ゴダールは、万事のコラージュをして、その真相に迫った。エリセは、自分の分身に身を委ねその真相に迫った。
その真相とは?
映画という、罪深き大衆芸術の行き着くところ。
今度は今度、今は今。
影は重なると濃くなる。
ニコ。
途方もない、木漏れ日の時。
未だかつて、ブレッソンのような映画を真似したものも、真似されたものも、皆無なのは、ブレッソンの作る映画が、何一つムダのないシンプルさで、人そのものを揺さぶっしまうからだ。
リヴェットとバーキンで、リヴェットの遺作が作られた。
なんかもう、それだけでいい。
あまりにフランス的で泣ける。
心のどこかで、望んでいたような中身のない根拠。
それだけでいい。
不思議と手に汗握るスリル。
正統派なフランス映画を装いながら、核心な部分でふざけてみえる。
リヴェットらしい。
やはり、リヴェットは凄すぎて。