けんさんさんの映画レビュー・感想・評価

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フェリーニのアマルコルド(1974年製作の映画)

3.7

大好きなクストリッツァの「アンダーグラウンド」や「黒猫・白猫」が影響を受けた作品だと言われているので「これは観とかなあかんやろう」と思い鑑賞。

うん、うん、確かにこのドタバタ感、おふざけ感は同じ系統
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パヴァロッティ 太陽のテノール(2019年製作の映画)

4.1

「イタリアの国宝」

そう称された偉大な方であるにも関わらず、大変お恥ずかしながら、お名前とオペラ歌手と言う程度の知識しか持ち得ない私のような人間が、この作品のレビューを書くのはあまりにも失礼。

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アルプススタンドのはしの方(2020年製作の映画)

4.0

キーン、カーン!

金属バットが生み出す打球音に
遠い昔を思い出す。

昨日から春のセンバツが始まった。

甲子園のアルプススタンドのはしの方にも
密を避けながら久々に人が入った。

但し、応援のブラ
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ライフ・イズ・ミラクル(2004年製作の映画)

3.9

今回のキーアニマルはロバ。

ロバに始まりロバに終わる。

自殺しようとするロバを止めるルカ。
自殺しようとするルカを止めるロバ。
強引だけど、そう来たか・・・

ストーリーの主軸は
あり得ないような
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アリゾナ・ドリーム(1992年製作の映画)

3.8

空を泳ぐ魚。

動物好きの監督が今回この作品に
送り込んできたのは「オヒョウ」。

「オヒョウ」はカレイの仲間。
と言っても我々が食するカレイとは違い、
体長が1〜2メートルの大魚で、
大きいのは3メ
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回転(1961年製作の映画)

3.9

えっ、これで終わり?

真相を明確に表したシーンは
全く用意されていないので、
もやもや感いっぱい。

ただ、逆に想像力を掻き立てられ、
結果的に不気味な世界に溺れる。

そもそも持っている欲求や思い
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ペレ 伝説の誕生(2014年製作の映画)

4.0

本当にペレって凄い。

ブラジルの全てを背負い、
ブラジルのサッカー史を変えた。

いや、サッカー界の歴史を変えた
と言っても過言ではない。

本当にこれは史実なのか?と
思わせるような歴史を変えた
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抵抗(レジスタンス)-死刑囚の手記より-(1956年製作の映画)

4.0

脱獄を題材とした作品は沢山あるが、
これ程迄に脱獄の準備に焦点を絞った
作品は他に類がないのではないか?

説明っぽい演技やセリフがないので、
余計に緊張感が高まる。

どんなことでも大事を成し遂げる
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黒猫・白猫(1998年製作の映画)

4.5

やっとハッピーエンドに出会えた?

しかし、ラストシーンでわざわざ
ハッピーエンドだと文字で示すのは
根底に流れる暗い面を逆に意識させられ、
如何にもクストリッツァの作品らしい。

オン・ザ ・ミルキ
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サニー 永遠の仲間たち(2011年製作の映画)

3.8

人生の主役に戻ること・・・

チクッと心にささる。

子供のため、夫のため、家族のために
人生の主役を放棄せざるを得なくなる。

ジェンダーギャップの大きい国は
なおさらのことだろう。

ふと、先日の
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オンリー・ザ・ブレイブ(2017年製作の映画)

4.0

この作品のストーリーを
知っていたら
観なかったかも知れない。
ましてや実話となると
その思いはなおさら・・・

人々のために命を失った
地方自治体初のホットショット隊。

追悼と顕彰の為の映画化であ
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ヴィヴィアン・マイヤーを探して(2013年製作の映画)

4.4

美術館やギャラリーは
彼女の「作品」を
全く相手にしなかった。

いや、「作品」とすら
呼ばせてくれなかったよう・・・

芸術家の評価やその作品の価値は
一体誰が決めるのか?

こんな例えが良いのかど
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ミッドウェイ(2019年製作の映画)

3.7

空中、海上、海中の日米総力戦
となったミッドウェイ海戦。

大迫力と臨場感溢れる戦闘シーンの
映像と音響に感嘆しつつも、
ただ相手を倒すことだけに
命をかけて戦う両国の兵士の姿に
どう心を寄せて観れば
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ヒマラヤ 地上8,000メートルの絆(2015年製作の映画)

4.0

エベレストには、
回収することのできない遺体が
今も100以上あるらしい。

いつ命を落としてもおかしくない
想像を絶する過酷な状況の中を
命をかけて登る人がいる。

どうしてそこまでして登るのか?
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ジプシーのとき(1989年製作の映画)

4.3

現実と空想のギャップ。

現実が極端にシビア。
そしてポーンと跳ね上がる空想。

その大き過ぎる振れ幅が
もの凄く短かなタームで
次々と押し寄せてくるので、
今回も頭をふらつかせてくれる。

やはりこ
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COLD WAR あの歌、2つの心(2018年製作の映画)

4.0

別れと再会の繰り返し。

二人の強い愛が、
なかなか上手く絡まない。

いや、絡ませてくれないと
言った方が正しいのかも知れない。

西と東のイデオロギー。
辿ってきた国の歴史。
守られてきた文化。
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バレンタインデー(2010年製作の映画)

3.2

表現が的確かどうか分からないが、
何かちょっと薄かったかな・・・
悪くはないんだけど・・・

どうしても「ラブ・アクチュアリー」と
比べてしまう。

ま、バレンタインデーやクリスマスとは
一番遠いとこ
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王になった男(2012年製作の映画)

3.8

どこまでがノンフィクションかを
しっかり調べた上で
レビューを書きたかったが、
それを待つといつになるか
分からないのでやめておこう。

なので、無精者ものとしては、
安易にキャストへ目を向けさせて
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ハルカの陶(2019年製作の映画)

4.0

「誰かに触って欲しい」

土と火と人間のつながりによって
生み出された「陶」

誰かに触ってもらい、
また新しいつながりが生まれる

そして、その「陶」は、
きっと無数の人と人のつながりを
紡いでいく
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アンダーグラウンド(1995年製作の映画)

4.5

この「ゴチャゴチャ感」
やっぱり凄い。

「オン・ザ ・ミルキー・ロード」で
免疫が出来ていたつもりだったが、
このワクチンは効いていなかった。

私が「ゴチャゴチャ感」と
勝手にほざいているのは、
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(2020年製作の映画)

3.7

一つ目

普通に生きたいだけなのに
なぜ普通に生きられない?
いや、そもそも普通って何?

普通、普通ってしつこいけど、
普通の「糸」って
どんな長さ?どんな太さ?どんな色?

二つ目

逢うべき「糸
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グランド・ジャーニー(2019年製作の映画)

4.0

なんて美しいスペクタル・・・

渡り鳥と一緒に空を飛ぶ。

手を伸ばせば届くところで
見えない紐で繋がれたように
一緒に飛ぶ。

この作品は本当に実話なのか・・・
まるでファンタジーの世界だ。

CG
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婚約者の友人(2016年製作の映画)

4.1

アドリアンの思いと行動も
理解できない訳ではない。

しかしながら、
アンナの方は婚約者を失なった上、
アドリアンの思いも叶わぬこととなる。

ましてや大変悲しい真実を背負いながら、
乗り越えようとし
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アドリブ・ナイト(2006年製作の映画)

3.0

ハン・ヒョジュ見たさに鑑賞。

「ビューティー・インサイド」
「ただ君だけ」
と、最近立て続けに鑑賞し、
次は「愛を歌う花」と決めていたが、
残念ながらご贔屓のTSUTAYAには
置いていなく、急遽当
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デトロイト(2017年製作の映画)

4.3


もう観てられない・・・

どうしたらいいんだろう?
込み上げてくる悲しみ。
やり場の無い怒り。

最近では
ジョージ・フロイド氏や
ジェイコブ・ブレイク氏
の事件が記憶に新しいが、
どれだけ時を経て
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オン・ザ・ミルキー・ロード(2016年製作の映画)

4.5

こんなタイプの作品には
お目にかかった記憶がない。

演出、映像ともに奇想天外。
異質感、異色感。
そして動物がとにかく凄い。
この凄さは観ないと分からない。

ん、一体どんな作品なんだ?

テーマが
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ただ君だけ(2011年製作の映画)

4.0

どうなることかと
最後の最後まで気を揉んだが、
ハッピーエンドで終わってくれてホッとした。

分かっちゃいるけど、
これがこの手の作品の良きところ!

あれ、この記述はネタバレか?

ハン・ヒョジュ目
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ルース・エドガー(2019年製作の映画)

4.0

自由を標榜するアメリカ。
そのアメリカが掲げる自由とは何なのか?

しかしこの作品はその答えを
明確に示してくれない。

直球や変化球の人種差別に加えて、
各々の考える理想と現実が交差し、 
何が真実
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見えない目撃者(2019年製作の映画)

3.8

見えていることの
本当の意味を考えさせられる。

見えないことの
本当の苦しみを考えさせられる。

冒頭からエンディングまで、
大小のハラハラとドキドキが用意されており、
緊張感を緩めるところがない。
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パターソン(2016年製作の映画)

4.1

何だろう。
この何とも言えない心地よさ。

強くもなく、弱くもなく、
ならば「丁度良いのか」と問われても、
何故か「そうだ」とも言い切れない
不思議な心地よさ。

このような不思議な心地にさせるのは、
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ビューティー・インサイド(2015年製作の映画)

4.0

「人を愛する条件って何ですか?」
いや、この問いかけの表現は合っていないなぁ。

「人を愛する要因って何ですか?」
いや、これも違うなぁ。
どうもしっくりこないです。

微妙な言い回しの違いだけど、
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バルフィ!人生に唄えば(2012年製作の映画)

3.8

もうストーリーなんてどうでもよいのです。

イリアナ・デクルーズのなんて美しいこと。

プリヤンカー・チョープラーのなんて
愛くるしいこと。

これだけでわたくしは十分でございます。

あ、そう、忘れ
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ワイルド・ローズ(2018年製作の映画)

3.9

そんなことで良いのか!君!
イライラするなあ、腹が立つ。

気づき始めてきたのか?
まだ半信半疑だが、同情してやるか・・・

良くぞこの境地に達した。
そんな君の成長に乾杯!
まだまだ危なっかしいけど
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殺さない彼と死なない彼女(2019年製作の映画)

4.4

殺すぞ。 死ね。

この過激な言葉の繰り返しが
いつの間にか愛のささやきに聴こえる。
そして心地良くなってくる。

なんだろう。
この世界にすっかりはまってしまった。
心揺さぶられた。

でもやっぱり
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