ミュージシャンたちの隠れた歴史にスポットを当てる音楽ドキュメンタリーがこのところ種々発表されているが、この作品は嬉しくて涙が出る。
ビーチ・ボーイズ、モンキーズ、ママス&パパス、サイモン&ガーファン>>続きを読む
自ら書いた小説を自ら映画にするという、世界広しといえど、なかなかいない才能。しかもどちらも抜群の完成度を誇る。
映画では多少のシチュエーションの変更はあるものの、ストーリー展開は小説に準じている。>>続きを読む
いよいよアレッハンドロ・イニャリトゥは巨匠の道を歩み出した。
初期の「アモーレス・ペロス」や「バベル」などでみせたお得意の群像劇は影を潜め、この作品では1人の男の復讐劇にスポットを当て、雄大な大自然>>続きを読む
麻薬戦争を扱った作品は数々あるが、冒頭から画面に漂う、この乾いた感じは好きだな。
と思って、監督の名前を確かめたら、ドゥニ・ヴィルヌーヴだった。「プリズナーズ」や「複製された男」で見せた独特の不穏な>>続きを読む
物語の始めからスピーディーな展開で、小気味の良い手さばきで、警察の内部他さまざまな対立を描いていく。なかなかテンポがいい。
ミステリーものは謎の提示が出来を左右するが、原作の力も借りて、とてもうまく>>続きを読む
「才人リプリー」(映画「太陽がいっぱい」の原作)の著者、パトリシア・ハイスミスが1950年代に、別名義で発表した小説の映画化。
名前を変えたのは、この小説が、当時タブーであった女性どうしの恋愛を扱っ>>続きを読む
以前読んだ「世紀の空売り 世界経済の破綻に賭けた男たち」(文春文庫)の映画化。著者のマイケル・ルイスは元ソロモン・ブラザーズの金融マンで、映画「マネーボール」の原作者でもある。
それで日本の配給会社>>続きを読む
監督のジョン・カーニーはさすがミュージシャン出身だけあって、音楽の使い方が絶妙。物語と見事に絡み合っている。
物語の舞台はいつものアイルランドのダブリンではなく、ニューヨークだが、違和感はない。>>続きを読む
正直、もう少し大きな世界観に支えられた物語が展開されるのかと思いきや、途中からショッピングモールを舞台に繰り広げられる「チャンバラ映画」になっていた。
もちろん展開されるアクションやバトルのシーンは>>続きを読む
結構期待して観に行ったのだが、やや肩透かしを食った。
まず二階堂ふみがこの役にまったく合っていない。確かに金魚的イメージはあるのだが、主人公を惑わすだけの妖艶さが足りないと思われる。
一種の幻想映>>続きを読む
やっぱりパオロ・ソレンティーノの映画にはトニ・セルヴィッロのおじさんがいないと寂しいね。
老作曲家を演じるマイケル・ケインも悪くはないが、トニに比べるとやや男の色気に欠ける。
山間の高級保養地に集>>続きを読む
およそリドリー・スコットらしくない映画だが、わずかに主人公が取り残される星の風景にリドリーらしい映像美を感じた。
主人公がひたすら孤独にサバイバルする映画をどのような趣向で見せるのかと思いきや、意外>>続きを読む
やはり、最後までこのふたりのスーパーヒーローが戦う理由が納得できなかった。
最初に戦うという設定があり、それに向かってすべてをこじつけようとした感はひじょうに強く、「ダークナイト」で描き出した新しい>>続きを読む
いわゆる「監禁もの」なのだが、この映画の素晴らしいのは、監禁解放後の母子の生き方を丁寧に追っているところだ。
とくに子供のほうの初めて見る外の世界のシーンの描写はなかなかのものだ。
最終的には犯人>>続きを読む
このところ実話を元にした映画は多いが、残念ながら、この「実話」をぼくは知らなかった。
背後に実話が控えていれば、映画におけるリアリティは確実に増すと思うが、この作品は、その「実話」の力に頼らずとも、>>続きを読む