MasamiYamamotoさんの映画レビュー・感想・評価

MasamiYamamoto

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市子(2023年製作の映画)

3.8

まぎれもなく市子は怪物になっていった。
その市子に取り憑かれたのが北君。
めちゃ不憫すぎる。

夏は魔物。

「あんのこと」を観たあとだったので、
市子が幸せだった頃の家族の風景には
やられました。
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あんのこと(2023年製作の映画)

4.0

観るんじゃなかった。
と思えるほど共鳴疲労が半端ない。

以前、小さな子供を押入に入れて死なせた事件がずっと離れなくて、裁判の結審を傍聴しにいってしまった時に受けた同じ感覚かもしれない。

とにかく「
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関心領域(2023年製作の映画)

3.7

塀の向こうの収容所で起きる虐殺を、憂うこともなく自分たち家族の平和な生活を謳歌する家族。こんなにも無関心に振る舞えるのは異常な世界?それとも秩序ある世界?

救いは夜になると林檎を地中に埋めていく少女
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悪は存在しない(2023年製作の映画)

3.2

濱口作品は「偶然と想像」が一番好き。
あのオムニバスの対比は秀逸だった。

レビューが高いけど、自分はそこまでの気持ちになれなかった。特にエンディングは無責任すぎだよ、濱口さん。

青春ジャック止められるか、俺たちを2(2024年製作の映画)

4.0

リアル若松孝二は知らないけど
きっとこんな人だったんだろなと思える
井浦新の演技にどっぷりハマりました。

映画館を舞台にした映画って
なんでこうも愛しいんだろ。

エンディングね中野ミホさんの歌声に
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.9

過去イチ、ヤバいゴジラ。

海の描写が秀でてます。
このチームで「ウルトラマン」観たい。

パレード(2024年製作の映画)

3.2

いいんだけどな。

いいんだけど
題材が「死役所」とか「うせもの宿」とかに似てるなと既視感。

いいんだけど、東日本大震災も
ファンタジーの題材にされるようになったのかと思うと違和感も持ってしまった。
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.4

ようやく観てきた。
見落としている日常
見落としてしまう人との交わり
それにどれだけ気づけるかで
人生は豊かになれる
そして喜びにも哀しみにも敏感でいられる

そんなことを感じながらの時間はあっという
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火口のふたり(2019年製作の映画)

3.8

ネガティヴレビューが多かったけど
自分的にはめちゃ楽しめた作品。

恋愛ってセックスの比重って半分ぐらいあると思うし、会話にリアリティがないと書かれているけど、めちゃリアル。
エッチって間抜けでカッコ
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花腐し(2023年製作の映画)

3.7

強がってるのに他者依存性の強いダメ男2人とダメ女の物語。これぐらいに曝け出せる生き方をしてみたかった。

お行儀の良い濡れ場シーンの作品って、興醒めしちゃうんだよね。あれだったら入れない方がいいのにと
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人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした(2023年製作の映画)

3.1

ささぽんとは同年代。
どうしたら、こんな空気を作れるんだろ。

悪くはなかった。
ただ、劇場じゃなく
NHKの夜ドラあたりで、
毎日だらだらと見たかったかも

さよなら ほやマン(2023年製作の映画)

3.9

良かった!

タイトルとポスタービジュアルの印象から
コミカルな作品かと思ったらさにあらず。
確かに前半は笑えるシーンがたくさんあるけど、中盤から後半にかけては胸にグイグイ刺さってくる脚本が絶妙。
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アンダーカレント(2023年製作の映画)

3.5

原作の世界観がさらに深く立体的に描かれれ、めちゃ楽しめた。

くすりとさせられる今泉さんの恋愛作品系が好きな人は戸惑うかもだけど、「ちひろさん」や「窓辺にて」に通じる、ミステリアスな登場人物たちを描く
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キリエのうた(2023年製作の映画)

2.0

円都LIVEに行くので直前に観劇。
期待していたので、結構がっかり。
アイナ・ジ・エンドの壮大なプロモーションビデオ以上でも、以下でもなかった。いや、想定以上にレコメンされ過ぎなのでお腹いっぱいで逆効
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次元大介(2023年製作の映画)

3.5

やっぱり好きなんだよな
和製ハードボイルド。
傷天とか、北方謙三作品とか、濱マイクシリーズとか。

しかも、そこに子供が絡むという、王道の感じ。クールな次元大介が子供へ気持が移ろっていく感じと良いよね
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銀平町シネマブルース(2022年製作の映画)

3.9

期待せずに観たら、めちゃ引き込まれました。

なんか幸せになれる。
で、映画が好きでよかったなと思える。
たぶん、この観終わった後に、幸せな気持になれます!

映画館にあんなゴミは落ちてないだろ!と苦
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.3

なんか一枚壁みたいなものがあって
入り込めなかった。

湧き上がる熱量も感じることができなかったなー。


タイトルに期待し過ぎたのか?
自分の感性が衰えたのか?

福田村事件(2023年製作の映画)

3.7

森達也さんの「福田村事件」を初日に観劇。
こんな事実があって、それが長く封印されていたなんて。

そして関東大震災直後「朝鮮人が井戸に毒を入れた」などのデマ(これは国家権力が意図的に流布したという話も
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シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

1.8

これはないだろー。

役者に問題はない。
等身大ヒーローのシンものには
手を出さなかった方がよかったんじゃないの。

ロボット刑事が出たとこで嫌な予感したんだけど、もう、ずっとコスプレショーでしかなか
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終末の探偵(2022年製作の映画)

3.7

昭和生まれ世代としては
こういうのが欲しかったんだよー。

日本に蔓延る嫌な空気を変えることはできない。でも飄々と生きてく。

やっぱり憧れなんだよな
この世界。

井上堯之、大野克夫オマージュ感ある
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怪物(2023年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

再び「怪物」に。レビューを4.7に上げました

最初に聞き逃し&見落としていたことがたくさん発見できたので書き連ねときます。

大人たちの言葉をよくよく注意深く聞いていると「男らしく」とか「男の子は」
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窓辺にて(2022年製作の映画)

4.1

見逃してた今泉作品。

相変わらず良い空気と余白。
恋愛を滑稽だけど素敵だよね
というこれまでの作品の空気と共通しつつも、もう少し余白があってじわじわくる。

職人ですね、今泉力哉。

そう言えば、久
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ザ・ユナイテッド・ステイツvs.ビリー・ホリデイ(2021年製作の映画)

2.9

サラヴォーン、エラフィッツジェラルドと並ぶ3大女性シンガーのビリーホリデイ。

もう少し期待していたのだけど
なんか物足りないなかった。

彼女の過酷な生い立ちや、当時の黒人差別をもう少し深掘りしない
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ちひろさん(2023年製作の映画)

3.8

お気に入りの今泉力哉監督作品

これまでの恋愛関係を滑稽に描く作品にも共通しながら、良い塩梅の人間関係を丁寧に描いてます。

やっぱり、今泉さんの余白好きだな。

最後まで行く(2023年製作の映画)

4.1

どうする家康どころではない!

どうする岡田准一!
どうする綾野剛!

って感じでハラハラしっぱなしの怒涛のサスペンス&バイオレンス

なのに笑えてしまうと言う、今までになかった体験でした。

演者も
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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

4.4

音楽を題材にした国内映画(実写、アニメ問わず)の中でも群を抜いて素晴らしい。ジャズに限らず、バンド、アイドルなとチームとして音楽に携わってる人に観て欲しい。

改めてジャズ聴きたくなって、名作を掘り起
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妖怪の孫(2023年製作の映画)

3.4

内山さん、めちゃ切り込んでるなー。
山口選挙区で反社勢力使って選挙妨害していたなんて、安倍さん、まるでドラマに出てくる政治家みたい。しかし裁判までになったこの事実をメディアはまったく報道してないという
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

2.8

震災をテーマにするのは良いけど
安っぽいエンタメになっていて残念。

新海誠には「秒速」とか「言の葉」の頃の感覚を思い出して欲しいなー。

ある男(2022年製作の映画)

3.6

前半の丁寧過ぎる流れと打って変わり
後半は脚本家が違うじゃないか?と思えるほどのスピーディーな展開。

ラストの着地点にやられました。

ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

3.3

IU以外の登場人物たちそれぞれの
家族的な背景が見えくれば、もう少し違った家族観を感じれたと思うんだけど。

今作は話題先行過ぎている気がする。
是枝さんの過去作の方が良いなー。

すばらしき世界(2021年製作の映画)

4.3

人生の半分以上を塀の中で過ごした三上さん。

でも出所してからは、
本当にすばらしき人生だったよね。


三上さんを取り巻く文筆家、弁護士夫婦、スーパーの店長、行政職員との関わりの描き方も大袈裟でない
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