
若尾文子の声が良かった。あの酷い戦場には有り得ない色気をもつ美人なのに、声の無機的な冷たさで妙に戦線に馴染んでいる。少しでも声に甘さが出たら戦線の臨場感が薄れたことだろう。声が冷たい、つまり態度も冷た>>続きを読む
終戦間近、或いは終戦後に戦地に取り残された人々が体験したことの恐ろしさが迫ってきた。なかなか口を開こうとしない人々に時には激しい暴力を使っても奥崎は語らせる。警察との関係は滑稽に感じた。体験者が語りそ>>続きを読む
佐分利信が若くて男前!しかし演じる日疋は靴の踵を踏み、点茶の茶碗を上から鷲掴みにしてすすり、長屋の奥に両親と住む男。「人間誰しも自分が必要とされるところに行くのがいい」と高峰三枝子演じる啓子へのプロポ>>続きを読む
この映画に武満徹の音楽は不釣り合いだった。何か原作にない怪しいことが起こるのかと気が気でなかった。60年ほど前の京都の町中にはビルもなく瓦屋根がぎっしりと並んでおり、その後の改築で現在街並みの美しさが>>続きを読む
BS録画にて。左幸子が犬飼と再会するまでの10年間がそのいじらしい振る舞いでいつしか物語のメインストーリーのようになる。ふたりの出会いに関わる事件からして、この後悲劇が起こることはわかっているがいつ起>>続きを読む
ノルマンディーのシャトーとそのご近所の家々、そしてそれぞれの庭、朝からパンを作っているパン屋さん、というとってもいい光と空気の中で繰り広げられるドラマ。コメディと断じていいのかどうか一瞬ためらうが、や>>続きを読む
風景や雰囲気は好きだったけど
ストーリーにはあまり引き込まれなかった。ランタンを上げるシーンは良かった。曲、「タイヨウ」が気に入った。
異なる文化圏に来てしまった違和感に見ている側も巻き込まれてこれは馴染めそうにないと思わせられる。が「たそがれる」の正反対にあるような労働を強要される社会はもっといや。その事件後に見ている側も共に徐々に>>続きを読む
この前に見たフィレンツェの映画ではレオナルドは別の仕事に呼ばれて去ったと言われていたところが、フィレンツェとミラノの一種芸術家の取り合いになってたことがわかった。15世紀後半のイタリアにはヨーロッパで>>続きを読む
ハリウッド映画の音楽ばかりだった。「自分自身は常に言葉の後ろに隠しているが音楽を作ると必ず自分が現れる」という誰かの言葉はなるほどと思った。
個人的にはこれぞ映画という完璧な映画。少し下から人物を撮ってるのもいい。各場面の絵もきれい。ストーリーの組み立てもいい。ドキドキしながら見られて飽きない。マザーウォーターよりも好きかも。揚げ物、鮭の焼>>続きを読む
これを見てからフィレンツェに行けば良かった。勉強意欲がそそられる映画。美術館という発想そのものがメディチ家から生まれたと言われて目から鱗。
イグアスの滝で俳優はかなり濡れてるのにカメラに水しぶきが飛んでいない。どうやって撮ったのかな。合成っぽく見えてしまう。
比較的新しい映画なのに少し前の時代の映画のように思えた。光の量の為かも。勿論過去の舞台映像があり、再現ドラマもあり、全ての色調に統一感があるのは一つの映画として当然だ。ただ、映し出される楽屋やホワイエ>>続きを読む