この映画は電力会社の人間のことを「ここでは憲法関係ありません」と書いた看板を勝手に立てて、パーティーノリで一般人を虐殺してそれをフィルムに残す異常者の集まりとして描いていてなかなか斬新だった。
何かを失ってしまった人、剥奪されてしまった人、最初から持っていなかった人。そういった人達が「理由」を求めてしまう事について、外野の人間が見下す様なことを言うのにどうも嫌な気持ちになることがある。
この>>続きを読む
軽口叩き続ける作風がとても好きだった。
コミックを映像化するならアニメの方がポテンシャル引き出せるんじゃないかな、と思ってしまって今まで実写作品を作って来た人達に申し訳ないと思う。
見終わってなんか納得した感じになっていたけど、振り返ってみると「それにしたっておかしいやろがい」と思う。
田中裕子と樹木希林は違うなあと思った(当たり前)。
家族旅行とか林間学校とか、集団でどこかに行くということが昔から苦手で、そういったものからは距離を置いていたはずなのに、親子でバスに乗るシーンや他の旅行者との交流のシーンを見て特大の感傷に襲われてしまっ>>続きを読む
一部の日本映画ぐらいコミュニケーションが叫びで行われている。中盤の展開を見て、久し振りに脳内のビートたけしがバカ野郎と叫んだが、見ていく間に作中の時間をわざわざこの日(トラテロルコ虐殺)に設定したこと>>続きを読む
元になった話は知らないで見たんですが、とにかく勢いがいい。人が死ぬ場面が大体面白い。ただ登場人物が日頃運動不足なのか、やたらと転倒するのが気になりました。
冒頭に登場するファービーのパチモノが、作品全体のリアリティーラインに影響を与えるくらい可愛くない所が問題だと思った。
人が込められる上限ギリギリの量の情感を込めた歌い方が見られるのでおすすめ。
この作品流に言えば「リアリティが感じられなかった」
絵はゴージャスなのにそんな台詞回しや演出しちゃうのか、と思ってしまう所が多かった。話運びが単調で、なのに説明が足りなくて、要素はとっ散らかっている。>>続きを読む
怖い系の映画だけど自分はそれ以上に面白いなあ、と思った。見ていて途中でテンション上がっちゃってちょっと笑ってしまった。
何が面白いんだろうか。カット割?台詞のタイミング?情報を散発的に多方向から放って>>続きを読む
タイトルに偽り無し。コロナと信心の真っ向勝負が見られる。
それぞれの人間の信心・心中をこういう方法で表現するのかと感心した。この人は信心が揺らいでいるな、とかこの人は結局信心が揺るがなかったな、とか。>>続きを読む
前半はとても怖かったんだけど、見終わった後振り返ってみるとそもそも何が怖かったのかよく分からない。俺は一体何を怖がっていたんだ。強いて言えば老人か。
キービジュアルが異常にチープだという所以外はかなり面白い映画だった。
この映画はSFでもホラーでもスリラーでもない。この映画は誇りについての映画だ。逆に言えば誇りを持てない人間はどうなるのか。何に依>>続きを読む
普通に面白い。
友達が隠れてなにやらやっていた風なのにそれが最後まで匂わせのみで終わる所と、イドリス・エルバのフィジカルが異常に強い所がよい。
こっわ。自分はホラーには因果応報系説教ホラーと災害系巡り合わせホラーがあると思っている。それで、偏見かもしれないけどキリスト教圏だと前者が多いような気がするんだけどこれは後者だった。理由が分からないか>>続きを読む
映像はきれいで色々なキノコが見られた。ただ自分としてはポール・スタメッツの個人的な話からの啓蒙の色が強くて正直鼻白んでしまった。
ここのところ仕事でテンパり切っていたので、自分よりももっとテンパっている人を見れば落ち着くかもしれないと思ってこの映画を見に行ったら登場人物がほぼ全員最初から最後までテンパり切っており、精神が大変安定>>続きを読む
元SS隊員や強制収容所の元看守、収容所の近所に住んでいた人達の証言集。言い訳じゃないんだ、あの時は本当にそう思っていたんだ。という人もいれば、それを認めてしまえば自分という人間の実存が保てないから絶対>>続きを読む
ろくでもない奴が因果応報を食らうというだけのお話が、トリッキーな構造とケイト・ブランシェット力(ちから)によってなんだか分からないけど凄いものを見たのではないかと思わせられる作品になっている。
ルーチンを繰り返す。強迫観念のように、神経症のようにルーチンを繰り返す。繰り返しがループではなく螺旋になってしまうのは現実が未来に向かって変化し続けているから必然なんだけど、それをルーチンやステロタイ>>続きを読む
10代後半から20代前半の、あの情動と情動がコンフリクトする感じ、いつ転落してもおかしくない感情の綱渡りを思い出してとてもハラハラした。まったく大人のビジネスライクな付き合いってのは楽なもんだぜ。
異文化。異文化にこんなに簡単に触れられるメディアってあんまり無い。汚いときれいが同時。男爵の顔。
オープニングタイトルの時点でちょっと感動しちゃって泣きそうになってたんだけど、その感動の涙はすぐに引っ込んで今度は辛さで涙が出そうになった。
アクションに段取りなんか要らないという意見を最近聞いたけど>>続きを読む
政治ドキュメンタリーにユーモアが無い問題、再び。面白くない演出は要らないんだよな。アニメーションも要らない。だって生の素材が一番面白いんだから。ジャーナリストの話とか現役官僚の話とか面白かったじゃん。>>続きを読む
紀里谷和明監督作は『CASSHERN』くらいしか観ていなかったのにオープニング早々紀里谷作品ってこんな感じだった!と一瞬であの時代に戻った。
うーんという感じの台詞(説明しなくていいことを説明して、説>>続きを読む
鈴木邦男さんのドキュメンタリーを再上映で観た。
製作時点での現在のインタビューをメインに構成されていて、現在から過去を振り返る形。現在の鈴木さんのかわいげだったり了見の広さ、好好爺としての鈴木さんを前>>続きを読む
血はいっぱい出るんだけど、サラサラ過ぎて韓国の人は玉ねぎめちゃめちゃ食うのかなと思った。脳みそとか脂肪とかもっとどろどろしたものが飛び散ってもいい。
命が軽いのはいいんだけど、命の使い方があまり上手く>>続きを読む
心優しい人しか出てこない映画だった。バウちゃんの顔のアップを堪能した。
救いについての映画だった。誰かの書いたものにすがり付いてそこに救いを求める人間を臆病者として描き、正直であること、そこにあるもの、思ったことを認めることからしか始まらないんじゃないかという話。
みんな>>続きを読む
字幕版より吹替版の方が回数回している映画ってアニメ以外ではあまり記憶に無い。よく行く映画館で吹替版しかやっていなかったので、多分生まれて初めて劇場で吹替版を観た。
それで観た感想なんだけど、なんという>>続きを読む
この映画を観てまず思ったことは、この監督は役者を信じているなという事だった。
この映画には基本的に劇伴が無い。静謐な画面の中で登場人物は1人若しくは2人で「会話」をする。この映画は群像劇だけれど1対多>>続きを読む
3DCGが出てくる度に『喧嘩商売』を思い出してしまう所以外は最高の映画だった。ドルビーアトモスで観て正解だった。
見る前はふわふわしていて見てて恥ずかしくなるような作品なのかなと思っていたけど、普通に楽しい作品だった。
なろう小説みたいな話だな、と思ったらまさしくなろう小説が原作で、確かにふわふわした所はあるん>>続きを読む