このレビューはネタバレを含みます
ラストの崩壊シーンはここまできれいだとぐうの音も出ないくらいの完璧さ。ただこれほどまでやるなら中途半端ではなく壊滅ぐらいのほうが美しい。
タイムパラドックスの扱い方が雑。大葉不死身すぎ。
と、ツッコミ>>続きを読む
話が進むにつれて面白さが加速度的に増してくる。旅情は掻き立てられたけれど、共同空間のコンパートメントは1人旅だったら多分、利用しない。
賞を取っただけある奥行きのあるストーリーを成しているのは、現実に>>続きを読む
いくら前作のオマージュとはいえ、怖いくらいに構成、展開が似すぎている。連日で見たせいか、まさに『トップガン』のマイナーチェンジにしか見えなかった。もしかしたらトニー・スコットに敬意を表しているのか。飛>>続きを読む
マーヴェリックを観るために復習。やはりオープニングのシーンは神がかっていると思う。というか、この映画はこのシーンに尽きる。そして下手なCGより実写のリアルな画面から受ける衝撃の大きさといったら半端ない>>続きを読む
ラストの解釈は十人十色。鮮烈な印象を放ち、何度でも内容を反芻できる、まさに映画らしい映画かもしれない。
劇場は補助席が使われるほどの盛況だったが、観に行くきっかけはどうであれ、こういうテイストの映画>>続きを読む
物凄いエネルギーを持つ映画だった。
帰ってから当時のニュースや文献を読みあさったが、まだ自分の中でうまく咀嚼されていない。
難民についてはベラルーシ、ポーランドそれぞれに言い分はあるだろう。ただ、人を>>続きを読む
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家にも学校にも居場所がなく、自分自身を無にしていた少女が預けられた先で存在価値を認められたことによって、まるで砂が水を吸うように徐々に自分らしさを取り戻していく。成長物語というよりは自己回復に近いかも>>続きを読む
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非日常の中で日常がゆるゆると営まれていた。まるで数年前の緊張を強いられていたコロナ禍のようだった。
壮大な伏線が後章でどのように回収されるのか。楽しみでしかない。
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西日本新聞の記者たちと弁護団のすみのすみまであらいざらいにする地道な検証から諦めない意思を強く感じた。ただ、真犯人が出ない限りこの事件のすべては藪の中だろう。2人の被害者の少女を思うとあまりにも痛まし>>続きを読む
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映画の主軸はハーバード家の家督相続と領地剥奪。つまり誰もがハーバードの死を望んでいた。豪華で目が眩むほど着飾られた作品だが、実はとても単純明快。
貴族にありがちなスノッブな英語アクセントと名誉革命前後>>続きを読む
絢爛豪華なグリーナウェイ版テンペストは申し訳ないくらいハマらなかった。豪奢に描けば描くほど、雑な扱いの個所が目に飛び込んできた。
そしてジョン・ギールグッドとワダエミの無駄遣い感が半端ない。シェークス>>続きを読む
ラストはまさにピーター・グリナウェイの真骨頂。底意地の悪さをオブラートに包んだしたたかな美意識が炸裂していた。
完全にアウトな描写もあるので、もうこんな思うがままに展開する映画は、出てこないかもしれな>>続きを読む
寡黙の人、ビクトル・エリセのデビュー作。アナの印象が強くて、これがフランコ政権批判の映画だとは以前はまったく思わなかった。実はこの家族が当時のスペイン人の4つの象徴としてとらえられていたそう。アナはス>>続きを読む
ファーストシーンを見て展開と結末を思い出した。貫かれる「腐敗とシンメトリー」 。シンメトリーは腐敗によって崩れる、とはまさに言い得て妙。
この徹底した英国のシニカルさと知識のひけらかしは好き嫌いが分か>>続きを読む
時間軸を操るクリストファー・ノーランの原点であり、上質な佳作。
恐ろしいほどの映像美と漂うエロティシズム。構造物と人との絶妙な距離感とバランス、光の取り入れ方など、強烈なこだわりが終始貫かれていた。
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「here」に続けて鑑賞。
見終わった直後よりも数日後に深い余韻が半端なく押し寄せてくる映画。期せずして起こったある夜の出来事から、夜明けとともに、普段のルーティンに戻る清々しさ。ただ、彼女の気持ちは>>続きを読む
ベルギーのブリュッセルを舞台に移民の現状をストレートに描きながら、人々のささやかな日常と主人公の心の機微が繊細に物語られていた。この地がこれほど多国籍の人たちの上に成り立っているとは思わなかった。彼>>続きを読む
映像は限りなく美しい。
「ピアノは私」というようにピアノを通して主人公の性と自立が丁寧に描かれている。
ただ、今見るとツッコミどころ満載。波打つ砂浜とピアノという情景を映したかったのだろうが、ピアノの>>続きを読む
ロッタちゃんにいらつくか、癒やされるかはその人の度量次第。でもみんな大なり小なり、子ども時代、こんなことしていたんだよなぁ。
話の内容よりファション、インテリア、車、暮らしぶりが強烈に刺さった。ごくご>>続きを読む
14歳のリアル。とがって、傷ついて、誰もわかってくれない、もういいや…と。
50日間の密着とはいえ、よくここまで言葉を引き出せたと思う。感受性が強くて言葉の武装もまだまだだけれど、誰もがストレートにキ>>続きを読む
ビクトル・エリセが随所に自分自身を色濃く投影させた映画。彼の映画に対する情熱(このままで自分は終わらないという強い思い)が痛いほど伝わってきた。
子どもの頃の出来事や当時、目にしていたものが無意識に次々と思い出された。家族や近所の人との関係、暮らしや昔からの風習を慈しむところなど、めちゃくちゃ既視感があると思ったら、まさに昭和。「サザエさん」「>>続きを読む
父のスペイン南部への失意と強い郷愁、娘のまだ見ぬ地に対する憧憬。詩的な印象を醸し出しながら圧倒的な静謐さをまとい、繰り広げられる父娘のストーリー。
こっくりとした色調の映像はとめどなく美しい。特にファ>>続きを読む
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ミステリー仕立ての様相のヒューマンドラマ。妻の歯に衣着せぬ言葉の波状攻撃が、さすがカンヌ受賞とも言えるが、法廷シーンはなんとも腑抜け。
事件の真相は見る人に委ねるというスタンスが、今どきというべきか。>>続きを読む
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初めて見たとき、30分後に爆睡し、目覚めたらエンドクレジットだった…、ということで、仕切り直して8日後に再鑑賞。
凄い、凄すぎるの一言に尽きる。内からの告発というのはこういうものなのか。気を抜くとお>>続きを読む
俳優も映像も申し分ないのになぜかストーリーに厚みがないのはあまりに物事がうまく運ぶ展開のせいか、あえて章ごとに分けて見せる構成のせいか? それにしても後半の無駄のない行動を見るにつけても、主人公の最初>>続きを読む
3時間半があっという間。主役であるレオナルド・ディカプリオを連邦捜査局のトム・ホワイトではなく、事件の加害者に変更し脚本を変えたことで、封印されていた闇をより一層深く描ききったと思う。それにしてもあま>>続きを読む
流行りのダッフルコート欲しさに一生懸命バイトで小銭を稼いだのに、いざ買ったら旬は過ぎていたという、あるある。ファーストシーンの2人の黒人男性のダッフルコート姿は確かに格好よかった。
アホなんだけれども>>続きを読む
歩くときも、座る位置も、考え方もすべて横並びの2人組のナンパ顛末記。モン・サン・ミッシェルのダンスホールへ行ったのは(登ると言っていたのが可笑しい)、スリをした後、転がるように坂道を駆け下りるシーンを>>続きを読む
ユスターシュのヰタ・セクスアリス。美しい田舎の風景は光の職人と言われるカメラマンのネストール・アルメンドロスのなせる技。ロメール作品のような美しい情景はこれだけでも見る価値あり。ユスターシュの作品の中>>続きを読む