HALさんの映画レビュー・感想・評価

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明日の食卓(2021年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

同じ名前の息子を持つ三人の母のそれぞれの物語。三人は触れ合うことはない。
高畑充希はよい話。
菅野美穂は狂言回し。
一番平凡と思われた尾野真知子の家庭が強烈。

ちょっとよくできた社会派レベルを超えな
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カポネ(2020年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

あのカポネの晩年の話。といっても40代、梅毒が原因で半痴呆状態。おむつをしている姿が無惨。
その現実なのか、妄想なのかの境界の人生末期を描く。出来が決して良いとはいえないこの作品が何故か刺さる、それは
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ワンダーウーマン 1984(2020年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

いつも強すぎのワンダーウーマンが弱くなる設定の勝ち。
ただ前作ほどの愛おしさはない。これは多分ストーリーのチープさと、敵役の弱さかと。

というのは野暮で、彼女の強さとアクションをたのしめばよい。
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渚の恋人たち(2016年製作の映画)

3.5

大九明子監督、松岡茉優主演というので期待して観る。
これはTUBEのデビュー30周年記念映画。それを逆手に取って薄っぺらさと紙一重で恋人たちの姿を抒情的に描いて、なかなか楽しませてくれた。
『勝手にふ
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さんかく窓の外側は夜(2021年製作の映画)

2.0

平手友梨奈が出るというので観たが、全てがショボい。特にCGとお話。
怖くないホラーは観たくない。

星の子(2020年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

ざわざわ感がずっとみなぎっているが、何も起こらない。
姉は本当に家出をしただけなのか?
出演者はそれぞれ役割を本当によく演じている。
原作、その映画化は何が狙いなのかがこの映画からはあまり明確に伝わっ
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薬の神じゃない!(2018年製作の映画)

3.0

ジェネリックの白血病の薬に関する実話に基づく映画。コメディタッチの中に感動を盛り込みなかなかよくできている。

「よく中国で上映できた」、「中国の解放度が上がった」みたいな議論には参加したくない。

奇跡(1954年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

この作品を評価する力のあるは私にはまだない、評価は仮。

形はホームドラマ。親子の確執、隣家とも確執。原因は宗教問題、特に次男は親の圧力と勉強のしすぎで狂い自身をキリストと思い込み、聖書のキリストの言
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偶然と想像(2021年製作の映画)

3.5

上手いと思う、でもそれ以上でもそれ以下でもない。心に刺さってくるものがない。
このテーマで、このフォーマットに、ないものねだりなのだろうか。ああ、きっとそうなのだ。

女性の三様の短編三作。最初のは私
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少年の君(2019年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

今年いちばん泣いた。
いじめられている高校生女子とチンピラの愛が徐々に深まるのを丁寧に追っていく。
「君は世界を守れ、自分は君を守る」って、なんとも素敵な言葉。それをしっかり実行するのがなんともよい。
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キネマの神様(2021年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

これは山田洋次の遺書であろう。
現代パートの物足りなさ、過去パートのチグハグさ、キイになる作品『キネマの神様』の貧弱さなど、ツッコミどころは多々ある。それらをカバーして余るのが原節子に模した女優桂園子
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ザ・ライダー(2017年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

『ノマドランド』の監督クロエ・ジャオの前作。ロデオに人生を賭ける男のドラマ。静ひつな中に死の匂いがぷんぷん、しかし最後は希望の光。以外なラストに泣いた。サウスダコタ風景&撮影よし、これ『ノマドランド』>>続きを読む

深夜の告白(1944年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

ビリー・ワイルダーのフィルム・ノワール。
保険金殺人、ファム・ファタール物。
ディテールの演出がなんともよい。特に相手の煙草に火を付けるシーンの繰り返し。

彼のノワールを褒めるコメントが多い様だが、
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ザ・ソウルメイト(2018年製作の映画)

3.0

いろいろ盛り込み過ぎ韓国アクション。
難病、贖罪、『ゴースト』風、などなど。
それでも水準のアクションコメディ&ちょい泣かせドラマにしてしまうのが韓国映画の力。そして、マ・ドンソクの剛腕。

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

4.0

スルーしてwowowでいいかなと思っていたが、私の周囲でかなり盛り上がっているので急遽映画館へ。かなり居づらかった。平日昼なのに満席、若いカップルか女性連れ。
映画はいいんじゃないかと。現代の若者の出
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翌日戦争が始まった(1987年製作の映画)

-

シネマヴェーラ渋谷"ソヴィエト映画特集"にて。

対ドイツ戦開戦前夜の自由を求める高校生の話。1987年の作品、ペレストロイカの影響あるのかな。一昨年のドイツ映画、『僕たちは希望という名の列車に乗った
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人生案内(1931年製作の映画)

3.5

シネマヴェーラ渋谷"ソヴィエト映画特集"にて。

プロパガンダ臭さには閉口する。特に戦後付け足した部分は酷い。ただ、そこをやり過ごせばなかなか良い。
浮浪児が働くことに目覚め、生き生きしてくる様(これ
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すばらしき世界(2021年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

西川美和待望の新作。
懲役を終えた殺人犯が自立しようとあがく様をリアルに、かつユーモアも込めて描く。観終わって、良いものを観たという充実感を与えてくれる。
役所広司の演技がすごい。直情的な性格と人懐っ
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春江水暖~しゅんこうすいだん(2019年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

監督のグー・シャオガンはこれが初監督作品。最近の中国の若手監督は長回しが好き。彼の場合はゆったりとした横移動にいくつかのドラマを仕込む。これを作為的と見るか、彼独自の映画的文体と見るかで評価が分かれる>>続きを読む

英雄は嘘がお好き(2018年製作の映画)

3.5

こういうホラもの好きだ。
戦場に行った婚約者が心配でご飯も喉を通らない妹のために嘘の手紙を書いた姉。
その嘘をきっかけに嘘が嘘を呼んでいく。

他愛ないが、たまにはこういうのもよい。

ヴィクトリア女王 最期の秘密(2017年製作の映画)

3.0

最近流行りのイギリス王室秘話。
ヴィクトリア王女が貢物を持ってきたインド人を気に入ってしまい、近くに侍らせる。それによって起こる騒動。
日本の皇室を舞台にしては、絶対に撮ることができないだろう。

隠し砦の三悪人(1958年製作の映画)

4.0

『スターウォーズ』のヒントになったという。
ヒントにする方、ヒントにされる方、ともに素晴らしい。
黒澤娯楽時代劇の傑作の1本に入れてよいと思う。

9人の翻訳家 囚われたベストセラー(2019年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

ベストセラー小説の翻訳を世界同時発売するために9人の翻訳家が集められ、密室で翻訳が進められる。原稿が流出し、出版元が脅迫される。誰がどうやって原稿を盗んだのかというミステリー。
途中からとんでもない展
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一度死んでみた(2020年製作の映画)

2.0

広瀬すずを主役にすれば、みんな観るだろうと思っているのかな。
広瀬すずがデスメタルバンドのボーカルに扮するドタバタコメディ、ベースには家族愛。なんとイージーな企画なんだろう。

松竹、フジテレビ、もっ
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オズランド 笑顔の魔法おしえます。(2018年製作の映画)

2.5

遊園地を舞台にしたお仕事映画。
というだけで想像がつき、それ以上でも以下でもない。

レビューしようにも手がかりなし、困った。

前田建設ファンタジー営業部(2020年製作の映画)

3.5

マジンガーZの格納庫を本気で作ろうとする(ただし、見積もりだけ)話。
前田建設が本当にやった実話に基づく(前田建設のHPにまだある、更にいろいろな見積もりもある)
この映画の良さは、このある意味バカバ
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EXIT(2019年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

毒ガスから逃げる為にビルをひたすら登るワンアイデア韓国映画。こういう設定はなんとも上手い。
この作品の良さは変にヒロイックではないこと、主人公二人が結構情け無いこと。そんな彼らが頑張ること。
最後、ド
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ドラッグ・ウォー 毒戦(2012年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

香港製麻薬取締映画。中国本土が主要舞台、中国資本が入っている。
取締官の執念が凄い。それだけ中国の麻薬問題は深刻なのだろう。
見せ場は取締官が売人になりすます所、実に徹底している。もうひとつは捕まった
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教誨師(2018年製作の映画)

-

6人(だったかな)の死刑囚の話をひたすら聴く大杉漣、その理由が徐々に明らかになる。
低予算ながら丁寧に撮られた佳作。

三石研が演じるヤクザが好き。烏丸せつこは最近こんな役ばかりだ。

マチネの終わりに(2019年製作の映画)

2.0

原作未読。読んだ知人は感銘を受けたという。
平野啓一郎だし、良い小説だと推察している。

映画は立派な俳優陣、ドラマチックな設定、美しいロケ地、美しい音楽。なのに中身はスカスカ、どうしちゃだのだろう?
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蜘蛛巣城(1957年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

シェークスピアのマクベス原作、というか翻案。
ただ、テーマは踏襲していないとみた。黒澤がやりたかったのは騎馬武者の動きだったのだろう。(それを本格的にやったのが『影武者』)

その分中身が薄く中途半端
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羅生門(1950年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

ご存知黒澤明の大傑作。
当事者の異なる言い分と真相。それはただただ生存への欲求(それを示す立ち回りと、三船の汗が凄い)
そして黒澤ヒューマニズムに溢れるラストシーン。

何度見返しても素晴らしい。

仮面病棟(2020年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

ミステリーの常道、一番怪しくないのが犯人。
というのが、中盤で分かっちゃうのが最大の欠点。
とはいっても、まあ楽しめるデートムービー。

ワイルドバンチ(1969年製作の映画)

-

伝説の西部劇、西部劇の終焉を告げたという。
ペキンバーのスローモーション殺戮シーンふんだん。これぞ男の挽歌。
でもこれは私には合わない。

引っ越し大名!(2019年製作の映画)

1.5

コメディなのか、シリアスなのか何とも座りが悪い。途中のミュージカル調も完全なアンマッチ。

どうした犬童一心?

れいわ一揆(2019年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

つまらなくはない、しかし粗製感は否めない。タイミングを狙ったのだろうが、それでも外した感じ。
安富さんの訴えには同意。故郷で街頭演説して感極まり涙するシーンは感動的。山本太郎はポピュリスト丸出し、それ
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