蜘蛛マンさんの映画レビュー・感想・評価

蜘蛛マン

蜘蛛マン

映画(679)
ドラマ(2)
アニメ(0)
  • List view
  • Grid view

アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

3.9

差別や歴史を語る社会派黒人映画、たしかによく見かけますし賞とか取りますよね。
そんなステレオタイプな「黒人作品」を風刺的なライトタッチで揶揄する作品ですが、着眼点からして面白かったですね。

マイノリ
>>続きを読む

ダークナイト(2008年製作の映画)

4.3

ひさびさに観ましたけどめちゃくちゃ面白いですね。
やっぱりジョーカーが突き抜けてるのが本作の最大の見どころかと。次になにしてくるか分からないってやっぱ怖い。目的が分からないって怖い。狂気と混沌の象徴で
>>続きを読む

林檎とポラロイド(2020年製作の映画)

3.8

地味にじわりましたね。
なかなか味わい深くて、なにより静かで良かったです。

記憶喪失者が続出する世界っていう設定に寓話感がありましたね。悲しい記憶は持ち続けることが幸せなのか否か。良いテーマだと思い
>>続きを読む

赤い闇 スターリンの冷たい大地で(2019年製作の映画)

3.8

話がやや分かりづらいのと主人公以外のキャラというか役割がいまいち薄いのが難といえば難ですが、負の歴史が持つ負のエネルギーで記憶に刻まれる映画でしたね。

ソビエト時代の集団農場の失敗を描いてますが、失
>>続きを読む

アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

3.0

なにげに初めてウェス・アンダーソン観ましたが、なんか特有の様式美を愛でるタイプの監督なんですかね?
端的に意味不明でした。
印象に残ったのはエメラルドグリーンの綺麗な空の色くらいですかね。
好きな人は
>>続きを読む

ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

4.0

ネオンの色彩とそこらじゅうに現れる幽霊とミスマッチのようでマッチしている音楽とその他監督のセンス諸々で形作られる独自の世界がなかなかに個性的かつ魅力的で、絶妙に尖った印象的な作品でした。

さすがに主
>>続きを読む

⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

3.9

横溝正史的な陰湿さ根暗さでずっとじめじめしてる感じがとても良かったですね。
一番怖いのは人間っていう誰もが知ってる真実を、歴史的背景としての戦争と、異種である幽霊族への迫害を通して、きっちり醜く描いて
>>続きを読む

グランツーリスモ(2023年製作の映画)

3.4

グランツーリスモへの愛やリスペクトは感じるものの、お話自体はあまりにベタなサクセスストーリーで、ああそうだね、良かったね、うん、くらいしか感想がないです。
登場人物の個性づけが中途半端だと思いましたね
>>続きを読む

悪は存在しない(2023年製作の映画)

3.7

展開の読めない期待感で楽しみながら観たが、ラストに謎の三回転逆ひねりみたいなのを入れてきて戸惑いつつ終了。
映像や音楽の独特感は良いっちゃ良いけど、ドライブマイカーの方がはるかに良かったなあという感想
>>続きを読む

サイレント・ナイト(2021年製作の映画)

2.8

人類最期のクリスマス、毒ガスで苦しんで死ぬか、薬で楽に死ぬか。

設定は良いですよね。
でもストーリーが単調かつひねりがなくて、どうにも面白いと思えるポイントがなかったですね。ラストも誰もが想定内、と
>>続きを読む

ある閉ざされた雪の山荘で(2024年製作の映画)

1.9

好き嫌いとか合う合わないとか、そういうレベルに全く達していない映画でしたね。
現代って駄作つくる方が難しい気もするんですが、日本映画界特有のなにかのせいなんでしょうか。
各自の行動やセリフや展開の違和
>>続きを読む

search/#サーチ2(2023年製作の映画)

3.8

2も面白いですよ。
面白いけど、やっぱりデジタルデバイスの映像だけで全編構成されるっていう斬新演出の驚きは薄れますよね。
にしてもデジタル社会ってスゴイっていうかコワイっていうか、なんでもアリですよね
>>続きを読む

アウトフィット(2022年製作の映画)

3.7

一着のオーダースーツを丁寧に仕立てていくような渋いけど味わいのある小品でしたね。
まさかのワンシチュエーションでしたが、展開にさほどの無理もなく、ゆえにさほどの派手さもなく、主人公の裁断師とマフィアた
>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.2

複雑なストーリーに加えテーマも色々と重く、負荷かかり過ぎて脳が沸騰しそうでしたが、傑作レベルの作品だとは思いました。

オッペンハイマーの描き方が複雑かつ多面的で、彼の主観に体感・没入させながらも安易
>>続きを読む

ある男(2022年製作の映画)

3.9

原作を質高く映画化してますね。
生まれたときから差別される運命を背負った人生。誰かと交換せざるを得なかった人生。
そこに想像力を向けさせるための、かなり社会派度数高めの作品です。シンプルにリベラルです
>>続きを読む

落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.7

真実なんて主観と解釈次第っていう藪の中的真実を過不足なく表現し尽くしていると思うけど、なんか頭使いすぎて疲れましたね。

法廷のリアルは存分に伝わりまして大変勉強になりましたが、面白かったというよりは
>>続きを読む

キングスマン:ファースト・エージェント(2020年製作の映画)

3.4

まあつまらなくはないですが、前二作と比べると劣りますね。

グロも辞さないぶっ飛んだアクションやバトルもなければ、時代制約上やむを得ないとはいえ肝心のスパイ要素がどうにもアナログでワクワクせず。
歴史
>>続きを読む

MEN 同じ顔の男たち(2022年製作の映画)

3.7

高度なキモさを執拗に繰り出してくるキモ映画で、それゆえに印象にはすごく残りました。メッセージ性への意欲を強く感じましたし、そこは好印象。

男性性の醜さ嫌らしさの表現としてはずば抜けてますが、さすがに
>>続きを読む

スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

4.0

映像については相変わらず異次元で、一時代先を行ってるレベル感。
高品質な3Dアニメだけじゃなく、二次元表現の楽しさや絵画的な美しさもミックスされていて、観ていて感心しきりです。

ストーリは続編ありき
>>続きを読む

シェラ・デ・コブレの幽霊(1964年製作の映画)

2.7

なんか伝説の作品的なやつらしく観てみた。
幽霊の見た目のインパクトはなかなかだけど、正直それ以外良いと思ったとこ1つもなかったっす。もちろん1ミリも怖くない。
まあこういう歴史を積み重ねて今のホラーが
>>続きを読む

マエストロ:その音楽と愛と(2023年製作の映画)

4.0

正統派な人間ドラマで良い感じに抑制が効いてますけど、ときおり激しくエモくてメリハリも効いていて、とても良い。

ブラッドリークーパーすごいですね。アリースター誕生もめちゃくちゃ好きでしたけどよりアカデ
>>続きを読む

TAR/ター(2022年製作の映画)

3.9

中盤まではめちゃくちゃ良かったんですけどね〜。
天才とかカリスマって観ていてほーってなりますもんね。ケイトブランシェットの天才音楽家演技は出色の出来栄えで、観ててホレボレしましたね。
周囲や社会との不
>>続きを読む

ハイ・ライフ(2018年製作の映画)

3.0

難解ですね。
宇宙空間を背景に人間の性→生を描いてますが、表現としての魅力は感じたものの、だからなに?感も常に付きまといました。
さすがにもう少し説明とメリハリがあっても良かったのでは。

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

3.8

あくまで印象なんですけど、今までのヨルゴスランティモスはあくまで常識から脱臼したような変人性が先にあって、テーマとか作品とかは後からついてくるイメージだったんですけど、今回はテーマやメッセージが先にあ>>続きを読む

ナイル殺人事件(2022年製作の映画)

3.5

相変わらずそこはかとなくいけ好かないポアロですけど、みんなにボロクソ言われたりかわいそうな過去も見えてきたりして、なんか妙な同情と親しみも湧いてきました。
シリーズものってだんだんキャラに慣れてくるか
>>続きを読む

オリエント急行殺人事件(2017年製作の映画)

3.1

このオチを生み出したアガサ・クリスティには敬意しかないですが、映画としてはイマイチでしたね。
ミステリーなのにどこに謎があるのか焦点が定まらず、推理がどう進んでいるのかも曖昧でした。

そしてなんかエ
>>続きを読む

秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)

3.1

雰囲気系不思議ちゃんムービー。
子役二人がひたすらに微笑ましいのと映像がいちいち美しいのは良いのだけど、話自体は何一つ面白くないです。

繊細な感情の汲み取りを求められてる感じはいかにもオフランスなム
>>続きを読む

終わらない週末(2023年製作の映画)

3.7

ありですね。
情報が遮断されたなかで少しずつ近寄ってくる不穏さと具体的な危機。ワクワクしましたし先が気になり続けるストーリーでした。
鹿やフラミンゴは雰囲気出したかっただけな気がしますが、動物もオイル
>>続きを読む

アムステルダム(2022年製作の映画)

2.9

漫然としてますね。
やたら教訓めいたセリフが目につきますが、肝心の物語を通じてなにが言いたいのかさっぱり分からないし、単純にその物語自体が退屈でした。

こういうシリアスなのかコメディなのか半端な映画
>>続きを読む

バビロン(2021年製作の映画)

4.2

これ、めちゃくちゃ良かったです。
俗悪さのなかに聖性を見る、と言ったら大袈裟だけど、夢と欲に酔い狂うカーニバル感がたまらなかったです。
何より、誰もが死に物狂いなところが良い。それゆえの栄枯盛衰っぷり
>>続きを読む

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

3.2

とりあえず渋谷区のトイレすごい。

しかしまあ、この映画がシネコンでかかって評判も上々って、どんだけみんな資本主義疲れしてるのって思いますね。
そしてそんな風に競争に疲れたみんなのニーズを汲み取った映
>>続きを読む

市子(2023年製作の映画)

3.0

純文学と社会派ミステリーを掛け合わせたような雰囲気があり、好みのテーマと内容ではあったものの、テンポが悪すぎてものすごく長く感じた。

なんか会話の間とかが思わせぶりすぎなんですよね。リアルっぽさの演
>>続きを読む

枯れ葉(2023年製作の映画)

3.6

いっつも同じものを観せられてる気がするんだけど、毎回まあまあ面白いです。
めっちゃ面白いってことは全くないんだけど、毎回安定してまあまあ面白い。

背景のウクライナ戦争なんかはいかにもな演出なんですが
>>続きを読む

フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

4.0

逆に久々に見ましたよ、こんな正統派で単線的な伝記ドラマは。
安定して落ち着いて魅せられましたね。

スピルバーグって新しいけど奇を衒わず常に正統派な映画作りで面白いですよね。
各々の作品のテーマの明確
>>続きを読む

最後まで行く(2023年製作の映画)

3.9

ともかく顔芸がすごい。
あとストーリーも面白いです。
主演二人、見事な演技ですね。追い詰められるダメ刑事と同じく追い詰められるイカれた監察官。オーバーすぎるテンパり演技が秀逸で、時折サスペンスなのかコ
>>続きを読む

>|