劇的な展開があるわけではないけど、一つ一つのシーンに見入ってしまう。話す言語は違うけど意思疎通ができるという唐突なファンタジー要素があるものの、映画のふわふわした雰囲気の中で簡単に受け入れることができ>>続きを読む
見たかったけど見る手段の無かった作品を上映する映画館が都内にあり鑑賞。特に事件が起きるわけではないのに、わくわくしながら見てしまう。それは何より人を描くのが上手いからな気がする。今作は全羅道の群山を舞>>続きを読む
第二次大戦後のシベリア抑留を扱った作品。山本の姿が、黒澤明映画を想起させるのは、その2つがロシア文学という共通項を持つからか。俳優の演技が素晴らしくて、映画自体はとても面白かった。一方で、反戦は訴える>>続きを読む
応答せよ1988の冒頭で出てきて、見たくなって見た。ストーリーはそこまで斬新ではないけど、画面構成とセリフと人情あるキャラクター設定がすごい魅力的だった。ホモソーシャルな関係性を描いているところも含め>>続きを読む
音楽とモノクロの映像、尹東柱の静謐な詩の世界観が上手くマッチしていた。映画は民族運動にのめり込む宋夢奎とそこから距離を取る尹東柱の二項対立を軸に展開する。個人的にはとても好きな映画だったが、四方田の批>>続きを読む
映像美はたしかにすごい。でもストーリーは微妙に感じた。基本的な物語の構造はアバター1とほぼ変わらない。地球人側がほぼ白人しか登場しないのはなぜなんだろう。地球人側がサリーに固執する理由もよくわからない>>続きを読む
独特なカメラワークや現実と虚構を織り交ぜた表現、自動翻訳機や録音を介したコミュニケーションなど、色々と観る人を飽きさせない工夫に満ちていた。不倫ものなのに不倫をめぐる道徳的な葛藤がほぼ描かれてないのが>>続きを読む
ついに見た。確かにポンジュノのパラサイトと似ている箇所が多くて、この映画がポンジュノにかなり影響を与えたことがわかる。カメラワークや話の展開がとても巧みで、見ていて古さを感じさせない。個人的にモノクロ>>続きを読む
朝鮮戦争下のとある村で出会った韓国軍兵士と北朝鮮兵士、米兵が次第に絆を深めていく話。南北の兵士と村の人々を対比して描くことで、イデオロギー対立の滑稽さをうまく表現している。地味に音楽が久石譲。戦争はあ>>続きを読む
思っていたよりもわかりにくくて、この映画が当時商業的に成功したのが若干不思議。それでも大事なテーマを扱っていて、また見たいと思わせる。キャスティングのカオスさが捕虜収容所のカオスさを象徴している。デヴ>>続きを読む
漫画の内容を程よく忘れてたから、ドキドキしながら試合の展開を楽しめた。試合のシーンと回想のシーンの緩急が巧みだったという印象。音楽もかっこよかった。同じストーリーを別のキャラに焦点を当てて再構成する手>>続きを読む
帰農をテーマにした映画。農村での三角関係がすごい微笑ましくて良かった。都会で挫折して故郷に帰るキムテリも、娘の大学進学と同時に蒸発するムンソリも役に馴染んでて面白い。慶尚北道がロケ地らしい。機会があれ>>続きを読む
農村奉仕活動で農村を訪れた都市の大学生イ・ビョンホンと農村の女性スエが恋に落ちる。伊豆の踊り子みたいな話かと思って見たら、全然違う展開だった。見るとヒノキの匂いをかぎたくなる映画。ドングラミのお父さん>>続きを読む
自分と同じ大学生、あるいはもっと若い年齢の子が自分の人生を犠牲にする覚悟で香港の民主化運動に携わる姿を描く。ある人物が香港は中国ナチスに対する最前線だと言っていたのが印象的だった。無数の催涙弾を浴びな>>続きを読む
アクション映画として完成されていて、3時間の長さでも飽きずに見れた。日本でこの映画が人気な理由の一つは、この映画が、日本人のアジア主義的な感情をくすぐるからではないか。一方で、日本がイギリス同様、旧宗>>続きを読む
朝鮮戦争下で韓国軍が行った民間人虐殺や捕虜虐待の問題を扱っていた。朝鮮戦争から半世紀が過ぎ、進歩派政権が成立したからこそ、撮れた映画という感じがする。
朝鮮戦争は中国軍やアメリカ軍などを巻き込んだ国際>>続きを読む
実在した独立運動団体、義烈団を扱った映画。義烈団と植民地警察の駆引きは緊張感があり、見応えがあった。独立運動家対植民地政府という観点にとどまらず、その間に位置する対日協力者の葛藤を描いている。
民衆にとって抑圧的な時代をコミカルかつ素朴なタッチで描く。李承晩・朴正煕政権期は、勿論、ソンガンホにとっても大変な時代であったことは間違いないが、四捨五入の論理で子供を産まされたムンソリは二重の抑圧の>>続きを読む
1987年の民主化に至る過程を市民に焦点を当てて描く。南営洞の人々の挨拶が滅共!だったり、全斗煥の肖像画が至る所に飾られているのに驚いた。弁護人やタクシー運転手、マルモイを想起させる物語構造。
金大中を陰で支えた参謀、厳昌録の半生。サクラやナワバリなどの日本語が随所に出てきて興味深かった。ソルギョングいわく人為的な撮り方で撮られた映画。
Adoがすごい歌上手いということを今更知った。この映画見てから、ずっと映画のサウンドトラックを聴いてる。
擬似家族を通して、人々のもつ家族観を揺さぶる。その過程で社会的な問題を浮かび上がらせる。万引き家族と似ているけど、万引き家族よりもマイルドな演出だったという印象
過去作を見なくても楽しめると聞いたので、過去作を見ずに行ったら若干後悔。ミリオタの気持ちが少しだけわかったNATOとそれに敵対するならず者国家という構図は今の世の中的には刺激が強い。
少し前の等身大の仁川とソウル。双子が終始明るくて癒されるけど、彼女のルーツや境遇を垣間見るに実際はとても苦労しているように思える。それでも全体的なテンポが明るいことが救い。
1979〜80年のソウルの生活を中学1年生の視点から描く。ほのぼのとした日常の中にも暗い影が点在する。この子と同じ世代の人はもう50代後半。
1971年に起きた実尾島での惨劇。軍事政権時代がどういう時代だったのかを垣間見ることができる。盧武鉉政権期に作られた映画というのが象徴的。
人間万事塞翁が馬という言葉がぴったりの映画。国共内戦から文革までの激動の時代を描く。悲惨な時代を描きつつも、随所にユーモアが散りばめられている。
不逞であると差別されていた朝鮮人達が自分達の作った結社をあえて不逞社と名付けた。自分達への差別をもろともせず、それに抗い続ける不屈さや強さをそこに感じた。写真撮影のところが印象的。
本当は昨日見た方が良かったんだけど、見れなかった。イ・チャンドンの元で経験を積んだ監督と知って納得した。
最終日に駆け込んでいって見た。穏やかに時間の流れる渋くて含蓄に富む映画だった。また年齢を重ねてから見たい。エレナとアルチルが歌詞について揉めるシーンとかが印象的。