かぼすさんの映画レビュー・感想・評価

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ジャンゴ 繋がれざる者(2012年製作の映画)

4.0

タランティーノ映画の「その瞬間」のアドレナリン、期待した分は分泌されました。
ただ、監督が爆ぜた時にちょびっと先走ってしまったので本番の分は勢いが弱まっちゃった

Lジャクソンが同じ黒人のよしみでジャ
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俺らのマブダチ リッキー・スタニッキー(2024年製作の映画)

4.0

嘘から出たまこと系
家政婦のふりをする父親、シスターのふりをする歌手、教師のふりをするバンドマン、とかと同じカテゴリーに属するやつ。
終盤の美談に持っていってヒーロー扱い&ホロリするとこなんか「あるあ
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ガール・オン・ザ・トレイン(2016年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ミスリードにうまく踊らされたので楽しめました。最後まで興味が持続する出来にはなっているけど、振り返ってみると根底には下衆男の悪意が満ちててそこそこ不愉快。歩く下半身な彼がマインドコントロールの技術に長>>続きを読む

(1954年製作の映画)

4.0

いわゆる底辺という階級なんだろう。
純粋とか無垢とか評されているが、私には無知、無教養、教育や躾の機会が与えられなかった人に見えた。依存相手のザンパノに至ってはジェルソミーナが備えている善性すら持ち合
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羊たちの沈黙(1990年製作の映画)

4.0

レクター博士、なんて魅力的なキャラなんでしょう。
知能高すぎなのと人を人とも思わない残忍さが彼を人間の上位互換のような存在に思わせる。
クラリスの回想シーンやレクター博士の犯行シーンを映像じゃなくセリ
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ビッグ・ガン(1972年製作の映画)

3.7

裏稼業から足を洗いたいアランドロン。
血で血を洗う復讐に敵さん方もほとほと疲れきったところで……
やっぱり誰も信じちゃいけなかったんだぜ。

クラシックカー、ヨーロッパ各地の街並み、モダンな内装、美男
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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

原作の補完目的で。
当たり前に宮本大が喋って動いてサックスから音が出る。うれしい。
言わずもがな演奏シーンの演出は凝ってて飽きなかったし、何気ないシーンでサックスが光を反射して煌めくのも凄く素敵だった
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椿三十郎(1962年製作の映画)

4.7

くぅ〜カッコいい!なんて魅力的なキャラなんでしょう!腕が立って頭が切れて情にあつい。女にちょっと弱いのも可愛い。
馬面の陸田と奥方様、押入れの彼も良いキャラ。
白い椿がモノクロ画面に映えて綺麗だった。
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かくも長き不在(1960年製作の映画)

4.4

終戦から何年経とうと戦禍は続くらしい。

彼はアルベールなのか?記憶は戻っていないのか?安否は?本当のことは分からない。ただ辛い過去を背負っていることを示唆されただけ。
戦後1人で生計を立てて自活して
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神経衰弱ぎりぎりの女たち(1987年製作の映画)

4.0

ギリギリどころか何かとアウトだと思います。
アウトながらもあっちこっちにストーリーを転がす女たちの謎のパワー。やたらに着替えるしメイクシーンも省かない。そう、めかすことは武装。そうやって女は自分を奮い
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うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー(1984年製作の映画)

4.0

うる星やつら劇場版の中でもコレは特に異質だとのを評を耳にしたことはあるけど、なるほどこういうことでしたか。原作者も気に入っていないとか。
いやーでもこのキャラ達と世界観だから成り立つストーリーだと思う
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アラン・ドロンのゾロ(1974年製作の映画)

3.6

単純明快勧善懲悪ヒーローもの。
なかなか予算が潤沢だったようで、ロケーション、衣装、エキストラ、馬などがちゃんと絵になるように拘れている感じがしました。
ヒロインのビジュ、キャラ、扱いも文句なし。終盤
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カリートの道(1993年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

裏稼業から足を洗いたいアルパチーノ。どうやら悲劇的な最期を迎えるらしい、という結末を冒頭で流してそこに至るまでを描く構成のやつ。
種まきの一つ一つがスリリングで飽きなかったな。誰も信じてはいけないシビ
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パラダイスの夕暮れ(1986年製作の映画)

3.6

最後にやっと2人の温度とベクトルが一致した。いろいろあったけどお似合いの2人だ。ずっと無表情だったイロナが港への道中何度か頬を緩めるので、素直に祝福の気持ちが湧いた。
毎日イモ。さすがのプロレタリア。
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イングリッシュ・ペイシェント(1996年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

戦争、侵略、破壊、嫉妬という人の業を煮詰めた状況で最愛の人と自分の顔を失ったアルマシー。
ハンガリー人でナチに情報を売った経歴ありと知られたら裁判所か監獄に送られてたんだろうか。ハナに看護されたことが
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ボトムス ~最底で最強?な私たち~(2023年製作の映画)

3.5

アメリカがいつも撮ってるハイスクールもののやつ。主人公たちの地位が低いのは同性愛者だからではなく取り柄がないからとのこと。はぇ〜、ふつうにコレクト。これが令和のハイスクールか。

この場合の暴力って表
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影武者(1980年製作の映画)

4.0

乱と比べると「神の視点」で描いてない故に壮大さでは及ばないという感想を持ちはしたものの、影武者であることがいつ露呈するかのサスペンス感もあり別の面白さを感じた。
影武者を演じているうちに武田信玄が憑依
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桃色の店/街角 桃色の店(1940年製作の映画)

3.8

なかなか核心に触れないヤキモキ、軽妙な会話、知的な会話、なんか最後には全部まーるく収まる。これこれ、これですよ。
ルビッチのテンポは音楽を必要としないんだなぁ。
ボスがクリスマスディナーを共にする相手
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グッド・オールド・サマータイム(1949年製作の映画)

3.5

ユーガットメールの元ネタになったルビッチ「桃色の街」のリメイク。ジュディガーランドの歌が聞けてキートンが喋って(当たり前)バイオリンもぶっ壊す(お約束)。ジュディの娘ライザミネリも出ている。(あのシー>>続きを読む

ザ・メニュー(2022年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

才能とサイコは表裏一体。そしてカルトの中心にはいつもカリスマがいる。
文字通り同じ釜の飯を食った彼らはカリスマサイコシェフと共同体となりカルマを浄化する。
完璧なメニューに紛れ込んだ異物の主人公。シェ
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ピンクの豹(1963年製作の映画)

4.0

おしゃれな絵面に有名なテーマ曲。間抜けな刑事とタイプの違う美女2人。追うもの追われるもの狙われるもの、いろんな立場で恋の駆け引き。
クラウディアカルディナーレ演じる姫のキャラがすてきだった。
後半の花
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お早よう(1959年製作の映画)

4.0

いさむちゃんが愛おしすぎる〜おならの音も甲高くてかわいい。主演男優賞あげちゃう!
あの住宅地の景観も興味深い。各戸の配置と間取りが展開に演出に何度も生きていた。特に台所の勝手口。ご近所付き合いの気安さ
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一日だけの淑女(1933年製作の映画)

3.5

底辺の婆が娘のためにハイソなマダムに変身。今夜だけはギャングもポリスも婆のためにステキな嘘をつくよ、という性善説でできてる世界だから嫌いにはなれないよね。

実の母親の素性を知らない娘だとか、リンゴ売
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さらば、わが愛/覇王別姫 4K(1993年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

激動の近代中国、あの巨大な国の歴史のうねりの中では役者としての成功も矜持も秘めた愛すらも踏み躙られてしまった。
持て囃され、担がれ、利用され、裏切り、裏切られ…あの時死にたかったのは菊仙だけじゃない。
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(1985年製作の映画)

4.0

欲、不信、裏切り、復讐…人間の業よくばりセット。しかもそれを全部身内でやるっていう。最後のショットまで救いが一つもなくて清々しい。
仲代達也、原田美枝子の怪演は言わずもがな、狂言まわしピーターが良い存
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ジャイアンツ(1956年製作の映画)

4.0

レズリーはお嬢さん育ちなのにただ者じゃないね。タフなベネディクト家に染まるどころか自分を押し通し新しい風を吹かせてみせた。荒馬を乗りこなすだけあって夫の手綱捌きも見事。夫婦喧嘩から流れるように営みに移>>続きを読む

ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ(1975年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

おフランスの映画に期待するファッションや綺麗な街並みは一切ナシ。となるとジョニーとクラスの顔の良さと裸体が際立つ。

2人とも、いやもっと多くのキャラがこんな場所、こんな生活から早く抜け出せばいいのに
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パリは燃えているか(1966年製作の映画)

3.5

パリの街が如何にしてナチスによる破壊から免れたかを知ることが出来るお勉強映画。

局地的な抗戦や政治的な駆け引きがあったんだろうとは思ってたし、実際レジスタンス、他国の領事、連合国軍などいろんな立場の
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こころ(1955年製作の映画)

3.5

お嬢さんと梶と先生との三角関係だけど、お嬢さんの意思も気持ちも尊重されてはいない。単にそこにフォーカスされていないからなのか、この時代の女性を描くとそうなるからなのか。BLと解釈されるのも分からんでも>>続きを読む

いまを生きる(1989年製作の映画)

4.0

再鑑賞。10代の頃に見て感動した記憶。
ストーリーは端的に言えば悲劇だし登場人物たちが抱える問題はほぼ解決していない。だけど心にはあったかいものが残る。
端々に散りばめられたキーティング先生の言葉や姿
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暴走機関車(1985年製作の映画)

4.2

脱獄囚が乗り込んだ機関車が制御不能に、というパニック映画と思わせてからのあのラスト!B級ぽい邦題に反してなかなかシリアス。

極限状態で垣間見える人の本質、何を望み何を成すのか。黒澤明の原案とは違うら
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キートンの大列車追跡/キートン将軍/キートンの大列車強盗(1926年製作の映画)

4.0

ヒロインが囚われの姫に徹するんじゃなくて割と体張ってるのね。もちろんキートンも体張ったアクションで魅せてくれる。私なら5回は死んでる。

季節外れの雪除けがアクションに有効に使われてるなぁと思ったらカ
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リトル・マーメイド(2023年製作の映画)

3.5

水の表現がすごい。水中の髪の揺らぎとかずっと見てられる。
歌すごいうまい。ずっと聞いてられる。

物議を醸したアリエルの肌の色については、人魚って人ではないんだから白人である必要はないよなと個人的に思
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招かれざる客(1967年製作の映画)

4.0

白人女性が「この人と結婚します」と実家に連れてきたのが黒人男性。そこから繰り広げられる2家族の半日の騒動。

両親たちは分別あるちゃんとした大人で理性的であろうと努めている。なのに肌の色が違うだけでこ
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search/#サーチ2(2023年製作の映画)

4.5

前作のレビューに「これを超えるsearch2に挑戦してほしい」と綴った者です。しっかり超えてきた!大満足だけど、スピード感も増してて次回作はもうついていけないかもしれないとちょっと不安になった。

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結婚哲学(1924年製作の映画)

3.5

ルビッチ監督サイレント期のコメディ。活弁の台詞がお上品で映画の雰囲気に合ってました。
円満夫婦にちょっかい出したという点でミッツィとグスタフは同じなのに、片や決別、片や関係継続と正反対の結末になったの
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