ShunHattoriさんの映画レビュー・感想・評価

ShunHattori

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オデッセイ(2015年製作の映画)

4.0

SFというジャンルは近年多様化が激しく様々な映画にギミックとして取り入れられているけど、ゼログラビティの時にも書いた新しいSF映画のうねりがこの作品にも間違いなく繋がっている。

極限までディティール
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舟を編む(2013年製作の映画)

3.5

辞書という誰もが一度は手にしたことのある本がどうやって作られているのか?そこにどんな人間が携わっていてどんなドラマがあるのか?という如何にも邦画らしい作品

コミュニケーション不全で俗世離れした主人公
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悪人(2010年製作の映画)

3.5

深津絵里さんと妻夫木聡さんの主演2人の演技に注目が集まるのは非常に納得がいく。
おそらくこの2人じゃないとこの映画はここまで評価されなかっただろう。

しかしそんな主演2人以上に脇を固める役者の人たち
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CURE キュア(1997年製作の映画)

3.5

催眠による洗脳なのか
催眠による治療なのか

これは人間の本質をどう捉えるか。という非常に難しい問題で、捉えたところでそれはとても恐ろしい答えを出す可能性を含んでいる。
幽霊やらモンスターやらの類が出
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ブラック・レイン(1989年製作の映画)

3.5

松田優作さんが生きていたらどんな俳優になっているんだろうか。
松田優作さんの遺作となってしまったこの作品だが、そう思わせるほどの鬼気迫るダーティーヒーローを怪演している。
高倉健さんも亡くなってしまっ
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リアリティのダンス(2013年製作の映画)

4.5

アレハンドロ・ホドロフスキーにしか描けない家族の鎮魂歌。

この作品によって彼は85歳にしてエディプスコンプレックスを克服し、息子を自らの父親役に配役し映画の完成によって息子の自らへのエディプスコンプ
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ゼロ・グラビティ(2013年製作の映画)

4.5

アーサーCクラークの「幼年期の終わり」に書いてある[映画という文化の顛末]に現実がにじり寄っている事を感じさせる映画でした。

一個人の記録から始まった映画は、夢や憧れを再現するものとなって、大衆性を
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ミスター・ノーバディ(2009年製作の映画)

3.5

ー2092年、化学の進歩で人間は永遠の命を持つようになっている。そんな中、118歳のニモは唯一の命に限りある人間だった。誰も彼の過去を知る者はいない。彼は“ミスター・ノーバディ”なのだ。病院のベッドで>>続きを読む

過去のない男(2002年製作の映画)

4.0

ここで描かれる人々は決して裕福ではない。
浮浪者や職につけなくてその日暮らしの社会では爪弾きにされた生活をしてる人々。
しかしこの作品にはケン・ローチ監督が撮るような社会批判や底辺の生活の辛さや惨めさ
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川の底からこんにちは(2009年製作の映画)

3.5

生きるということは辛くて面倒で大変な事だけど、実は自分の気持ちに正直になれば以外とシンプルなもんなんだと、自称中の下の女が開き直って清々しく成長していくお話。

父親の遺骨を浮気する夫に投げつけるとこ
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M★A★S★H マッシュ(1970年製作の映画)

3.5

酒飲んでどんちゃん騒ぎで仲間の性の悩みを解決してやってイカマサ賭けアメフトやってゴルフやって小学生みたいなエッチないたずらしたりするドタバタコメディ。

ただ違うのは全て戦場の最前線で行われているとい
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愛のむきだし(2008年製作の映画)

4.0

新約聖書ーコリント信徒への第1の手紙13章13節ー
「いつまでも残るものは信仰と希望と愛。その中でもっともおおいなるものは、愛です。」

映画内で引用されるこの節がこの映画の全てを物語っています。
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イノセンス(2004年製作の映画)

4.5

哲学を近未来科学に結び付け社会の問題、人間の根源を問う攻殻機動隊シリーズは日本が誇る唯一無二の作品で大ファンです。
そのスピンオフであるこの作品もシリーズのテーマは揺るがずより重厚で麗美な映像で世界観
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クラウド アトラス(2012年製作の映画)

5.0

この作品はここ最近観た映画ではもうダントツに面白い。
色々と賛否両論あるだろうがそんなことも意に解さない。
過去を学び現在を生き未来に思いをはせる。
人間の根源の様々な意味の一つの答えを上手く映像化し
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パルプ・フィクション(1994年製作の映画)

4.0

タランティーノ作品はくだらない会話がとても重要でどうでもいい所がいい。

ケープ・フィアー(1991年製作の映画)

2.5

デニーロ怖いよ。狂気さでいうとタクシードライバーより上。あと最後の川のシーンは観る価値ある。

オブリビオン(2013年製作の映画)

2.5

オブリビオン=忘却。
トロンレガシーのジョセフ・コシンスキー監督作品
SF好きとしては観ておかねばと映画の日に行ってきました。

まず言っておきたいのは、SFといのは一般的には文字通りサイエンスフィク
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HANA-BI(1997年製作の映画)

3.5

映画は映像があるから映画なんだと言わんばかりの、説明を一切排除した極端に少ない台詞。

映像で聞かせることが出来る北野たけしは昨今の、台詞を吐いている俳優をただ撮っているだけの映画監督よりもよっぽど映
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死刑台のエレベーター(1958年製作の映画)

4.0

ルイ・マル監督が25歳で撮ったデビュー作。
フランスのサスペンスでは個人的に一番好きな作品。
25歳で撮ったとは思えない洗練された映像に、ジャンヌ・モローの気怠く街を彷徨う美しさ、2つの殺人事件と2組
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トゥルーマン・ショー(1998年製作の映画)

3.5

「今を生きる」のピーター・ウィアー監督と「ガタカ」のアンドリュー・ニコル脚本と主演ジムキャリー。
壮大なドッキリというコメディ設定を人間の尊厳に転じさせたアンドリュー・ニコルの脚本が光っている。

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ブルークリスマス(1978年製作の映画)

4.5

この映画のカットのテンポと、寄らば寄れと言わんばかりの正面のエネルギーのあるカットにはワクワクさせられる。
もはや生理現象。

ストーリーは、特撮を使わないSF日本映画と題された1978年の映画。
U
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恐怖と欲望(1953年製作の映画)

3.0

25歳の長編デビュー作としては間違いなく良作。
確かに緊迫感のない裏山のような戦場、敵地に残された兵士の恐怖感がまるでない演技、普遍的なテーマに至る経緯の乏しい構成(これは60分という語るには短すぎる
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