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◆世界は理解するのではなく、選ぶもの
吉野源三郎の『君たちはどう生きるか』は、世界を社会科学的に理解する物語だった。「どう生きるか」を考えるときの手がかりに、「私たちの生きる世界をどうとらえるか」を>>続きを読む
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■影の映画、橋の映画
評判に違わぬ、印象的な映画だった。圧巻としかいいようのない役所広司の演技。耳に突き刺さる音楽の数々。観客に解釈を委ねる物語と設定の奥行き。「今度は今度、いまはいま」という台詞で>>続きを読む
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◆泣ける。しかし、なにかひっかかる。
泣けた。かなり泣いた。
ただ、中盤から終盤にさしかかるにしたがって、なんか違和感があった。
ほとんど反射で泣いているんじゃないかと思う一方で、その違和感が頭の>>続きを読む
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◆『SLAM DUNK』に家族の物語は必要か?
漫画の『SLAM DUNK』の魅力って、何だったんだろうか。
そりゃ、読み手によって色々だ。
というか、色々あるから、人気が出るのだろう。
ただ僕>>続きを読む
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◆言葉によるコミュニケーションの困難とかすかな希望
張り巡らされたいくつかの物語が交錯する。
そのいずれの物語も、言葉によるコミュニケーションによって「つながること」の困難を描く。
多言語、さらに>>続きを読む
◆日本に居たいと望むことが、罪だとは思えない
数年前、在留資格のない外国人のニュースを見た。
難民申請中だった母親が体調を崩して更新手続きに行けず、在留資格を失い入管施設に収容された、という話だった>>続きを読む
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◆ソフィーは、私たちではない
この映画の物語には、わからないことだらけである。戦争はどことどこが戦っているのか。ハウルは何と戦っていちいちボロボロになっているのか。最後ソフィーの呪いはどうして解ける>>続きを読む
◆世界は変わる、大事なのはそのあとだ
近代MLB初の黒人選手ジャッキー・ロビンソンの自伝映画。観客や相手チームのみならず、チームメイトからも激しい差別にあいながらも、「仕返ししない勇気」で乗り越え、>>続きを読む
◆ちょっとだけわかった気になってみる
いやーなんだかよくわからなかった。アヤナミレイの最期はあれ、何なの?とか。アスカのオリジナル?「イスカリオテのマリア」ってどういう事?とか。
エヴァシリーズっ>>続きを読む
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◆どういうわけかひっかかる
すっごく評価の高い映画、アカデミー脚色賞。なんだけど、どうにもしっくりこないところがある。この違和感は何なんだろうなー。
ぼんやりその理由として思い当っているのは、戦争>>続きを読む
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◆「それで終わり?」の正体を考える
見終わった感想は、「あれっ、それで終わりなの?」
じゃあなんでそう思ったのか。このもやもやは何なのか、をもうちょっと考えてみた。
アーヤは天才的な「人たらし」。>>続きを読む
■人間の表と裏、さらにその奥
人間には裏表、光と影があって、それが映画や小説のテーマになることはよくある。ただこの映画タイトルは「影裏」。「影のさらに、裏」だ。だとすれば、映画が描くのは「人間の表と>>続きを読む
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◆つまらなくはない・・・けど
つまらないわけではない。けど、面白いわけでもない。王道でわかりやすいのかもしれない。でも、わかりやすいからといって面白いわけではない。
ストーリーは特になにか大どんで>>続きを読む
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◆お父さんは心配性
すべてがパソコンの画面のなかで展開する映画ってことで話題になったこの映画。娘の失踪の理由は自発的なものか、事件か。テンポよく次々と展開するストーリーを、アプリの切り替えで見せる発>>続きを読む
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◆途中から急激につまらなくなる
コメディかと思って楽しく見ていたが、途中から主役の星野源がダメ役人から覚醒して能吏になってしまい、そこから途端につまらなくなった。やっぱりコメディは最後まで笑いを足し>>続きを読む
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■自己犠牲という名の罠
この映画に出てくる人たちは全員多かれ少なかれ自己犠牲の精神をもったいい人たちである。そして、この話は「史実」だという。だから、昔の日本人は「無私」である。そんな「無私」の人びと>>続きを読む
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◆これは『カイジ』ではないのかもしれない
3作目にしてオリジナル脚本。なんだけど、正直「どうした?」と言いたくなる出来。
カイジはクズで甘ちゃん、だからすぐに借金漬けとかのピンチになって、でも追い>>続きを読む
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◆善の概念が正の概念に優先する
この映画に出てくるのび太が、「わがまま」に思えてしょうがない。「恐竜を自分で育てる」というわがままは、まあかわいらしい子どものわがままだから、それはいい。ちゃんと親>>続きを読む
◆麻雀放浪記、2020年問題
坊や哲が2020年にタイムスリップしたらどうなるか、というまさかの設定。ただ2020年といっても、現在の私たちの社会ではなく、マイナンバーがチップで人間の頭に埋め込まれ>>続きを読む
◆複雑に入り組んだ現代社会に鋭いメスを入れ・・・
娘が見る、というので久しぶりに録画したのを見た。改めてみて印象に残ったのは、縄文文化というか日本の太古の自然をイメージした描写だった。常緑広葉樹の豊>>続きを読む
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◆プレッシャーに弱い天才の話、でいいのかな
一度プロ入りの夢が破れた奨励会員が、規定のないプロ編入試験を実現し合格するまでの成功譚。
途中までは「あー頑張ったら夢叶う系の映画ね」と思い込んでいた>>続きを読む