割烹さんの映画レビュー・感想・評価

割烹

割烹

そして、バトンは渡された(2021年製作の映画)

2.9

血の繋がらない親の間をリレーされて育つ少女の話。
主演・永野芽郁、実父に大森南朋、死亡した実母に代わる2番目の継母が石原さとみで、これが物語のキーパーソンとなる。
大森南朋は突如仕事を勝手に辞めなぜか
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親切なクムジャさん(2005年製作の映画)

3.0

パク・チャヌク監督、イ・ヨンエ主演。
復讐三部作の三作目と言われているが、オールドボーイのような迸る力強さはなく、復讐というテーマありきで無理矢理撮りましたという作品。
印象的なシーンもあるが、実験的
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ターミネーター3(2003年製作の映画)

2.5

続編が傑作になった珍しいシリーズだが、奇跡はそう何度も続かない、ジェームズ・キャメロンに見捨てられた第3作。
審判の日が回避され、地味な日々を送るジョンコナーのもとにまた未来から新型アンドロイドと、ち
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ニトラム/NITRAM(2021年製作の映画)

3.9

1996年にオーストラリアで起きた銃乱射事件を題材にした、オーストラリア映画。
実際の動機ははっきりしていないが、発達障害のために田舎町で蔑まれながら育ってきた青年が、様々な出来事を通して孤立感を深め
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ターミネーター2(1991年製作の映画)

3.9

ジェームズ・キャメロンの名声を不動のものにした続編で、傑作の続編はだいたい駄作というジンクスを打ち破った代表例の一つ。
前作では恐怖の対象でしかなかったサイボーグ暗殺者を味方にするだけでなく、少年との
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ターミネーター(1984年製作の映画)

3.8

SFながらわかりやすい設定、AIもシンギュラリティも具体的な概念としては存在しなかった40年前の映画だが、現代においてもほとんど違和感なく楽しめる、サスペンス要素もありの明快な脚本だ。
SFXは原始的
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トゥモロー・ワールド(2006年製作の映画)

4.1

何らかの理由により妊娠出産ができなくなったディストピアを舞台とする近未来SF。
クライヴ・オーウェン演じる役人が、なぜか妊娠した反政府組織の黒人女性を庇いながら、警察やテロリストの追跡をかわし、謎のヒ
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アキラ AKIRA(1988年製作の映画)

4.0

近代ジャパニメーションの代表作であり、大友克洋の最高傑作。
35年経った今でも息を呑む映像のクオリティ、CGに頼らないアナログアニメーションならではの迫力がある。
その後のアニメーション作品へ与えた影
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.3

引退を撤回した宮崎駿が原作脚本監督を務める、スタジオジブリ最新作。
常に何かに似ていることが当たり前となってしまった現代アニメーションにおいて、確かに何にも似ていない、強いて言うなれば自身の過去作には
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エクリプス(2017年製作の映画)

2.6

実話を元にしているといううわさの、 1991年スペインのホラー映画。
スペインのコックリさんをテーマにしている。
コックリ的なものを面白半分に降ろしてしまい大変なことになるというのはどの国にもある話な
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新解釈・三國志(2020年製作の映画)

2.7

トレンドの豪華キャストで贈る福田雄一監督脚本のコメディ三国志。
やる気なくめんどくさがりやの劉備に大泉洋、女好きの曹操は小栗旬、恐妻家の孔明はムロツヨシ、影の軍師の奥さんは橋本環奈、董卓は佐藤二朗、周
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黄泉がえり(2002年製作の映画)

3.3

熊本県の山の中にできたクレーターの影響で、その周辺に埋葬されている死者たちが、残された人の思念によってよみがえって来るというSF映画。
厚生省の役人で、事態の調査を命じられた主人公が草彅剛、ヒロインは
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THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

4.0

原作コミックスから25年以上が経ったいま、原作者の井上雄彦が脚本・監督を務めるアニメーション映画。
色々な意味で非常にクオリティが高い作品だが、まず驚くのが、これまでのアニメとの質感の違い。
従来の明
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マイケル・ジャクソン THIS IS IT(2009年製作の映画)

3.3

マイケルジャクソンの幻のなってしまったロンドン公演のリハーサル映像を中心に構成されたドキュメンタリー。
マイケルのステージやオーディエンスに対するこだわりの強さと常人離れしたセンス、マイケルと一緒のス
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シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

3.4

シン・ゴジラに続いて、庵野秀明と樋口真嗣の趣味の世界。
演出や脚本は完全にエヴァで取った杵柄の再利用に過ぎないが、特撮は彼らの原点でもあり、ウルトラマンに対するリスペクトは多分に感じられる。
役者はそ
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祈りの幕が下りる時(2017年製作の映画)

3.4

東野圭吾原作、阿部寛による加賀恭一郎もの。
ミステリーは面白く、松嶋菜々子、溝口淳平、小日向文世などの豪華キャストが演じるドラマは丁寧に演出されており、そこそこ楽しめる映画。

護られなかった者たちへ(2021年製作の映画)

3.7

震災から10年、震災で妻子を失った刑事の阿部寛が、被害者を監禁して餓死させる連続殺人事件の犯人を追うサスペンス映画。
避難所で出会った老婆の倍賞美津子、若者の佐藤健、子供の清原果耶という身寄りのない3
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女子高生に殺されたい(2022年製作の映画)

2.7

田中圭が女子高生に殺されたい願望を持つ変態教師の役。
田中圭の変態ぶりが明らかになっていく過程は面白いが、謎に予知能力があったり、多重人格だったりする女子高生が登場するなどの香ばしい流れを踏まえつつ、
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エターナルズ(2021年製作の映画)

3.4

MCU26作目。
また別の宇宙ヒーローの系譜で、原作コミックだとどうなのかわからないが、これまでのMCUの世界観との融合を果たすため、そもそもの太古の昔から地球にやってきていて、何世紀も人類の間に隠れ
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シャン・チー/テン・リングスの伝説(2021年製作の映画)

3.0

MCU25作目、アメリカで暮らしアメリカ人名を持つ、中国人のヒーロー。
トニーレオン演じる、スーパーな腕輪のおかげで1000年くらい生きてる悪党親父と、自然を操る力を持った中国の奥地の謎の部族の母親と
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ブラック・ウィドウ(2021年製作の映画)

3.0

MCU24作目、スカヨハ演じるナターシャ・ロマノフの生い立ちと、シビルウォー以降に再会した偽家族とともに、旧ソ連のスパイ集団レッドルームへ立ち向かう話。
世界中から連れてこられた少女が洗脳されてスパイ
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スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム(2019年製作の映画)

3.3

ピーターパーカーが、好きな子に告白しようと意気込んでいた修学旅行がジャックされ、行く先々の観光地で悪と戦うハメになるという、ホームカミングに引き続きとてつもなくスケールダウンした、MCU23作目。
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整形水(2020年製作の映画)

2.9

韓国コミックのアニメ映画化。
整形に取り憑かれたデブでブスの主人公の不幸な話だが、整形大国である韓国社会に確実に存在するであろう一面を題材にした、面白いテーマだ。
ただしストーリーは雑で、主人公以外の
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スパイダーマン:ホームカミング(2017年製作の映画)

3.2

MCU16作目で、スパイダーマンシリーズがMCUに併合された最初の作品。
主演も変わり、スパイダーマンになった経緯にも触れられず、すっかりMCU色に染まるかと思いきや、神だの宇宙だの全生命体滅亡だの言
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アベンジャーズ/エンドゲーム(2019年製作の映画)

3.3

アベンジャーズ揃い踏みで、ヒーローが多すぎて訳がわからない状況になるのを防ぐための様々な工夫が施されている。
それぞれに印象的な小ネタを用意しつつ、ソーはゲームバランスの修正のためか小太り中年のように
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キャプテン・マーベル(2019年製作の映画)

3.2

MCU21作目。若いころのニックフューリーが登場、ヒーロー戦隊を作ろうと思ったきっかけなどが示されるほか、左眼は猫(に見える謎生物)に引っかかれたために眼帯をする羽目になったことが明かされる。
ジュー
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グリーンブック(2018年製作の映画)

3.5

黒人ピアニストのドン・シャーリーが、運転手兼用心棒のイタリア系アメリカ人トニー・リップ・ヴァレロンガを伴って、厳しい黒人差別が残るディープサウスを演奏ツアーで回るという話。
実話に基づいているというこ
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トパーズ(1991年製作の映画)

3.3

村上龍原作で、監督脚本も本人が手がけている。
原作者による映像化だけに、原作のエッセンスがしっかりと表現されており、そういう意味では非常にわかりやすい。
主演の女優は無名で、不細工ではないがぼんやりし
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春夏秋冬そして春(2003年製作の映画)

3.8

キム・ギドク監督。
一人の男の人生の転換点を四季になぞらえて、美しい景色の変化とともに描いた映画。
台詞はほとんどなく、静謐な映像が続くが、ストーリーは明快で退屈しない。
寓意に富んだ仕掛けが随所にあ
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アントマン&ワスプ(2018年製作の映画)

3.1

マイケルダグラス、ローレンスフィッシュバーンに加え、ミシェルファイファーらの大御所が出演している。
大きさを自由に変えられるテクノロジーがこのシリーズの売りだが、それは良いとしても、量子世界で生きてい
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アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー(2018年製作の映画)

3.4

MCU19作目にして、アベンジャーズとしては3作目。
ドクター・ストレンジやブラックパンサーなど新しめのヒーローも参戦し、物凄い人数になっているが、うまく整理されている。細かい設定の整合性はもはや無視
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ブラックパンサー(2018年製作の映画)

3.8

MCU18作目にして、黒人の監督による、キャストはほぼ全員黒人という異色のヒーロー映画。
そもそもブラックパンサーといえば、昔話題になった急進的な黒人の武装集団が思い出されるわけで、映画の中でも、西欧
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紀子の食卓(2005年製作の映画)

3.6

2006年、園子温。「自殺サークル」の後日譚。
姉役の吹石一恵、妹役の吉高由里子、コインロッカーで生まれたミツコ役のつぐみ、そして光石研演じる父親の4人のそれぞれの視点から物語が進む。
とりあえず気に
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ほえる犬は噛まない(2000年製作の映画)

3.5

ポン・ジュノのデビュー作。
大型マンションを舞台に、そこに住むうだつの上がらない大学講師、夢見がちな管理事務所経理のぺ・ドゥナとその友人、地下で犬鍋を食べる警備員、地下に住むホームレスらが繰り広げる喜
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ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密(2022年製作の映画)

3.1

ダンブルドアのゲイ宣言に始まり、ほぼほぼダンブルドアが主役。
国際魔法使い連盟とやらの代表選挙を巡って、グリンデンバルトとダンブルドアが争うが、代表選びに麒麟が使われると言うことで無理やりファンタステ
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EXIT(2019年製作の映画)

3.4

無職のダメ男が、学生時代に身につけたロッククライミングスキルで、少女時代のユナと一緒に毒ガスから逃げる話。
母親の古希祝いの最中だったこともあり、ダメ男の家族がたくさん出てきて騒がしいのと、毒ガスまわ
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