みずきちさんの映画レビュー・感想・評価

みずきち

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バトル・オブ・ブリテン~史上最大の航空作戦~(2018年製作の映画)

2.0

WW2の解像度強化中のためこちらを鑑賞。映画としてはまったく面白くない。スピットファイアとメッサーシュミットの大空戦が観れるのかなと期待して選んだが、そういう映画では無いので注意。
イギリスのWW2中
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

初・ゴジラ系映画。映画館で、しかもTOHO新宿で観れて良かったなと思える映画体験だった。戦後すぐの日本が産んだ国民の恐怖感・トラウマの象徴であり、戦争へのアンチテーゼでもあるゴジラ。そのオリジンに忠実>>続きを読む

aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

4.0

横浜のシーサイドシネマで視聴。
ほのかに不穏な雰囲気がずっと漂う。観ている間はずっと「これはこのメタファーじゃないか」「このあとこんな展開になってしまうのではないか」などいろいろ邪推してしまうのだが、
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プリシラ(2023年製作の映画)

4.0

誰もが知るプリシラ・プレスリーの人生をソフィア・コッポラがどのように再解釈するのか?楽しみにしていたが想像以上に良かった。

今作のプリシラは実業家としてのパワフルな一面でなく、少女の初恋が芽吹いてか
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ちいさな独裁者(2017年製作の映画)

4.3

秀逸な作品。ドイツ人としてのアイデンティティを活かして作品制作したハリウッド監督の執念が伝わってくる。WW2の数ある逸話の中からこれを見つけ出して映画化したのも、ドイツ人キャストに拘ったのも、選曲も。>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

2.0

政治と権力に屈さずに研究をつきつめる科学者たちの純粋な姿へのリスペクトにあふれ、現代物理学の基礎を築いた先人たちの価値の高さを再認識させるような映画。学問は、決して権力に利用されてはならない。

そう
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アウトサイダー(2018年製作の映画)

1.0

最初はアングラな世界観にワクワクさせられるが、15分くらいしたらあとは終始真顔。ジャレッドレトが最初から最後まで浮いているのだが、アウトサイダーというタイトルだからそれが良かった。雰囲気だけカッコいい>>続きを読む

メークアップ・アーティスト(2021年製作の映画)

1.0

ちょっと面白いとはいえないドキュメンタリー映画。ただしイスラーム映画祭そのものに意義が大きいのと、バフティヤーリー族のリアル生活が観れるだけでヨシ。
夫も妻も正直どっちもどっち。夫は(私たちから見れば
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ファルハ(2021年製作の映画)

3.5

イスラーム映画祭にて。
民族浄化が始まる音、怖すぎた。
一少女の限定的視点から見た「何が起こってるかわからない」世界、奇しくもこの機に少女が大人へと成長していくようす、見事な描写だった。

辛口ソースのハンス一丁(2013年製作の映画)

3.0

なによりの優先事項が家族であることや、家父長制や、ウェットでお節介な人間関係などなど、東京でインディヴィジュアルな生活をしているとピンとこないことばかりで、大変アラブ的だと感じられた。作中に登場するド>>続きを読む

アンノウン・ソルジャー 英雄なき戦場(2017年製作の映画)

4.0

なんか不憫な敗戦国・フィンランド。冬戦争に興味をもって、スキー兵が観れそうなこちらを鑑賞。スキー兵はあんまり滑ってなかったが、なかなか面白かった。派手でも感動的でもないが、音楽やSEもいいしお金がかか>>続きを読む

アレキサンダー(2004年製作の映画)

4.5

古代史において避けては通れないアレキサンダー・ザ・グレイト、ついに映画を観たが良かった。
2000年代の歴史スペクタクル映画らしさが万歳である。壮大で長くて、戦闘シーンは泥臭くて、随所のお決まりほぼ無
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別離(2011年製作の映画)

4.9

素晴らしい映画。
音楽なしの2時間、かなり心に負担がかかる話ではあったが、一瞬も目を離せず、しかも終わってほしくない、まだこの先を見ていたいとまで思ってしまう。良い映画すぎる。

登場人物のだれもが、
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あなたの願いかなえます(2017年製作の映画)

2.0

エルサレムの低〜中所得者層の市井に触れられる、ほっこりコメディ。
脚本と展開は古臭くて白けるのだが、登場人物たちの複雑な関係性が見えてくると目が離せなくなった。
外国人には少しハードルの高い嘆きの壁も
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.0

醜悪な描写が多いので好みではないが、とても社会的で面白い映画。
人によって注目する要素がさまざまありそうなのも良いところ。

私の場合は神と人間の関係性に切り込んだ作品のように感じていて、プロメテウス
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葬送のカーネーション(2022年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

"約束の地への旅"なんて謳われたら観ないわけにはいかない映画だった。(が、こちらはエルサレムではなくシリア難民の話である。)

「どこで埋めようと、地面は同じだろう」
これは故郷に妻を埋葬することにこ
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アサシン クリード(2016年製作の映画)

1.5

思ったほど悪くはないが、ゲームとは完全別物。ゲームでも現代編は不評なのに、その現代編をメインに置いてたらそりゃ残念な映画になるよね。
ゲーム内でもいろんな設定に対して十分な説明がないので、「???」と
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籠の中の乙女(2009年製作の映画)

4.0

好みではないが、あらゆる皮肉が独特のディストピア表現で描かれていて、とても良い映画である。
全体的にゾッとするような怖さがあり、気が狂っており、ずっと気持ち悪い。嫌な意味で目が離せないことばかりが起こ
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女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

3.0

醜悪なディストピア。滑稽で孤独でグロテスクな人間の内面がこれでもかと強調される。のしあがった先にあるのは無。わがままを通した先にあるのは無。思いを通した先にあるのも無。とても暗い映画だが、もうそれでい>>続きを読む

ブレードランナー ファイナル・カット(2007年製作の映画)

3.5

この頃の彼は、映画監督というより画家だったんだなぁと頷ける作品で、それを叶えるアートディレクターやスタイリストなどチーム力の高さがわかる。音楽の入り方は(ややうるさい感じが特に)今もまったく変わってな>>続きを読む

ナポレオン(2023年製作の映画)

4.8

久しぶりにリドリー・スコット御大の「ザ・歴史スペクタクル」を映画館で観られて、最高の満足度。題材的に大砲の迫力を味わえるのが確定しているので、IMAXのど真ん中の席を予約したが大正解だった。いかに大砲>>続きを読む

キング(2019年製作の映画)

2.0

ティモシーシャラメの彫刻顔面を以てしても退屈。アジャンクールの戦いだけはとっても良く、重装備騎士たちがガシャコン進軍し泥まみれになって最終的にめちゃくちゃに殴りあっているのとか、戦争を美化してなくてす>>続きを読む

アアルト(2020年製作の映画)

1.0

資料をつなぎあわせた映画。映画とはいえない。ブランドヒストリーもしくはアアルト夫妻に興味があってその人生の知識をつけたかったら観たらいいと思う。
アアルトひとりではなく、常に妻の支えがあった…というの
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マーベルズ(2023年製作の映画)

3.0

私はカマラカーンへのキャラ愛があるので乗り越えられたが、そうでなかったら正直厳しかったかも。

◎キャラ愛爆裂できる
これが95%くらい。キャロルの弱みも見れるし、ワンダビジョンではよくわからなかった
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ブラック・ウォリアーズ オスマン帝国騎兵団/ブラック・ウォリアーズ オスマン帝国騎兵隊/デリラ オスマン帝国騎兵隊(2018年製作の映画)

2.0

厨二度:100点満点
知能をゼロにして中東を浴びたいなと思ってピッタリそうなのを見つけたので鑑賞。
キービジュアルのこの感じみたまんまなので安心して観てほしい。
良かったのは無駄に壮大なトルコ〜ワラキ
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そして人生はつづく(1992年製作の映画)

3.0

まさか「君のうちはどこ?」にこんな続きがあったとは。
多くの命が失われた大災害を題材にしてるのに、悲しみを大きく表現する人物もおらず特別感動的な展開が起こるわけでもなく、極めてフラットな作品。「神がそ
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友だちのうちはどこ?(1987年製作の映画)

4.5

な、なんだこの胸がキュッとなる愛しさ満点の映画は……

イラン映画の片鱗を味わってしまったのでついにキアロスタミ監督作品に手を出す。まずはこの作品から、と1時間半の気楽さに甘えて観始めたら、ほっこりし
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タタミ(2023年製作の映画)

4.5

イスラエルとイランのスタッフが秘密裏に暗号まで使ってまで共同制作し、自由が奪われているイランの現実を発信することの価値の大きさは計り知れない。そんな映画。
日常のすべて政府の手の内にあり、いつでもそれ
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ペルシアン・バージョン(2023年製作の映画)

4.9

ヘビー要素をとてもコミカルに描いているので、泣きながらも笑ってしまうという情緒がおかしくなる映画だが、全体的にとても明るく前向きで素晴らしい作品。

イランの美しい田舎風景(実際にはトルコで撮影されて
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ベナジルに捧げる3つの歌(2021年製作の映画)

3.0

あまりに短いが、ずっしり切ないアフガニスタン難民キャンプのありのまま。
教育を受けたい、せめて国防軍に入隊したい、それが夢なんて。妻子いる経済環境故に敵わず、結局危険を犯してケシの実収穫で身銭を稼ぎ続
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ロクサナ(2023年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

TIFF2023出品の中東作品の中で、ダントツで惹かれてた映画。キービジュアルの女性の影ある美しさが気になって仕方なかった人は多いはず。

結果、想像よりはるかに面白く、自分にとって好ましい映画だった
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私たちの世界(2023年製作の映画)

4.0

東京国際映画祭にて。22歳の女性映画監督ってすごいなと、なにを切り取るのか、観ておきたかった。

未熟だなとかつまらないなと感じることは一切なく、とても面白かった。
全編通して漂う悲壮感・世紀末感がと
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西部戦線異状なし(2022年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

なんとも後味の悪い映画。
良かったのは、靴と衣服を遺体からわけるとか、軍服を修繕する女性たちとか、雨水を塹壕からかき出すとか、ドッグタグを半分にわって回収していくとか、トイレとか、戦車が塹壕を超えてい
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キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

4.8

一言でいうと「悪意のない醜悪さ」。
映画として最高だったのだが、さすがに3時間半が長すぎて疲労困憊。まあその分とっても濃厚なインプットだった。満足。

◆人狼で買つコツは、心をわけて目の前に一生懸命に
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ジャンゴ 繋がれざる者(2012年製作の映画)

4.0

クリストフヴァルツの演技力にも、役であるドクターの奴隷制反対信条にも感動しながら観ていて、ディカプリオが出てきてからはなかなかハラハラさせられてとても良かった。アクシデントで血が流れても迫真の怒り演技>>続きを読む

犬ヶ島(2018年製作の映画)

1.5

ワンコたちはカワイイし、ジャパニーズカルチャーがポップに編集されてるのは新鮮で楽しい。
あとは、残念ながら全体的に好みではない。日本語が聞き取れなさすぎてなんかいまいち話が掴めなかったりノイズに感じて
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