びたみんさんの映画レビュー・感想・評価

びたみん

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大砂塵(1954年製作の映画)

4.8

ニコラスレイの傑作であり、珍作。ラストの女同士の決闘も面白く、珍しいが、それまでのストーリーも本当に面白い。流れるように進んでいく展開と、テンポ良い筋運び。監督の独特の男女観を垣間見れるキャラクター造>>続きを読む

孤独な場所で(1950年製作の映画)

3.8

大砂塵、理由なき反抗などを観てすっかりファンになったニコラスレイ監督作品。この作品は内情(原作小説の大幅な改変、ニコラスレイとその妻の当時の関係)を知らないとなかなか楽しめない部分も多い。しかし、やは>>続きを読む

仮面/ペルソナ(1967年製作の映画)

5.0

ベルイマンの伝説的な映画。数々の映画人に影響を与える強力なパワーを持った傑作。美しい映像、ばっちり決まった画、斬新な展開。主人公の独白も夢中になって観た。とにかく難しいこと考えずに、ベルイマンの悪魔的>>続きを読む

ある結婚の風景(1974年製作の映画)

3.4

少し長かった。夫がほんとにクズです。映像が美しく、ハッとさせられる会話。印象的なシーンもいくつかありベルイマンの手腕が発揮されている。

ジャンゴ 繋がれざる者(2012年製作の映画)

4.9

展開、構成、アクション、音楽、キャラクター、ラストどれをとっても良質な南部劇映画の金字塔。斬新な構成が目を惹き、ディカプリオの悪役も憎たらしい。ラストのカタルシスは映画史に残るレベル!

イングロリアス・バスターズ(2009年製作の映画)

4.9

戦争映画の大傑作。映画愛によって巨悪を倒す最高のエンターテインメント。奇想天外な展開と構成。冒頭から持続する緊張感。タランティーノの実力が最高に発揮された名作。

インターステラー(2014年製作の映画)

5.0

SF映画の頂点。2001年が芸術SFの頂点とすれば、これはエンターテイメントSFの金字塔。とにかく面白く、ワクワクさせられ、映画の原始的な面白さが詰まった傑作。クリストファーノーランは嫌われがちだけど>>続きを読む

ブルーベルベット(1986年製作の映画)

5.0

デヴィットリンチ個人的最高傑作。その圧倒的なムードに魅了される。数々のモチーフが効果的に配置され、ストーリーはドキドキが止まらない。映画芸術の最高点に到達した、大傑作。

マルホランド・ドライブ(2001年製作の映画)

4.8

デヴィットリンチが仕掛ける最上の迷宮。とにかく雰囲気の良さと、滑らかに進む物語に翻弄される。ミステリアスでシュールで、不思議。とにかく魅了される世界観。

汚名(1946年製作の映画)

4.5

ヒッチコックの中で一番良かった。とにかく面白い。演出は淡々としながらも、細かい巧さが至る所に散りばめられている。緊張とサスペンスがエンディングまで持続していて、ハラハラドキドキが止まらない。トリュフォ>>続きを読む

横道世之介(2013年製作の映画)

5.0

青春映画の金字塔。現代映画、沖田監督作の一つの頂点。堅苦しい言葉を並べたけれども、とにかく面白い。面白くてむずがゆくて、切ない。人が変わることや、出会いの奇跡、人生の色々を詰め込んだ傑作。長回しのうま>>続きを読む

いまを生きる(1989年製作の映画)

4.2

良い映画。たしかキェシロフスキの「トリコロール赤の愛」で言及されていた本作。繊細で美しい映像と、思春期の不安定さと、大人との軋轢を巧くみせたストーリー。ピーターウィアーの真骨頂。名作。

インディ・ジョーンズ/最後の聖戦(1989年製作の映画)

4.8

映画が好きになった原点。荒唐無稽ながら緻密で計算されたワクワクドキドキ感。とにかく観ていて心が引っ張られる。難しいことなしに、面白さの原液を飲まされている感じ。父子の掛け合い、アクション、音楽、ダンジ>>続きを読む

キツツキと雨(2011年製作の映画)

4.1

沖田修一監督作。傑作。この空気感がたまらない。長回しが、ドラマティックでなく、ゆるさを演出するために用いられていて興味深かった。ラストの星野源のフィルムも良い。

小さな恋のメロディ(1971年製作の映画)

3.9

あとさき考えない潔いラストが大好きになった。イギリス映画って、なんか苦手意識があったのだけれど、この映画は本当に愛らしくて美しくて大好きな映画になった。

ヤンヤン 夏の想い出(2000年製作の映画)

3.5

大好きなエドワードヤン監督作だが、すこし眠たくなってしまった。話がどう転ぶのかよくわからず、ぼーっとしてしまった。DVDの画質の悪いので観たのが良くなかったか。けれども、観終わった後、ヤンヤンがプール>>続きを読む

白熱(1949年製作の映画)

4.2

傑作。だいぶ前に観たが、ジェームズギャグニーの顔が頭にこびりついて離れない。とにかく狂気が画面全体にほとばしっていて、面白い。テンポの良さ、画の決まり方、ラストの潔さ、どれをとっても超一級の作品。ラオ>>続きを読む

月曜日のユカ(1964年製作の映画)

2.5

評判がいいので観てみたが、なんだかよくわからなかった。エキセントリックな演出や、独特なテンポは目を引くが、それ以上の魅力を感じなかった。出演陣は、好演で若い中尾彬を観ることができる。追悼。

ダークナイト(2008年製作の映画)

5.0

文句なしの傑作。心地よささえ感じる美しいアクションの数々、テンポの良い筋運び、善悪の曖昧さを訴える強靭なストーリー。すべてが、この時代このキャストでしかなし得ない、ヒーロー映画の金字塔。

牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件 デジタル・リマスター版(1991年製作の映画)

5.0

人生や、社会のうねりを巧みに切り取った青春映画の傑作。群像劇が美しく展開され、長尺ながら飽きさせない。恋や、嫉妬や名状しがたい曖昧な思いが交錯し、ついに最悪の結末になる。歴史に残る傑作。

ダウン・バイ・ロー(1986年製作の映画)

5.0

良い。全部良い。とにかく観るべき。筆舌に尽くしがたい良さ。
三人の微妙な関係性、美しい映像、独特で、心地よいテンポ。
脱出シーンの大胆な省略が良い。
爽快で、突き抜けた明るさと、切なさが伴ったラストシ
>>続きを読む

デッドマン(1995年製作の映画)

4.8

ジム・ジャームッシュの傑作。この素朴なジョニーデップが好み。ニールヤングの音楽。ロビーミューラーの撮影。ゆったりと、心にしみていくテンポ。超越的なストーリー。初めて観た時すべてが刺さった。タルコフスキ>>続きを読む

オデッセイ(2015年製作の映画)

3.7

リドリースコットの安定した熟練の筆致。急に中国が出てきた時は、中国資本?と思ったが、原作通り、考えすぎだったようだ。後半の脱出劇より、前半の火星でのサバイバル生活のパートの方が面白かったので、少し終盤>>続きを読む

ミュンヘン(2005年製作の映画)

4.3

すごい映画だった。残酷なシーンもあるが万人に観てほしい映画。これほど大きなテーマを上手くまとめ上げたのは、凄い。主人公が徐々に狂気に陥っていく様がリアルで、心が締め付けられる。映像も陰影が濃く、臨場感>>続きを読む

浮草(1959年製作の映画)

4.2

小津作品で特に好き。何より映像感覚がとても好み。冒頭からばっちり画が決まっていて、夏の暑さがありありと伝わってくる。帰郷したような懐かしさもありつつ、旅芸人の悲哀を感じつつ、色々な感情が混ざる。若尾文>>続きを読む

オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ(2013年製作の映画)

4.1

こんな家に住みたい!おしゃれなのに、ただそれだけで終わらないジム・ジャームッシュの力量に感服。心地よいリズムを保ちながら、二人の焦燥感を上手く描き出した。昔のコンテンツも気軽に楽しめる今だからこそ生ま>>続きを読む

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.0

重層的な構造で、複雑ながら、ラストは純粋な感動が押し寄せる。美麗な映像に、心地よいサントラ、変わった演出全てが上手く組み合わさって、本作にしか出せない魅力を持ち得ている。短編を組み合わせる手法も、力技>>続きを読む

ストレイト・ストーリー(1999年製作の映画)

4.6

最高のロードムービー。おじいさんと、トラクター。デヴィッドリンチのスローテンポな時間感覚が上手くモチーフとマッチして、哀愁漂う傑作に結実した。引き算の美学というか、もはや達人の域に達したような映像感覚>>続きを読む

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

3.9

良い映画だったなー。こういう青春洋画もっと観たい。どこまでもまっすぐで明るく、テンポも良く、泣けて、笑えて、エンターテイメントのツボをしっかり押さえた傑作。ひさしぶりに見返したい。

L.A.大捜査線/狼たちの街(1985年製作の映画)

3.8

フリードキンの傑作。ラストの怒涛の展開含め、全編手に汗握る。活劇としても面白いし、撮影がロビーミューラー、ジムジャームッシュなどの撮影も担当している、なので芸術的でもある。ウィリアムデフォーの存在感。>>続きを読む

破壊!(1974年製作の映画)

3.7

移動撮影が多く、心地よいカメラワークが多い。アクションも多彩で、テンポも良い。70年代の空気感もうまく染み出ていて、鬱屈とした雰囲気が好み。ラストもこれぞニューシネマな終わり方。

グライド・イン・ブルー(1973年製作の映画)

3.8

ザラザラとした質感、殺伐とした雰囲気。たまらない。これぞニューシネマ。病んだ登場人物たちと、病んだ社会。鬱屈した主人公の気持ちがありありと描かれる。イージーライダーの裏返しのような映画。ニューシネマ好>>続きを読む

ぼくの伯父さん(1958年製作の映画)

4.5

今の時代にはないリズム、テンポ、静謐さ。美しく、おかしく、ワクワクする。ジャックタチのこだわりが随所に宿り、かっちりと世界観が確立している。

ウエスタン(1968年製作の映画)

4.8

カタルシスが半端じゃない。これぞ映画だ、と言わんばかりのラストの快感と美しさ。感動の洪水。人生を思わせるゆったりとした流れ、テンポ。男と女、生と死、すべてをひっくるめた空前絶後の名画。

夕陽のギャングたち(1971年製作の映画)

4.6

男の友情。アクション。スペクタクル。名音楽。荘厳なテンポ、リズム。美しい映像。ばっちり決まった画。全てがあるべき場所にはまったような名画。泣けます。

トリュフォーの思春期(1976年製作の映画)

4.8

大好きな映画。子供たちが自然で、みずみずしく描かれていて、本当に観ていて楽しい気持ちになる。エピソード一つ一つが際立っていて、エピソードの流れが心地よい。子供の権利向上を訴えながらも、エンターテイメン>>続きを読む