「兄弟で解決しろ。」終盤、ケリーを心配したケビンに父が放った突き放す言葉。幼い頃にも、母が同じ言葉を投げかけている。この家族の在り方を端的に象徴していて巧い。彼らが、頂点に立つことが全く本意でなかった>>続きを読む
ジェーン・カンピオン監督といえば、「ピアノ・レッスン」のイメージだったので、新作が西部劇とのことで驚いた。が、観賞してみて納得。西部劇のスタイルをとりつつ、同性愛を絡めたサスペンス要素ありの、骨太人間>>続きを読む
獣医になりたかった床屋のデズ、トロンボーンが上手いコニー等々、ジョーだけでなく市井の人々のエピソードがしっかり描かれていて説得力がある。海を見たいという魚にここが海だと教える話もいい。直近で観た「PE>>続きを読む
毎日同じルーティーンを淡々と繰り返す平山。美しい朝、木洩れ日、お気に入りの音楽、単調だけど幸福に満ちた日常。確固たるものを持っているので、変わらぬ毎日に起こる小さな変化にも対応。平山が、この域に達する>>続きを読む
韓国のマンション事情、ステータスの象徴である旨、背景がきちんと描かれているので、フィクションであるがリアルにストーリーに入り込める。全体のおどろしいトーン、陰影、人間間関係の危うさ、描き方が上手い。ラ>>続きを読む
コロナ禍という設定が効いている。もう、すでに過去のこととなりつつあるから。映画制作の不条理なやりとり、いい。後半の家族の展開にジャブとなっている。花子のやり方は、荒っぽいが、本音や嘘を隠した『マスク』>>続きを読む
過去最高のゴジラ映画は「シン・ゴジラ」だろう、思っていた。が、また傑作が誕生した。VFXだけでなく、設定、人間ドラマの描写で、このような素晴らしい作品が生まれる。まだまだ、様々な『ゴジラ映画』が見たい>>続きを読む
アイナ・ジ・エンドの歌声が素晴らしい。鑑賞後、しばらくの間、余韻か残り続けた。キリエの過去が徐々に明らかになっていくストーリー展開。彼女と関わりのある様々な人たちが登場。作品の長さは、キリエの過去を語>>続きを読む
青信号になっても発車しない前のトラックにクラクションを鳴らすが、なかなか動かず。ようやく動き出すと、横断歩道に車いすの方がいた。トラックはその車いすの方が渡りきるのを待っていたのだった。それ以来、クラ>>続きを読む
構成も、アニメーション技術も、最高峰。最後の作品、ということで監督のメッセージも力強く伝わってくる。だけど、個人的には、最後だからこそ、トトロのような、ラピュタのような、子どもたちにもわかりやすく、そ>>続きを読む
韓国のレベルの高さに圧倒されていたら、今度はインド。インドがスゴい映画を作った!超・エンターテイメント!!ここまで振り切る勇気があるか、と。そして、多くの観客の心を動かし、そのクオリティも実証させてし>>続きを読む
まったく事前情報を持たず鑑賞。震災を描いていたことに、驚き、心を動かされた。各地の「災い」のもととなる『扉』を閉めていくストーリー。各々、人々がかつて生き生きと暮らしていた当時を思い、『扉』を閉めてい>>続きを読む
実写もそうだが、アニメは、イメージが固定されて...。この作品は特に...。動画作品を見る前に、小説で読みたかったな、と。いいセリフも多いし、心あたたまるストーリーだったので、なおさら...
ジョーダン・ピール監督の新たな挑戦に★★★。チンパンジーのエピソード、リアルで怖い。インパクトが大きく、この作品のテーマをより明確にさせている。巧い。個人的には、「ゲット・アウト」のように、社会風刺が>>続きを読む
文句なしの★★★★★
パーフェクト!!
音楽、エピソード、続編作品として理想的な構成。
新たな若者とのエピソード短め、後半のミッションに重きを置いた塩梅、絶妙。新しい観客も置き去りにしない作品作り。>>続きを読む
「トイ・ストーリー」のスピンオフとしてこういう作品を作ってくれたのがうれしい。「トイ・ストーリー」を観る時に、フィードバックされていいかも。相乗効果。『無限の彼方へ、さぁ行くぞ。』かっこいい!!
「パラサイト半地下の家族」を観て、韓国の映画のレベルの高さを実感。今回、その要因の一つ、韓国の役者が素晴らしいのだと再認識させられた。特に、違法に養子斡旋をするブローカーたちを追う刑事に扮したペ・ドゥ>>続きを読む
登場人物たちの安全を守るため、アニメーションという手法が必然だった作品。他の国のアニメーションとは違った、動きのぎこちなさがかえって恐怖を植え付けていた。戦争、亡命、セクシャルマイノリティ、と今もなお>>続きを読む
「Mambo」での対決シーン、街の真中で群舞する「America」は圧巻。ミュージカルの醍醐味を堪能できる作品。カメラワークもすばらしく、ダンスシーンがさらにパワーアップしていた。対立や憎しみの愚かさ>>続きを読む
何よりも、『ウルトラマン』を大きなスクリーンで観られる感動。当時のテレビよりも、ブラッシュアップ、いや、シェイプアップされたウルトラマン。美しく、新鮮だった。テレビ作品へのオマージュとされる描写もいく>>続きを読む
鑑賞からしばらく経った今も「青春の光と影」がループしている。手話を交えて家族に歌うシーン、感動した。ルビーだけでなく、家族各々が成長していくストーリーがいい。みんなが一歩前進した、その結果の別れのシー>>続きを読む
作品を見ながら、「茉莉」を身近に感じていた。「小松菜奈」という役者の素晴らしさが成せる技。視線、たたずまい、役柄と一体となって発せられる言葉、稀有な役者さんだと思う。藤井監督の美しい画づくり、ストーリ>>続きを読む
リチャードの、計画性、実行力がスゴい。スキルの指導だけでなく「謙虚さ」を教えていていいなと思った。でも、セリーナは、審判への抗議で、大坂なおみのグランドスラム初優勝を台無しにしてしまった。教えを忘れて>>続きを読む
初の商業映画でこのインパクト。物語に深みを出す画づくり、役者の魅力を引き出す演出、圧倒された。「さがす」というタイトルの意味、さがして行く過程で見えてくるもの、さがした先に見つけたもの、脚本もすばらし>>続きを読む
短編の原作をここまで長編の作品に仕上げた監督の力量に感服。多言語劇中劇、セリフに感情を入れない稽古、平和記念公園から遮ることなく繋がるごみ処理施設...。興味深いすべてのアイテムがうまく融合し、物語に>>続きを読む
並行して語られる二つのストーリーが最後に結び付く構成が巧い。感動がより増幅された。原作を読んでいなかったので、構成や登場人物のイメージがまっ新で受け止めることができて良かった。
孤独感や劣等感を抱えながら自分の居場所をさがすエヴァン。自分自身にプレッシャーをかけて優等生を演じるアラナ。メンタルヘルスに問題を抱え薬物依存症のセラピーに通っていたコナー。彼らの内なる叫びが「歌」と>>続きを読む
音楽と映像が素晴らしい。特に、中村佳穂さんの歌声に圧倒される。ただ、ストーリーがいまひとつ。アニメ、映画、作り物の世界であるとわかっていても、多少のリアリティーはほしいかな、と。ラストの展開はやや唐突>>続きを読む
ヒップホップ、サルサ、R&Bなど多彩な音楽。今までにないタイプのミュージカル。新鮮だった。そして、ラテン系移民たちの苦悩、夢、希望を描くこの作品に、この音楽が不可欠。彼らの思いが音楽に、ダンスにのって>>続きを読む
めちゃくちゃ楽しくて、感動する映画。みんなにすすめたい、だけど、何もしゃべれない映画。こんな映画に出会ったのは久しぶりです。ゲームの世界の映画、と尻込みせずに、とにかくみてほしい!傑作です!!
「新聞記者」を観て、スゴい映画作家が出てきたと思ったが、今作で確信に変わった。社会問題に鋭く切り込みつつ、エンターメントとして仕上げているところに稀有な才能を感じる。3つの時代で構成された、さながら大>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
「撮らないなら割って入って止めなさい!止めないなら撮って伝えなさい!」長澤まさみさん演じるプロデューサーが放った一言が強烈に印象に残っている。言われて現場から逃げた中野太賀さん演じるディレクター。どち>>続きを読む
「私はホームレスじゃない。ハウスレスなのよ。」というセリフが響いた。物的な「家」はなくとも、心の「家」はある、という誇り。この言葉に説得力を持たせたフランシス・マクドーマンドの演技は秀逸。実在の「ノマ>>続きを読む
家族で描いた虹のTシャツで寝転がる「たっくん」一家の写真、エピソード、胸が熱くなりました。母親役の篠原ゆき子さん、素晴らしい。個人的には、「湯を沸かすほどの熱い愛」で既に最優秀賞助演女優賞なのですが。>>続きを読む
草彅さん、服部さんの演技がとにかく素晴らしい。草彅さんは、オーバーアクションでなく、静かに、自然に、「愁い」を表現できる数少ない役者の一人だと思う。一果は、この物語のキーマンであり、その演技ひとつで作>>続きを読む