みるくっこさんの映画レビュー・感想・評価

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永遠の門 ゴッホの見た未来(2018年製作の映画)

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画面越しでも目が眩みそうな光の表現が印象的。
ゴッホがアルルを拠点に選んだ理由は、照りつける陽の光に包まれたアルルの土地に、憧れの日本を重ねたからだとか…。(ゴッホ見た日本画は明るい色彩の絵が多かった
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アスファルト(2015年製作の映画)

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悪くなかったんだけど何を書けばいいのか、しばらくわからなかった映画。

団地のエレベーター取り付け代を住民で負担するなんて…嫌だろうなぁ。第一、生涯住むかもわからないし。団地のエレベーター代出資を一人
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真実(2019年製作の映画)

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カトリーヌ・ドヌーヴは、どんな思いで本作の役を受けたのだろうと思った。
彼女はかつての自身の輝きの強さに潰されそうになることはないのだろうか?

本作でドヌーブが演じたのは国民的大女優ファビエンヌ。
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ミッドナイト・イン・パリ(2011年製作の映画)

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パリに行きたくなり、手に取りました。
1920年〜現在までパリの街並みを堪能するだけでも癒される作品。
蚤の市での宝探し、テラス席で飲むコーヒー。日常のどの場面を切り取ってもオシャレだよね。
だからギ
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最強のふたり(2011年製作の映画)

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大好きな一本。
ジャケットを一見して、「障がい者と健常者2人の友情物語」、感動の実話的な単純なドラマを想像した自分が心底ばかばかしい。
いや、人それぞれが抱える背景はそんなに単純ではないんだよ…。
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ザ・ハント(2020年製作の映画)

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保守派の庶民がリベラル派の富裕層に拉致監禁されて人間狩りゲームの標的にされて…というお話。

一つ謎なのは「うさぎとかめ」の寓話を引用した意図。
主人公クリスタルは「最後はうさぎが勝つ」と言う。誰もが
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夏の嵐(1954年製作の映画)

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ヴェネツィアの公爵夫人が敵国オーストリアの若い兵士に入れ上げた果てに地獄を見るお話。
よくある不倫ものだが、一言であらわすと「どっちもどっち」!!
「今しかないのよ、明日はないの」と話す夫人と、酒を煽
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本当の僕を教えて(2019年製作の映画)

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消せない過去、あったかもしれない幸福な家族との日々。
双子の兄弟が、偽りの世界の証人。

エスケーピング・マッドハウス(2019年製作の映画)

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舞台は19世紀後半、ブラックウェル島(現・ルーズベルト島)にある精神科病院。
ネリー・ブラウン(クリスティーナ・リッチ)は自分の名前以外の記憶を失っており、新聞の尋ね人欄に写真付きで載せても誰も知り合
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プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

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悪いやつがしかるべき罰を受けたという点ではアッパレですが、それまでに踏み躙られた一人の女性の人生、そして私はやはりキャシー(キャリー・マリガン)に笑って欲しかったので報われなさが大きいですねー…。>>続きを読む

ハロルドが笑う その日まで(2014年製作の映画)

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作り手の性格と作品の評価は本来別にされるべきなのだけど、現実にそこまで割り切って考えられる人はそういない、と思う(わたしも含め)

IKEA創業者であるカンプラードの、

「IKEAの弱点はわたしだ」
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

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本編2時間半ということで万全のコンディションで臨みましたが、あっという間。

シャロン・テート役のマーゴット・ロビー、大人びた子役を演じたジュリア・バターズが超可愛い。
衣装や小物、舞台セットもオシャ
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エヴォリューション(2015年製作の映画)

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説明らしい説明はほとんどないが、不思議と話の輪郭らしきものは掴める。

女性と少年しかいない小さな島を舞台にしたダークファンタジー。
『ザ・チャイルド』に影響を受けたというのは後から知ったが納得。
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黄金のアデーレ 名画の帰還(2015年製作の映画)

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有名なクリムトの絵画を、一人の女性の元に返すため、国や一人の弁護士…周囲の人々の心が動かされていく物語。

ナチスに没収されたまま、いまだ持ち主に返されていない美術品は数百にものぼるとか。

「黄金の
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湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)

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余命2ヶ月の双葉(宮沢りえ)が最期のその時まで一人の女性としてでなく母親として、生を燃やしていく様が美しく切ない。

ただラストの画がちょっと怖いって意見もまぁわかる…エンドロール始まった途端に「煙 
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ジョン・ウィック(2014年製作の映画)

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わんちゃん…(T_T)
冒頭のわんちゃんのシーンが悲しくて悔しくて…。
だからこそキアヌの容赦ない復讐劇は痛快。
でもわんちゃん…泣

鉛筆でマフィアを殺した話はジョン・ウィックが殺し屋としていかにお
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パージ(2013年製作の映画)

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一年で一度だけ合法的に殺人が認められる日「パージ」。
セキュリティ会社に勤める父(イーサン・ホーク)が築いた堅牢な城はホームレスの男を助けたことから一変、謎の覆面集団の侵入を許してしまい…。

こんな
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幸福(しあわせ)(1964年製作の映画)

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「僕は嘘はつけない」

主人公のフランソワが浮気を妻に自ら告白する時に発したセリフなのですが、コイツは実直でもなんでもなく、ただのアホなんでアマ○ラの紹介文は書き直した方がよろしい。

妻のテレーズが
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ディア・ドクター(2009年製作の映画)

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笑福亭鶴瓶演じる伊野は村で唯一の医師。
研修医として村へやってきた相馬(瑛太)は、「病を診て人を見ず」な医師である父に疑念を抱いている。伊野と共に村を回るうちに、村人みんなから慕われる伊野の姿に医師と
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田園に死す(1974年製作の映画)

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画の一つ一つが強烈に印象に残っているものの、どんな映画かは何とも説明し難い本作。
シュールな場面の数々はギャグと紙一重です…芸術はムズカシイ…。

最近、西川美和さんの著書『スクリーンが待っている』で
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サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~(2019年製作の映画)

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主人公ルーベンは薬物中毒者だったため、もしかしたら自助グループ自体は初めてではないかもしれません。しかし、殊に中途の聴覚障がいの場合は、コミュニケーションで難儀します。

ろう者はみな手話で会話します
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透明人間(2019年製作の映画)

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オリジナルの作品は未視聴ですが、リー・ワネルが携わる作品はSAWシリーズから信頼しております。
透明人間を題材にした作品でまず思い浮かべるのは『インビジブル』ですね。劇中で大雨警報が流れてきたあたりで
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アス(2019年製作の映画)

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途中挿入される地下室のバレエのシーンが好きです。違うと思うけど、リリアーナ・カヴァーニ『愛の嵐』のバレエシーンを思い起こしました。
孤独に、異質な輝きを放ちながら苛烈に舞う少女に対して、それを見つめる
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私はゴースト(2012年製作の映画)

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大好きな映画の一つです。
本作は屋敷に住う幽霊・エイミーが、霊媒師シルヴィアと共に、自身の死の記憶を辿るという幽霊視点の一風変わった物語です。
大抵、映画における幽霊は、生者に危害を加える脅威として描
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羅生門(1950年製作の映画)

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 西川美和監督『ゆれる』の、ある出来事をそれぞれの登場人物の視点から描き出す手法から、芥川龍之介の『藪の中』を想起し、本作に手が伸びました。

 殺人事件の容疑者たちはみな「自分が犯人だ」と証言をし、
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テルマ(2017年製作の映画)

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テルマも毒親持って大変だったのはめちゃくちゃ同情するが、超能力で父親殺して一件落着!はちょいと雑。
母親だけ生かしたのは、贖罪か報復か。
 
父親もヤバいけど、母親は初めから幼いテルマに酷い態度を取っ
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永い言い訳(2016年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

「妻が死んだ。これっぽちも泣けなかった」

ジャケットのアオリですが、この一文だけで、私は見たくなってしまいました。 

 主人公・幸夫は作家。美容師の妻の一言がきっかけで文章を書き始めた。今は作
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ゆれる(2006年製作の映画)

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 見ようとしなかったもの、見たけれど忘れてしまったもの、見えていなかったもの。それぞれ違う視点で、描かれる「事件の真相」と、オダギリジョー演じる弟の犯した罪があまりに辛い。
 
 

新世紀エヴァンゲリオン劇場版 DEATH(TRUE)2/Air/まごころを、君に(1997年製作の映画)

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 鑑賞は中学生以来なんですが今観てみると、今観てみると…ゴダール映画……?
 
 あと、新劇と同じことやっててビックリしました笑 
 アニメ映画でここまでエゴイスティックに心象風景の表出を突き詰めてる
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シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

「お弁当おいしかった。あんたのことが好きだったんだと思う。でも、私の方が大人になっちゃった」

「僕も、アスカが好きだったよ」

 この「好き」は、現在進行形ではない。

 自分以外の誰かに寄り添う
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