いじめをテーマにした映画、というよりも、青春映画だなあと思った。簡単なことで居場所がなくなってしまう孤独で不安でヒリヒリする感覚と、静かで繊細な音楽がよく合っていた。この感覚は、同じ監督の『リズと青い>>続きを読む
主人公のリアルに地味で平凡な感じがとても良かった。日本映画を見ていると、ものすごく容姿もスタイルも良くて目鼻立ちのくっきりした主人公が「私みたいな地味で平凡な人間なんかが…」とか変なこと言っていて違和>>続きを読む
小説の方を読んで(というか聴いて)、映画の方はどんなものだろうと思って見てみた。だいたい小説の通りだった(大人のルートの数学授業があるところだけちがう)。
数学には時間というものがないから、今が永遠>>続きを読む
偶然観た『悪は存在しない』がすごくよかったのでこっちも観てみた。こんなに映画オリジナルの要素を入れてるのに根本のところがきちんと村上春樹になっていると思った。
愛する人をある意味で殺してしまい人生か>>続きを読む
見ようと思ってた映画の時間を間違ってしまって、じゃあ代わりにこれでいいや、と予備知識無しに見た。
都会の人たちと田舎の人たちというステレオタイプな対立構図が、都会から来た2人が自分たちの仕事に疑問を>>続きを読む
ただただ空虚な人の人生をひたすら絢爛豪華に描いた作品。主人公は皇帝という地位に閉じ込められていてそのことに強い不満を感じているものの、その地位に強く執着もしていて、そのためにやがて関東軍に手を貸すよう>>続きを読む
「生きる」という言葉は現在形だけど、それを描くのをこの映画では過去形でやっている。つまり、主人公の「生きる」は過去形として、周囲の人々によって語られる。だからそこには「事実はどうだったのか?」という曖>>続きを読む
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「待つ」というのは受け身の行為のはずだけど、主人公はひたすら待ち続けることで周囲を巻きこみ、状況を変えていく。実は何かを待っているのは主人公だけではなくて、多くの登場人物たちが何かに足止めされて待つこ>>続きを読む
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社会に合わせるということができずに生きてきた人の話。短気で非常識で社会性皆無なのに、その真っ直ぐさに惹かれる人たちもちらほらいる。しかし、だからといって居場所があるわけではなく、どこに行っても肩身の狭>>続きを読む
肝心の演奏シーンがほとんどなかったせいか、あまり印象に残らなかった。これまでは定番だったギスギスした場面も特になく、懐かしいキャラたちの同窓会みたいなぬるい感じだったのも物足りない。あと、このシリーズ>>続きを読む
主演がのんで監督が沖田修一で音楽がパスカルズなんて私としては観ないという選択肢は無いのに何故か観てなかった。さかなクンの映画という点でピンときてなかったからかもしれない。でも結果的に、今のところ今年観>>続きを読む
開始30分くらいで脱落。こういうのは映画館で観るものなのだと思う。家だと、退屈すぎてとても観ていられない。
なんとなくベルイマンっぽい雰囲気がして、もしかしたら神とか救いとかその手のテーマなのかなあ>>続きを読む
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胡散臭い主人とそれに巻き込まれる忠実な従者(というかベルボーイ)という組み合わせが『80日間世界一周』みたいで楽しい映画だった。ところどころチャップリンとかバスター・キートンみたいなドタバタ劇になるの>>続きを読む
そうか、これは紀子三部作というのか。なんか似たような名前の人がよく出てくるなあと思ってた。
三部作に共通するのは、紀子がお嫁に行くこと(あるいはお嫁に行ってもいいと決意すること)で家族が消滅したりバ>>続きを読む
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観るのは確か3回目。ファザコン娘が親離れするまでの話、と雑にまとめてしまいたくなるけど、それだけだと言い足りない気もする。
この父娘はたった2人っきりの家族なわけで、どちらかが結婚すれば、その時点で>>続きを読む
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観たのは今回で3回目くらい。親不孝な長男長女に腹が立つけど、世の中の社会人は大多数がこんなものなんだろうなとも思う。東京だから、というよりも、現役の人とリタイアした人では時間の流れ方がぜんぜん違うから>>続きを読む
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時間があったのでとくにあらすじも知らずに観てみたら、意外と良かった。最初は、マーニーの出てこない思い出のマーニーみたいな印象で物足りなかったけど、寡黙なおじさんが動き出したあたりで好きになっていた。お>>続きを読む