ヒロさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

RRR(2022年製作の映画)

4.5

小遣い片手に近所の市民会館で見た、あのときの長ければ長いほどよしとされた映画の原体験を思い出した、スクリーンよりもれなくみんな笑ってたであろう客のリアクションを見たかった。物理教師もお手上げな公式に当>>続きを読む

襟裳岬(1975年製作の映画)

3.7

完全なる企業案件をクライアントの要望に沿って無難にこなしつつ、あっさりちゃっかりしっかりロマンポルノの渋みも添えてくる加藤彰やっぱ天才。どアップで映るキャピキャピした新人のどぎつい芝居とキラキラキラみ>>続きを読む

ひと夏の関係(1978年製作の映画)

4.2

日活ロゴのバックに掛かるプレイバックパート2のイントロ〜ジープのカーチェイスに合わせての爆音サビな冒頭が完璧すぎていきなりノっていける、肝心な内容はロメールよりロメールなひと夏のマボロシ、愛に飢えた大>>続きを読む

おんなの細道 濡れた海峡(1980年製作の映画)

4.5

ヤクザの女に手を出した小心者が駆け落ちに失敗し敗走中の岩手の港町で出逢う傷持ち女たちを情けないイチモツで慰めていく傑作ロードムービー。
野糞で繋がった漁師の現地妻を慰めた事後帰ってきた強面の漁師と小便
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順子わななく(1978年製作の映画)

4.0

村西とおる的に言えばハメ味抜群な男を狂わす魔性の女が、忘れられない過去の男と決着をつける話。婚期を逃した年増女の悶々の業の深さと下半身に導かれスポーツ感覚で事を為す若者カップルの対比の妙、身体の中に渦>>続きを読む

昼下りの情事 古都曼陀羅(1973年製作の映画)

3.5

千本鳥居を登って中腹辺りにある家族経営の休憩所できつねうどんと稲荷寿司食べて、下りの途中で甘酒を啜り、露店のベビーカステラ買って京阪で帰る。この年始ルーティンはかれこれ物心ついた時から続いているが、そ>>続きを読む

爆烈野球団!(2002年製作の映画)

2.5

中毒性のない『少林サッカー』みたいなよくこの完成度で世に出てきたなというかなりのくせ映画、ソンガンホ・ファンジョンミン・キムヘス・チョスンウってキャストが強すぎてそれだけでなんとか走り切りました感がす>>続きを読む

春婦傳/春婦伝(1965年製作の映画)

4.3

ほぼポンヌフな銃弾飛び交う曠野を疾走する横移動と、愛する人に辿り着き死体まみれの塹壕で腕枕しながら見上げる爆撃の流星群はもはやキラキラ映画。人の命を奪う銃撃やら砲弾をこんな綺麗に見せるのが皮肉すぎてP>>続きを読む

クワイエット・ファミリー(1998年製作の映画)

4.2

呆気なくというか不本意に倫理観のボーダーを跨いでしまった凸凹ファミリーが人の死と積み重ねた罪をクワイエットするお話。サムライミ in Korea.

今思い返してみるとオープニングの1カット長回しに見
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インディアン・ランナー(1991年製作の映画)

5.0

傑作なのは確定しているので見て見ぬ振りしてた映画をついに観てしまった。マジの傑作だった。脈絡のない物語と生と死、スクラップアンドビルド、他人から見た人の内面なんてものはこんなもの例えそれがたった1人の>>続きを読む

ナンバー・スリー NO.3(1997年製作の映画)

4.5

ださすぎるけど愛すべきクソVシネ。
ハンソッキュ、ソンガンホ、チェミンシク集めてよくこんなクソ企画通ったなと感心するが、韓国映画黎明期のネオトレンディというかなんかちょっと画質悪くて懐かしいこの感じめ
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殺しの烙印(1967年製作の映画)

3.5

創る側と作らせる側の間に隔たる埋められない溝の表象。主人公の“炊き立ての米の匂いを嗅ぐのが好き”という設定はパロマとのタイアップで嫌々ながらも急遽取り入れたという裏話聞いて、マジで天才やと思った。>>続きを読む

箪笥<たんす>(2003年製作の映画)

3.9

“醜いものほど美しく”なジブリスタイルの上質なコリアンホラー。教科書通りな割りにしれっと異物を挿入するのが上手いし、音の逆回による煽りも決まってる、人間の背面に対する絶対的信頼はあの推し方を観ればすぐ>>続きを読む

やさぐれ姐御伝 総括リンチ(1973年製作の映画)

4.0

『シェルブールの雨傘』が石井輝男フィルター通過するとこうなるよなタイトルバックだけでお釣りが返ってくる傑作、カラフルに彩られたサイケなドヤ街をカメラがするすると通り抜けていくあの感じなんか九龍ジェネリ>>続きを読む

熱血男児(2006年製作の映画)

3.5

すごい無駄の多い映画だったけどなんかそれが味になって後から結構効いてくる。テコンドー、犬鍋、日韓W杯と韓国風味強めでストーリーもごった煮なよくわからんヤクザの復讐ものだが、イ・ジョンボムの男の美学が行>>続きを読む

死霊のはらわた(1981年製作の映画)

3.5

あっちによくある悪魔憑依型の音でかましてくる系ホラーかよと萎えてた分、雰囲気に同期するまで結構時間はかかったが、ラスト20分終盤まで取っておいたハッとするアングル正対してない斜な画面の応酬が粘度濃いめ>>続きを読む

グリーン・インフェルノ(2013年製作の映画)

3.6

ヤコペッティの映画観て可哀想とか言いそうな意識高い知識弱い系の陽キャたちがキャンキャン言わされる大人の社会科見学映画、割礼やヤハ族の少女なんかのフラグの立て方が安易すぎて逆に好感持てるし、魔の大陸に上>>続きを読む

バタリアン(1985年製作の映画)

3.7

タンクからガスが噴射してタールマンの皮膚が溶け落ち目がひん剥かれて覚醒していくのに合わせて、昔々ゲーセンの片隅で人知れず流れていたような聴き馴染みのある音楽が掛かるタイトルバックからしてもう最高。言葉>>続きを読む

ランペイジ 巨獣大乱闘(2018年製作の映画)

3.4

ゴリラ・オオカミ・ワニと巨大化させる動物のバランスが絶妙、諸々のメカニズムとかは特に考える必要がなくて結局最強なのはドウェインジョンソンだということに行き着く。腹を打たれているにも関わらずいつのまにか>>続きを読む

ソウ3(2006年製作の映画)

2.5

腐った豚のペースト生地で溺れるグロ臭地獄、四肢と首をあらぬ方向に曲げられる回転地獄、なぜか胸膜にぶっ刺さってる金具ごと3枚に下ろされるアジの開き地獄、と今回も不衛生で非人道的な描写の数々でこちらの表情>>続きを読む

ヒート(1995年製作の映画)

4.5

傑作だと分かっているから観てない作品ってのはたくさんあるがそのうちの一本。
アルパチーノとデニーロが『ディパーテッド』のマットデイモンとディカプリオぐらい似てるから最初の30分は慣れるまでどっちか判別
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イコライザー2(2018年製作の映画)

3.5

シリーズものにパターンからの脱却を期待するのは酷なものって事で、大事な人が悪に狙われ目を掛けてた近所の青年が後々足を引っ張るがそれも折り込み済みと表情ひとつ変えずに淡々とぶっ殺していく、前回とやってる>>続きを読む

イコライザー(2014年製作の映画)

3.6

強者が強者のまま強者として終わる安心安全のアジョシレオン案件、ミニマリストで几帳面、寡黙であればあるほど、孤独であればあるほど、そしてなんら関係ないそこらの女子供のために本気出す、今回はオプションで不>>続きを読む

ソウ2(2005年製作の映画)

2.7

オチに一点掛けはいいが他の90分ぐらいをどう楽しむのかと、よくもあのプラットフォームをここまで堕とせるな。天才かよ。
編集が汚くて、いちいちスウィッシュうざくて、注射器痛そう。

2021-29

ソウ(2004年製作の映画)

3.7

凄いよくできたワンシチュエーションスリラー。密室劇かと思いきや結構外の描写もあるのねなんて思いつつ、ラストはまんまと騙されて、発明するだけしてあとは自由に遊びなよと言わんばかりに一作目だけ作って潔く次>>続きを読む

ワイルド・スピード SKY MISSION(2015年製作の映画)

3.7

膨大な製作費を消費するためあらゆる法則をど返しにし神さえ味方につけたド派手に次ぐド派手、こちらが突っ込む隙さえ与えてくれないテンポのやばさはまさにワイルドスピード。ハゲとハゲがハゲに立ち向かうハゲのゲ>>続きを読む

ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT(2006年製作の映画)

4.1

発音もイントネーションもイカれてる日本語、とりあえずな銭湯にまさかの小錦、見たこともないアメリカナイズされた高校の学食、ほぼ背景な北川景子と妻夫木、トドメの千葉真一。チグハグな和洋折衷がクセになる絶妙>>続きを読む

ワイルド・スピード EURO MISSION(2013年製作の映画)

3.6

とうとう楽しめるぐらいの製作費になってきた(初期4本の約2倍)、流れるようなアバンのPV編集で過去のエピソードをおさらい、事件勃発全員集合作戦実行までわずか20分、マジでここまでのテンポがワイルドスピ>>続きを読む

楽園の夜(2019年製作の映画)

4.0

天涯孤独な男女の友情以上恋愛未満なアジョシレオン路線の韓国ノワール、シアン系のコリアンブルーが引き立てる吸い込まれる様に深い黒、突き刺さるように鋭利な鮮血、実景に弦楽器、銃と打楽器、汚な美味そうなメシ>>続きを読む

ワイルド・スピード MEGA MAX(2011年製作の映画)

2.5

このシリーズにツッコミ入れんのはアルマゲドンを物理化学的に批評するぐらい野暮なのでこれだけ、ハゲとマッチョでバカ。

2021-24

ワイルド・スピード MAX(2009年製作の映画)

2.5

カーアクションのレパートリーが完全に頭打ちでストーリーにははなから期待していない、つまりそこそこ飽きている。

2021-23

ワイルド・スピードX2(2003年製作の映画)

3.3

ちゃんとワイルドスピードやってるからこっちの方が好き。

2021-22

ワイルド・スピード(2001年製作の映画)

3.0

一番怪しい奴が実はシロで近しい友が真っ黒でした、というテンプレに則った本筋は置いといて。広角レンズでのズームの応用 被写界深度の調整でカーアクションの際のスピード感増幅させてたCGはすげぇってなった。>>続きを読む

母娘監禁 牝〈めす〉(1987年製作の映画)

4.0

漠然と靄のように漂う不安定な思春期の希死念慮が友人の自死をきっかけに表面化する、あの時死んだ心と生暖かい身体を引っ下げ贖罪を兼ねた自傷行為を重ねるがいまいち体温は戻らない、刹那的な性の為の永続的な夫婦>>続きを読む

OL日記 濡れた札束(1974年製作の映画)

4.1

実際の事件を基にした実録路線のロマンポルノ。さすが加藤彰と言ったところ、戦争未亡人の姉・絵沢萠子の圧倒的存在感とそこに引け目を感じ男性へのトラウマを掻き消すためひたすら札束を数えているうちに適齢期は遥>>続きを読む

時には娼婦のように(1978年製作の映画)

2.8

なかにし礼と言えば、アンルイスの“グッド・バイ・マイ・ラブ”や奥村チヨの“恋の奴隷”など好きな曲はいくつもあるが、個人的にはTOKIOの“AMBCIOUS JAPAN!”ことあややとぅーやが一番の功績>>続きを読む