ある学校での盗難事件がきっかけで起こった、生徒、教師、保護者の間での分断と対立を描いた物語。原題は Das Lehrerzimmer (日本語だと職員室) だが、なぜ『ありふれた教室』になったのか…?>>続きを読む
「いったい、何の本?」「あの人たちは何?」など多くの疑問は解決せず、当然予想はしていたものの「壮大な前フリ」感はぬぐえない。素朴な疑問としては、そもそも猿の声帯・口の中の構造で、本当に人間の言語の発音>>続きを読む
うーん、音楽はまぁまぁ良かったけど、期待したほど面白くなかったな。そもそも基本的な設定にいろいろ無理があるし、物語の中心的な舞台となるシドニーのある家族のお金持ちぶりが厭味たらしい(憧れるというより嫉>>続きを読む
原題は Speak No Evil。「ある善良な家族が過ごす悪夢のような週末」という触れ込みだが、悪夢という言葉ではまったく足りないほど、容赦のないエグさ。デンマーク人夫婦のビャアンとルイーセの言動が>>続きを読む
2006年夏・台南。18歳の青年ジミーは、日本人バックパッカーのアミに恋するが…。うーん、期待していたほどではなかったなー。藤井道人監督は若くして重い病を患う女性が好きなのか?と思ったほどの既視感。自>>続きを読む
9歳の少女ベニーは里親やグループホーム、特別支援学級など行く先々でトラブルを起こす問題児。非暴力トレーナーのミヒャは彼女に3週間の隔離療法を提案するが…。スルーつもりが予告編が強烈すぎて「これは観なけ>>続きを読む
長男が旅先のパキスタンでタリバンの嫌疑をかけられ、グアンタナモ収容所に収監されてしまった母ラビエ。息子を取り戻すために彼女が取った行動とは…。予告編からコメディーっぽい感じかと思いきや、物語はかなり過>>続きを読む
原題は Zielona Granica (Green Border)。ポーランドとベラルーシの国境の森を舞台に、難民家族、支援活動家、国境警備隊を描いた物語。「人間兵器」という言葉は聞いたことがあって>>続きを読む
1858年のボローニャ、家政婦からカトリックの洗礼を受けたため、教皇の命により連れ去られたユダヤ人の少年エドガルドと、彼を取り戻すために奮闘した家族の運命は…。当時のカトリック教会の状況や、教皇ピウス>>続きを読む
強烈な印象を与える冒頭の音楽と映像。『悪は存在しない』ことを証明してくれるのかと思い鑑賞したのに、終盤、タイトルは真逆(!?)の展開になって驚愕。上映館が極端に少ないのはこの展開が原因?主演の大美賀均>>続きを読む
1992年の飯塚事件の概要、報道、捜査、犯人逮捕、死刑判決および執行、そしてその後の冤罪を訴える再審請求について、弁護士、警察官、新聞記者へのインタビューを中心に描いたドキュメンタリー。飯塚事件のこと>>続きを読む
AP通信のウクライナ人記者が、ロシアによるウクライナ侵攻開始からマリウポリ壊滅までの20日間を記録したドキュメンタリー。正直、トラウマになってしまうほど凄惨な映像もあるが、これは決して対岸の火事ではな>>続きを読む
いろいろ盛り込みすぎて、既視感満載(『ア○ター』!?『○の惑星』!?)なのと、コングたちの表情や仕草が類人猿というより、ほぼ北米人男性なのが残念。ゴジラもキャラに似つかわしくなく妙にアスレティック&ア>>続きを読む
私にとって生まれて二度目のペルー映画(一本目は『フィツカラルド』)。南米ペルーの市民権と差別をめぐる闘いを描いた上質なドキュメンタリー。ペルー革命からベラスコ政権の瓦解までの社会の変化をとらえたさまざ>>続きを読む
ミャンマーで指名手配された映画監督が、ジャングル等での潜伏生活を自ら記録したドキュメンタリー。監督自らの裸や食事など必要性のないシーンや、選曲のセンスがなく、ボリュームも大きすぎる音楽など、ドキュメン>>続きを読む
私が心から敬愛するエンニオ・モリコーネが音楽を担当したという理由だけで、「エンニオ・モリコーネ特選上映 Morricone Special Screening×2」にて鑑賞。あらすじすら知らなかったが>>続きを読む
鑑賞前に監督や出演者の舞台挨拶があり、監督のコメントに期待値がかなりあがっていたのだが、異性愛者と同性愛者の二元論で描かれている(=ある意味、あてはまらない人を排除している)点で違和感。しかし、同性愛>>続きを読む
私が大学生の頃ヒットしたペット・ショップ・ボーイズ の「オールウェイズ・オン・マイ・マインド」でまさか号泣するとは! っていうか、刺さるセリフだらけでほぼ泣きどおし。アンドリュー・スコット、ポール・メ>>続きを読む
タイトルの「貴公子」は、キム・ソンホ演じるミステリアスなスーツ男だと思いきや、想像とはかなり違う意外な展開。前半の舞台が韓国ではない別の国、そしてそのこと自体が大きな意味を持つ点も非常に興味深い。日本>>続きを読む
エルビス・プレスリーの元妻プリシラが1985年に発表した回想録「私のエルヴィス」に基づいて描かれた物語。ソフィア・コッポラ監督作品ということで、どんなメッセージが込められているのか期待度はかなり高めだ>>続きを読む
あらすじも知らずに鑑賞したら思わず号泣。正直、この作品で描かれている死後の描写も、生まれる前の世界にもほとんど共感できなかったし、終わり方もちょっと納得がいかないが、22番の心情はよく理解できた(何な>>続きを読む
ウサギらしからぬビジュアルのウサギ(なので、うさぎ飼いとしては若干の失望感は否めない)が主人公の短編アニメ。日本の漫画やアニメを彷彿とさせる、登場キャラクターの仕草とリアクション。セリフはほぼないが、>>続きを読む
アイアンクローを得意技としたアメリカのプロレスラー、フリッツ・フォン・エリックと、彼と同じくプロレスラーになった息子たちを描いた物語。「ザック・エフロンはともかく、ハリス・ディキンソンがプロレスラーな>>続きを読む
クリストファー・ノーランが監督・製作・脚本だけでなく撮影も務めた1998年の長編デビュー作。他人の尾行を繰り返す男が巻き込まれてしまった事件とは…。モノクロ映像に、いつの間にか変わっている画角、シャッ>>続きを読む
予告編からは想像もできなかった壮大かつ爽快な物語。精神科医の妻を持つ、現代オペラ作曲家のスティーブンが散歩中に出会った女性とは…。マリサ・トメイの演技が素晴らしい。住んでいなければわからないアメリカを>>続きを読む
本作関連のYouTube動画をいくつか見ておいたのが大正解。予習なしでは、たぶんついていけなかった。ほぼ完璧な脚本(でもトップレスは必要ない気がする)、俳優陣の緊迫感のある演技、抜群のカメラワーク、劇>>続きを読む
デンマーク統治下にあった19世紀後半のアイスランド、そこに教会を建設するためにやってきたデンマーク人牧師ルーカスとアイスランド住民たちを描いた物語。ルーカスを送り出した教会の人の見る目のなさ、そしてア>>続きを読む
母親に育児放棄され、過酷な環境で暮らすヤジッドが、少年の頃からの夢をかなえ、最高のパティシエになるまでの軌跡。原題は À la belle étoile (英語のタイトルは Sugar and Sta>>続きを読む
ベネさんがヴィクター・フランケンシュタイン、ジョニー・リー・ミラーがクリーチャーを演じるバージョン。とにかくジョニー・リー・ミラーの演技がすごすぎて、逆バージョンでベネさんが演じるクリーチャーがまった>>続きを読む
原作は未読だが、読んでいたら絶対に劇場には足を運ばなかったと思う。まるで恋愛経験がまったくない人が書いたようなうすっぺらでリアリティゼロな物語。人としてやってはいけないこと、超非現実的なことも美男美女>>続きを読む
1960年代後半から70年代初頭にかけてアメリカで推定1万2000人の中絶を手助けしたとされる団体「ジェーン」の実話をもとに描いたドラマ。まず、中絶を希望する女性の多さに驚くが、中絶が必要な理由もさま>>続きを読む
1999年製作だということを知らずに鑑賞(本作はデジタルリマスター版)。かつてドイツで施行されていた同性愛を禁じる「刑法175条」によって人生を狂わされた人々へのインタビューを中心に構成されたドキュメ>>続きを読む
Past Lives ってそういうことか…うーん、期待したほどではなかったな…。輪廻転生をまったく信じていない私には共感できるところが少なかった(ユダヤ人のアーサーには違和感はなかったのか?)。何より>>続きを読む
貧しさゆえにビニールハウスで暮らすシングルマザー、ムンジョン。彼女が訪問介護士として働く家で起こった出来事とは…。彼女が参加するグループセラピー(?)もなんだか怪しげだし、意外な相手から搾取されてもい>>続きを読む
10月12日の夜、女子大学生クララは誰によって殺されたのか? 刑事たちの聞き込みによりクララの人物像が明らかになるとともに、浮かび上がる刑事たちの偏見や先入観。『落下の解剖学』と同様、グルノーブル近郊>>続きを読む
期待をはるかに超えた面白さ! 原作は未読、ドラマも未見、でもこれは原作がすごいに違いない! わりと序盤に誰が一番悪い奴かわかるが、それでも「どうなるの、どう着地するの?」とハラハラドキドキ。「リサーチ>>続きを読む