メランクさんさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

レッド・ロケット(2021年製作の映画)

5.0

見たいと思ってたんだけどタイミング合わず、
はじめてキネカ大森まで足をのばしました。

しかし映画っていうのは本当にすごい。
こんな救いようのないクソ野郎がただただその場の快楽に浸って他の人を巻き込ん
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バービー(2023年製作の映画)

4.0

グレタ・ガーウィグ、ノア・バームバックなんでね。
しかもマーゴット・ロビー主演なんだから観ます。

予告編なんかでジェンダーを扱った作品だということはわかってたけど、
バービーランドと現実世界をどう接
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ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地、ジャンヌ・ディエルマン/ブリュッセル1080、コルメス3番街のジャンヌ・ディエルマン(1975年製作の映画)

5.0

一日目黒シネマで4作を観賞しましたが、
なんと言ってもお目当てはこの作品でした。

今年見た「アシスタント」「aftersun」という良作2本の女性監督が偶然にも今作の影響を口にしていました。
そのこ
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故郷の便り/家からの手紙(1977年製作の映画)

4.0

午前中に「東から」を見てから映画祭のパンフを読んだところ、
「東から」が母の故郷であるポーランドを含んだ旧共産圏を撮った作品であるのに対し、
今作は西側の象徴たるニューヨークを撮りながら母からの手紙の
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街をぶっ飛ばせ(1968年製作の映画)

3.0

「家からの手紙」と併映。
いかにも習作っぽい感じではあるが、
キッチンで日常的なことをこなしかけたとこから神経症的に動き回り、
かつ終わり方などを併せて考えると
後の「ジャンヌ・ディエルマン」に通じる
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東から(1993年製作の映画)

5.0

シャンタル・アケルマン特集来ました!

どんな作品かわからずに見始めましたが、
タイトルと撮られてる感じから徐々に旧共産圏ということがわかってきました。

とにかく印象的なのはただ待ってる人たち。
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あゝ予科練(1968年製作の映画)

4.0

まぁ本当にこの頃の考え方なんて1から10まで筋違いで、
そのことをわかった上で映画化してるわけで、
間違った方向へと導かれてく若者見てるだけで切ない。

戦地に行くことがバレて号泣する和久家のお母さん
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エンパイア・オブ・ライト(2022年製作の映画)

5.0

美しい!
ただただ美しい!

冒頭で劇場に灯りをつけていくヒラリーから、
スティーブンとともに訪れる使用されなくなった2階まで、
とにかくエンパイア劇場が美しくて、
その佇まいを見るだけでもため息が出
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ジョンベネ殺害事件の謎(2017年製作の映画)

5.0

「アシスタント」のキティ・グリーン監督は
ドキュメンタリーを撮ってきたのだと聞いて
さっそく見てみたわけだけど、
ぜんぜん思ってたドキュメンタリーじゃなかった!

てかこの全体のエッジの効いた暗いトー
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マイスモールランド(2022年製作の映画)

5.0

難民申請や入管の問題は関心があり、
今作で描かれている現状のことはだいたい知っていることだったし、
だからこそ今作はずっと見たかったけれど
間違いなく重たい気分になるだろうと覚悟してた。

実際に見て
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マッチ工場の少女(1990年製作の映画)

5.0

なんとも直球勝負な作品。

若さを剥奪された女性が、
ようやくちらついた希望に飛びつき、
見事に裏切られていく。
絶望した結果、卑劣な暴力へと走る。

この一連の展開の中で主演の女優さんが何度喋っただ
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シークレット・サンシャイン(2007年製作の映画)

5.0

【8月毎日映画 9日目】

イ・チャンドンのレトロスペクティヴ先行上映。
来日舞台挨拶ということで行ってきました。
本当に久々の2回目の観賞。
劇場には行けてなかった気がするのですが、
どこでどう見た
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さかなのこ(2022年製作の映画)

5.0

【8月毎日映画シリーズ 8日目】

沖田修一の近作がどれもしっくりこなくて、
特に笑わせてくるところが笑えなかったりして、
そこにさかなクンというなかなか難しそうな対象を持ってきて、
いい評判も聞いて
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Pearl パール(2022年製作の映画)

5.0

予告編見てめっちゃ楽しそうと思って、
続編だっつーからXも見てようやく観賞。

期待してたよりもおもしろかったー!
てかXはあれでおもしろいとは思ってたけど、
今作こそやりたかった話じゃん!
ここまで
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ドロステのはてで僕ら(2019年製作の映画)

4.0

【夏だし毎日映画を 7日目】

めっちゃ短いと思ったけど70分はあったのか。

リバーに比べても設定がゆるい感じはしたけど、
リバーよりも撮りながら混乱しそう…

ドロステにするところからが大丈夫?っ
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よく知りもしないくせに(2009年製作の映画)

3.0

【夏だから毎日映画 6日目】

体感がすげー長い作品でした。
ホン・サンスは90分くらいにしてほしい。
会話するシーンがいちいち落ち着かないし、
なんでそんなん言うん?て発言ばっかだし、
本当にいい方
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死霊館(2013年製作の映画)

4.0

【エブリデイムービー夏 5日目】

おもしろかったです。
やっぱこんだけ続いてるシリーズなんだからつまんないわけないんだよな。
この夏は続いてるシリーズをちゃんと見よう!

まぁやっぱり事実との乖離が
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ディザスター・アーティスト(2017年製作の映画)

5.0

【エブリデイムービー夏 4日目】

ドキュメンタリーだと思って見たら違った。

まぁ本当に実話とは思えない話で、
グレッグっていう若者が非常にいい感じ。
最終的にこの後も一緒に撮り続けてるってのが微笑
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戸田家の兄妹(1941年製作の映画)

5.0

【毎日映画サマーシリーズ3日目】

設定の部分では「東京物語」の裏返しのような作品。

冒頭で家族の大黒柱たる父親が死ぬので、
これはややこしい話になると予感するのだが
案の定、末娘と母親が息子娘宅を
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トラスト・ミー(1990年製作の映画)

5.0

【毎日映画サマーシリーズ2日目】

ハル・ハートリー作品、何作目かだけど、
これは一番好きかもしれない。

「エイドリアン」を先に見ちゃってはいたものの、
本当に主人公マリアを演じたエイドリアンの作品
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裸足になって(2022年製作の映画)

5.0

スペインとかの作品かと思ってたらアルジェリア映画だったんですね。
人種とバレエから始まるせいかヨーロッパに見えちゃう。
だけにストーリーが進むにつれて見えてくる不条理がインパクトある。

テロ、汚職、
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イノセンツ(2021年製作の映画)

3.0

予告編がおもしろそうだったので観賞。
「イノセンツ」というタイトルで少年少女がメインの不穏な作品なんてそそられる。

悪いことと知りつつも無垢な勝手さが表出してくる冒頭のイーダが、
無邪気な暴力性を隠
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658km、陽子の旅(2023年製作の映画)

4.0

【毎日映画サマーシリーズ1日目】
近年、明らかなロードムービーにそそられないなぁ。
昔はあんなに好きだったのになぁ。
と思いながら、時間が合ったので観賞。

菊池凛子はこういうコミュ障うまい。
本当に
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赤い闇 スターリンの冷たい大地で(2019年製作の映画)

4.0

たしかウクライナの戦争が始まったくらいに町山さんがおすすめしてた作品。
第二次対戦前にスターリンソ連がウクライナに対して何をしていたか?
またそれがどのように対外的に隠され、
それに外国の報道機関がど
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.0

なんとか耳塞いだまま何も知らずに劇場に駆け込むことができました!

そうですか、戦時中が舞台なんですか。
なんと、「君たちはどう生きるか」そのまま書籍として出てきちゃうのか。

まぁ本当に作品が大きす
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アイスクリームフィーバー(2023年製作の映画)

3.0

川上未映子ファンなので気になってましたが、
たまたまハケンアニメ!見て吉岡里帆好きーってなってしまったので、
もうこれは見るしかないなと。

ただすごいよかった短編集の「愛の夢とか」に収録された短編が
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オリーブの林をぬけて(1994年製作の映画)

4.0

映画を作ってくのを追ってく作品になるのかと思いきや、
同じシーンを何カットも撮り直すシーンばかりで、
しかもぜんぜん役者がセリフ言わない。
というところから映画関係なくなってきて、
結局は失恋のお話に
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ハケンアニメ!(2022年製作の映画)

5.0

アニメがどう作られてくのかってぜんぜんわからないから、
それを描いているだけでも興味深い。
そして新人女性監督と、
処女作がカルト的な人気を背負った監督の7年ぶりの復活作品が激突ってのも、
それぞれの
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X エックス(2022年製作の映画)

4.0

「パール」見たいと思ってたら今作の続編だと聞いて観賞。
どうしても「パール」とどう関係するのかな?って考えちゃったけど、
あーつまりそういうこと?

若さに対する嫉妬と性に対する執着が
行きすぎた暴力
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合葬(2015年製作の映画)

5.0

渡辺あや脚本浴びたくて出てきた今作。
しかも原作が百日紅好きな杉浦日向子ということで。

いったいどんな話なんだろうと見始めたら、
いきなりおとぼけ瀬戸康史の不思議な冒頭。
いやいや仇討ちに行かされる
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

5.0

あ〜これは本当にムリなやつだった。

いろんなものが映るんだけど、
その意味はよくわからなくて、
31歳で11歳の娘か、そうか早かったんだなぁというのと、
冒頭から映り込むおそらく現在の娘。
8ミリな
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ファイアー・オブ・ラブ 火山に人生を捧げた夫婦(2022年製作の映画)

5.0

消え入りそうなナレーションだな〜と思ってたら、
ミランダ・ジュライだったんかい!
奥さんの細さがミランダっぽくて妙に納得しちゃうわ。

冒頭で彼らが調査中に死んじゃうことがわかった上で、
子どもを持た
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リバー、流れないでよ(2023年製作の映画)

5.0

映画の日、満員の劇場は笑いが溢れていたし、
終了後も方々から「おもしろかった〜」「いい映画だった〜」の声が漏れ聞こえてきました。
誰にでもおすすめできる、ほっこりコメディだと思います。

まだ未見のM
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アシスタント(2019年製作の映画)

5.0

思ってた以上に胸糞で救いがなかった。

あれは何て言うの?相談窓口?
あそこでもう全世界が崩れてく感じ。
もう本当に耐えがたい。

そんで事務所戻ったら同僚も知ってるし、
会長から電話かかってくるし。
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ウーマン・トーキング 私たちの選択(2022年製作の映画)

5.0

観ると決めている作品は情報入れずに観るので、
中盤でわかる事実に開いた口が塞がらなかった。
でも私の知識の範囲でアーミッシュのことかと思って観てましたが、
実際に基にしてるのはボリビアの話なんですね。
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ラヴ・ストリームス(1983年製作の映画)

4.0

行ってきたよレトロスペクティヴ!
ちょうど去年U-NEXTで見まくった作品ばかりの中、今作だけは未見だったので、
しかもタイミングもバッチリ!満席でした!

すんごい後半になるまで気づかなかったんです
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