ファイナル・カット版
S・スティルバーグ監督作品
宇宙船や宇宙人との遭遇を通し、彼らと共生できるはずという本作の肯定論は、とうじ大いに感銘した。しかしながら、その後のSF映画の大半は彼らが人類に恐怖>>続きを読む
藤井道人 監督作品
上映当初、ここまで政界の暗部を抉ってくれた、という好意的な意見が結構あったような記憶がある。安倍政権の問題とも重なる内容。邦画という世界ではセンセーショナルな内容でありながら、日>>続きを読む
クロエ・ジャオ監督作品
米国中部の大地でたくましく生きる人間や馬・牛たち。ここに限らず育てられる動物(家畜)は明確な目的があり、目的がかなわない場合にはいのちをまっとうできない。人間のみが目的を終え>>続きを読む
春本雄二郎 監督作品
リアリズムを極めた作品。エンタメを削いでゆくとドキュメンタリーに近づき、俳優は市井の人間となり、物語性がいい意味で薄まる。主役はドキュメンタリーのディレクター、木下由宇子役を演>>続きを読む
沖田修一監督作品
朝ドラ「あまちゃん」で鮮烈なデビュー(2013年)を果たした能年玲奈。本作は彼女が「のん」と改名(2016年)して6年ぶりに主演した作品(2022年)。前事務所との確執で女優活動を>>続きを読む
デヴィッド・フィンチャー監督作品
映画の舞台はスウェーデンの凍てつく冬の孤島。40年前、財閥ヴァンゲル一族の娘、ハリエットが孤島で失踪した。当主ヘンリックは真相究明を求めて、調査報道のプロであるミカ>>続きを読む
山崎 貴 監督作品
舞台は戦中の大戸島と戦後の東京。ゴジラはビキニ環礁の核実験が影響し、巨大化・強暴化して東京へ上陸した。銀座の街を圧倒的な力で破壊し尽くす。電車が宙を飛び、ビルが粉々に潰される。今>>続きを読む
フランシス・F・コッポラ監督作品
パート3はシリーズ最終章で副題に『マイケル・コルレオーネの最期』とある。最期とは意味深長にとらえたい。そもそも本シリーズは“マイケルの生涯“と言い替えてもおかしくな>>続きを読む
フランシス・F・コッポラ監督作品
パート2では、2代目のマイケルが裏切りを乗り越え、盤石の権力基盤を築き上げるまでをえがく。並行して1代目のビトーがシチリアの少年時代からアメリカへと移住し、成り上が>>続きを読む
フランシス・F・コッポラ監督作品
イタリア系マフィアは、その恐ろしさがきわ立つイメージがある。賭博、売春、飲酒などダークな生業をベースに、暴力と恐怖で支配を拡大したコルレオーネファミリー。いっぽう家>>続きを読む
是枝裕和 監督
坂元裕二 脚本
母親、教師、子供(生徒)による3つの各視点で、時空間を行きつ戻りつしながら、“いじめ”という同じ現実(事件)を構成し描いてゆく。どの現実もその時点では納得がゆくものの>>続きを読む
オリビア・ニューマン監督作品
父と娘は街から離れた湿地で暮らしていた。娘の名はカイア。偏屈で暴力をふるう父のせいで、母とふたりの姉、兄はすでに家を飛び出していた。やがて娘をおいて父も消えた。カイアは>>続きを読む
庵野秀明 監督作品
庵野監督のこだわりが随所に散りばめられた作品。シンプルなヒーローものでないことは言うまでもない。さまざまなバットマンシリーズが“アメカジ”から進化を遂げたように、昭和の少年少女が>>続きを読む
◎NHKBSで録画視聴
ニュー・ディレクターズ・カット版
パーシー・アドロン監督作品
物憂げで透明感のある主題歌が物語を誘なう。♬ラスベガスからどこかへ行く砂漠の道 ♬今までよりもマシなどこかへ ♬>>続きを読む
井上雄彦 原作・脚本・監督
今まで当作品のマンガ、アニメを見ることなく、ほとんど知識のないまま初見で観賞。高校バスケットの話、スポ根モノぐらいは知っていた。けれども昭和のスポ根モノと違い、リアルさを>>続きを読む
◎レビュー100本目
新海 誠 監督作品
地震はどうして、どのように起こるのだろう。日本の民話をアレンジし、地震を鎮める仕組みをふくめ、新海流ファンタジーとして描かれた。東日本大震災の体験・記憶が重>>続きを読む
タイカ・ワイティティ監督作品
「ハイル・ヒットラー!」と連呼する少年ジョジョ。彼はヒットラー・ユーゲントの特別合宿に参加。コメディ要素強めの流れで進むが、上官からウサギの首をへし折れと言われ、出来な>>続きを読む
エリック・ラルティゴ監督作品
4人家族は微笑ましい。母親が大らかで周りを幸せオーラで包んでくれるから。酪農をいとなむ父母と弟が聾(ろう)者の中、主役の姉・ポーラは聴者として育ち、歌うのが大好き。高校>>続きを読む
第94回アカデミー賞作品賞
シアン・ヘダー監督作品
《予告編を見たとき泣きそうな気がしたので、本編は冷静に見ようと心掛けた》映画は漁師4人一家に起こる葛藤と成長の物語。両親と兄は聾(ろう)者で、妹ル>>続きを読む
◎NHKBSで視聴
マイク・ニコルズ監督作品
家庭を顧みずバリバリ働いていた弁護士のヘンリー。ある日、強盗事件に巻き込まれ重傷を負うと、仕事ほかの記憶を喪失。家族に支えられ、リハビリの試練を克服して>>続きを読む
ヴィクター・サルヴァ監督作品
メラニン色素のない赤ん坊が生まれ、青年になるまで祖父の家で育てられた。祖父は謎の死を遂げて、保安官と心理学者が訪ねてくる。青年はパウダー(おしろい)と名乗り、体毛がなく>>続きを読む
スタンリー・キューブリック監督作品
1950〜60年代、米ソ2大国は核兵器の開発・量産に勤しんでいた。米空軍はB52に核爆弾を載せ、常に投下できる態勢にあった。そうした中、米空軍のリッパー司令官は正>>続きを読む
大森立嗣 監督作品
現実では元首相銃撃事件を契機として、カルト教団の政界癒着、信者破産や2世問題にもスポットがあたる。映画では新興宗教2世の反発、困惑を中三ちひろの視点でえがく。両親は生後すぐの次女>>続きを読む
◎NHKBSで視聴
フィル・アルデン・ロビンソン監督作品
農夫レイ・キンセラは、とうもろこし畑で「造れば“彼”がやってくる」と天の声をきく。何を造ればよいのか、彼とは誰のことなのか。レイは妻の理解を>>続きを読む
マーティン・スコセッシ監督作品
不眠症で孤独な帰還兵、トラビス。寝れない夜をタクシー運転手として働くことに。随所にメロウなジャズサックスの音色がNYの夜を彩る。曲は良いけど本作に合っていないような。>>続きを読む
マーティン・ブレスト監督作品
自ら大佐と名乗るフランクは盲目で声が大きく、初老になった孤独な退役軍人。名門私立高校の生徒チャーリーは、効率よいバイトを求め、週末のみ大佐の世話におもむく。彼ははじめか>>続きを読む
チャールズ・チャップリン監督作品
チャップリンが制作した反戦映画は、コメディーをベースとした独自性があり、アイデアに満ちている。物語はトメニア国の独裁者ヒンケルとユダヤ人理容師がそっくりで、正反対の>>続きを読む
スティーブン・スピルバーグ監督作品
合衆国憲法修正第1条にあたる「報道の自由」。日本国憲法の「言論と出版の自由」と同じ。民主国家では報道がいかに重要か分かる。実話に基づくワシントンポスト紙のスクープ>>続きを読む
◎NHKBSで視聴
バリー・レビンソン監督作品
父の死を聞いて、チャーリーは遺産相続のため故郷の葬儀へ向かう。けれども遺産はサヴァン症候群の兄レイモンドへ大半が相続されると聞く。初めて兄の存在を知っ>>続きを読む
◎NHKBSで視聴
デニス・ホッパー 監督作品
60年代後半、「自由」を追い求めたアメリカの若者たち。映画は憧れと挫折を象徴化して描かれたという。陽光の蒼空が広がる中、ライダーたちは赤茶けた大地をバ>>続きを読む
◎NHKBSで視聴
原田眞人 監督作品
井上靖原作の自伝的作品を映画化した。作家、伊上(いがみ)洪作の母 “おばあちゃん” は、高齢で足下もおぼつかず、どうやら認知症みたいである。昔と今の記憶が混濁>>続きを読む
◎NHKBSで視聴
アラン・J・バクラ監督作品
ウォーターゲート事件を追う二人の新聞記者。実際の事件に基づいて映画化されたもの。事件にまつわる暗躍、陰謀を記者が調べていくと、ホワイトハウスの政権中枢>>続きを読む
ガス・ヴァン・サント監督作品
セリフが絶妙な人間ドラマ。終盤は霧が晴れるように静かな感動がおとずれる。物語は聡明な黒人少年が挙行したイタズラをきっかけに、著名な老小説家を発見して動き出す。人種の異な>>続きを読む
◎NHKBSで視聴
エミール・クリストリッツァ監督作品
喜劇と悲劇の混在。ブラス隊の音楽が時代を超え、軽快に鳴りひびく。ユーゴスラビア20世紀の時代区分、戦争ー冷戦ー戦争をえがく。悲惨な時代を茶化し>>続きを読む
庵野秀明 総監修
樋口真嗣 監督
いつもは作品の良いところを語るが、今回に限り、良くないところを語ってみたい。そうすることで、映画の本質が見えてくるかもしれないので。その前に良いところを短くまとめる>>続きを読む
リドリー・スコット監督作品
NHK・BSで再観賞した。1989年の公開当時、映画館で観賞し、大阪を舞台にした世界的作品の仕上がりにしびれた。アメリカ映画ながら主要な役どころ(敵役、ヤクザ)を演じた松>>続きを読む