耳に聞こえるあの音はなんの音なのか、たまに目に入るものは何なのか、考えていたら最後に目で明らかな結果が映り疲弊した
タカとユージが一緒に暮らしている設定なのだが、演じるお二人がホームドラマへの出演経験もあってか、普段が垣間見えるような日常風景が個人的にグッときた。
特に柴田恭兵さんが洗濯物を干している場面、この方は>>続きを読む
それまでバストショットであったり座る姿が多めに映っていたので、人を斬った長谷川平蔵を引きで撮った時、周囲の人々と比べて身体の大きさが際立つ。飯を喰らい人を斬り、修羅場をくぐってきた人間を体躯で示してい>>続きを読む
高校演劇から生まれた映画第2弾。
とても好きでした。
着地点や答えではなく問いやそれぞれの考え方を示すまでのやり取りでも、互いの間に生まれるものがあるのを映像として表現していて素晴らしい。
たとえば>>続きを読む
映画全体にわたる本筋にオリジンに関わる人間関係を絡ませすぎると重たくなるので(ゲストキャラの扱い弱くなるし)、そこはあまり好みではなく。ただマイナスに感じた部分は鈴木亮平さんと森田望智さんによるキャラ>>続きを読む
驚くほど原作小説を尊重しながら孤独であること、それに寄り添うことを軸にしたシナリオになっている。異なる時代を生きた両親とのすれ違いと対話が、この映画に独自の魅力を与えていた。ノスタルジィを誘う風景が日>>続きを読む
ジャンルごった煮の贅沢さで楽しんじゃった。同じ空間で日常と非日常が同居し、歪んだまま季節が進んでく。思い出の中にいた友達を確かめるように見る、スマホに残した写真と頭の中の記憶。中心の二人の掛け合いが良>>続きを読む
サム・ニールやハーヴェイ・カイテルから顔を出す支配欲と暴力から生まれる緊張感に息が詰まりながら、最後まで描かれる触れるという行為と何も知らぬままあの選択をするアンナ・パキンを追いかけていた。
最近のガイ・リッチー監督作は観る度に色んな方向で満足感が残り、これは特に。
deal(取引)をベースにしながら一定の距離感を保って生まれる関係性、組織の都合に振り回される個人の事情、二つの線が螺旋状に>>続きを読む
世界は音楽にあふれている。誰かと演奏する喜び、離れていて顔を合わせていなくても音楽で繋がれる喜び。それら音楽の魅力を謳歌することが作品全体で満ちみちており、堂々と空気に流れる音色に色と形をつけているこ>>続きを読む
このシリーズがいかにいつでも映画でやれるポテンシャルを持ち、仮にスクリーンでなくてもドラマシリーズとして続けられることを証明する作品になっていた。
ふんだんに特撮を使ってあらゆる角度から描く怪獣との戦>>続きを読む
メインの株関連は売るのか、売らないのかでハラハラしたものの、作品全体で特に興味を惹いたのは様々な人々のコロナ禍における生活の描写だった。
しっかりマスクして仕事する人もいれば、地域によってはマスクもせ>>続きを読む
時間と年齢を重ねてきたのをライダーでも感じる。パンフレットのインタビューで田崎監督が10周年と20周年の記念作品の違いを語っていたが、とてもしっくりきた。
映像の情報量が凄まじくて、観ているだけで惚れ惚れする。
画面のあちこちに目がいってしまう。
オーディオコメンタリーは実相寺監督と原作者の京極夏彦氏の対談。面白い。
元々クリスマス主役のスピンオフ企画から本編シリーズ4作目となった経緯もある為か、全体の規模感は小さい。また、ラストの(瞬間的にトリックだと悟れる謎の)種明かし等どうかしてる部分もある。
それでも総合的>>続きを読む
冒頭に船がゆっくりと画面を横断するが、その映像がこの映画で流れる時間を提示する。その時の流れに身を浸せれば、あとは持たざる者達による友情に貫かれた犯罪映画を楽しむことができる。
進行はゆったりとしてい>>続きを読む
好転の兆しの見えない現実の中でも大切にすべきことを肯定するような、ささやかで好ましい映画だった。みんな愛しい。
こんなに映像的に豊かで、忍び寄る戦争の怖さも感じさせながらも互いの信頼に満ちた素晴らしい映画を観られて良かった。
一貫して電車が登場して出会いと別れの中にある成長が描かれるので、まるでロードムービー>>続きを読む
久しぶりに観たが「モスラ」に焦点を絞ったエピソードはやはり良い。尺的にストーリーも凝縮されていて、全体的にダレる感覚は無かった。ただ機龍のエピソードは前作主人公のまま進めた方が良かったような気がする(>>続きを読む
1時間淀みなしの傑作。
雪が振り電車が線路を通る街の遠景が映る冒頭で出崎統監督の作品だ! となる。それから光の使い方や連続PANと作品を成立させる要素に一々グッときながらも、特にスプリットスクリーンの>>続きを読む
撮影と編集、僅かな音すらバッシバシにキマる映画なのに、映画の中の殺し屋はカッコよくない。痺れた。
失敗を通して殺し屋の実力と有能さが描かれる。そもそも失敗してはいけないのでは、という疑問はさておき。>>続きを読む
合戦も壮観だが、それ以上にその後の死屍累々が印象的な映画だ。
人の多さが作中の死体の山の説得力を強くする。
でんでん太鼓の移動がそのまま焼け跡の軌跡にもなっているような
日本ではあっという間に過ぎ去った秋という季節の情感がある美しい映画だった。
風にのってクレアの家に入り込んでくる茶に色づいた葉の描写だけでも細やか。
お母さんへの誕生日プレゼントを探すささやかな物語>>続きを読む