あやかさんの映画レビュー・感想・評価

あやか

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あのこは貴族(2021年製作の映画)

3.7

ときどき思う。生まれた瞬間に、人生の半分は決められているのだと。家柄や親の経済力で縁取られて、私たちはその中を走り回ることしかできないのだと。

でもね。残りの半分は、勝手に自分で塀を積み上げてしまっ
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流浪の月(2022年製作の映画)

5.0

本当はもっと立体的なのに。好きな角度から平面的にしか切り取ってくれない。事実は一つしかないけれど、真実は一つとは限らない。

この作品に出会えてよかった。

言の葉の庭(2013年製作の映画)

4.8

中身よりも、セリフの一つ一つを噛み締めてしまう。何度噛んでも、味が続いていく。スルメイカみたいな言葉たち。

「雨だ」と呟いて気分が上がるのは、私だけじゃない。そう語りかけてくれる。6月が始まった今日
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枯れ葉(2023年製作の映画)

3.3

中身はさておき、画面の構図と色彩の美しさが際立っている。赤、ターコイズブルー、黄みがかった白で構成されるアンサの部屋は、アクセントとバランスの調和が心地いい。

ふたりでいることの良さは、食卓が鮮やか
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undo(1994年製作の映画)

3.5

縛られるって、心地いい。
でも私たち、どこまでも自由なんだ。

縛られたくなくて、留めておいて欲しくて、縛り切れなくて、解かれてしまう。

「もっと、ちゃんと縛ってよ」

追伸.
固結びみたいな愛だっ
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Ryuichi Sakamoto | Opus(2023年製作の映画)

3.8

観るための場所・映画館で、不思議と目を閉じたくなってしまう。そんな2時間だった。

命を削って紡がれる和音と、息を吸って吐くかのようなメロディーが、共存する世界。

「Ars longa vita b
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きみの瞳(め)が問いかけている(2020年製作の映画)

-

三木監督の描写は、柔らかくて、暖かくて、シーグラスみたいだ。あと作中の曲の入りがとてもいい。

横浜流星のダウナー感が刺さりすぎてしまって、あんまり中身入ってこなかったけど、素敵な作品だった。

コーヒーが冷めないうちに(2018年製作の映画)

-

書き換えられない過去と、真っさらな白い未来。後悔を糧にして、この先を生きていくしかないんだと思う。

映像が自分好みの美しさだった。ポスターが商業的で、ほんと勿体無い。

ある男(2022年製作の映画)

3.0

人生は上書きできるだろうか。

手触りで確かめられるものを、信じて歩んでいきたい。

ソウルメイト(2023年製作の映画)

3.0

「あなたのことを心から愛しているのは、恋人でも家族でもなくて、私でしょ」

こう言える人間関係を築きたい。

怪物(2023年製作の映画)

5.0

誰の目にも触れない世界は、僕らだけのユートピアだった。

君に届け(2010年製作の映画)

3.5

ひっっさびさに見た。やっぱこの作品を超える少女漫画実写化は、もう出てこないと思う。

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

5.0

ジブリ史上最高傑作だと、もうこれ以上の作品は生まれないのだと、そう思わずにはいられなかった。
アニメーションの異次元な解像度の高さ、しだいに頭角を表すキャラクターたちの内なる強さ、時間と解釈の余白の美
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グランド・ブダペスト・ホテル(2014年製作の映画)

4.0

画面構成の仕方、色彩感覚、カットの繋ぎ方。全部においてウェスアンダーソンだ、と思わせる彼は本当に凄い。

死の表現が絵画的なのが、個人的に好き。

ソウルフル・ワールド(2020年製作の映画)

4.2

海を求める魚の話が、まるで今の自分のようだった。

生きる喜びを感じる瞬間は、実はちょっとした日常の1コマだったりする。

ヘラクレス(1997年製作の映画)

4.0

ツイステの予習。やっぱディズニー映画はこうあるべきだよ……!




物語がゴスペルで進んでいくのも面白いし、神話を題材にしているのも興味深くて全体的に好き!!

20世紀のキミ(2022年製作の映画)

-

90年代リバイバルブームの1つ。VHSってやっぱりいいな。あんなに真っ直ぐ人と向き合う青春時代って、やっぱりいいな。

博士と彼女のセオリー(2014年製作の映画)

3.7

2人にしか分からない関係性でいい。最近よく耳にする言葉だが、まさにこの映画にぴったりなセリフなんだと思う。

自分が心から愛する人が、次第に衰えていく姿を私は耐えられるんだろうか。そして同じように愛情
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LOVE LIFE(2022年製作の映画)

-

自分に正直であること、それを言葉で伝えること、人の気持ちはそう簡単に変わらないということ

人間の本質を教えてもらった。イタリア人からしたら、この家族構成はワケわかんないらしい。

パプリカ(2006年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

個人的にとても好き。最後の15分を除いて。最後の最後に男と女の話になった時、そうじゃない!!感が強かった……